5.5%のリターンは基金には「大問題」-米オークツリーのマークス氏

  • 年金基金の積み立て不足深刻化、リターン低下見通しで
  • 極めて低い予想収益率やマクロ面の不確実性で魅力のない状況

米投資会社オークツリー・キャピタル・グループの共同会長で資産家のハワード・マークス氏は、寄付基金や年金基金などが歴史的水準を下回るリターンに直面しており、支払い義務の履行に必要なリターンを得られないケースもあると指摘した。

  マークス氏は28日にニューヨークで開かれたブルームバーグ・マーケッツ・モスト・インフルエンシャル・サミットで、年率5.5%のリターンは「私には最も妥当な予想という印象だ」と述べ、「大方の寄付基金は8%、慈善基金も8%、年金基金は約7.5%のリターンを必要としているだけに、これは大問題だ」と語った。

  同氏によれば、高利回り債は5.5%前後、株式は5ー6%、米国債は2%、高格付け社債は3%のリターンが見込まれる一方、プライベートエクイティ(PE、未公開株投資)や不動産などのオルタナティブ資産はより高い利益を生む見通し。バランス型ポートフォリオでこれらを組み合わせると、約5.5%のリターンになるという。

  年金基金や寄付基金、保険会社などの機関投資家は支払い義務を履行するための投資リターンの確保に苦戦している。マークス氏はブルームバーグ・テレビジョンのエリック・シャツカー氏のインタビューで、「中央銀行による資本市場線の押し下げによってリターンは極端に乏しくなっている」と述べ、「予想収益率は極めて低く、マクロ環境の不確実性もあり、魅力のない状況だ」と指摘した。オークツリーは6月末時点で、ディストレスト債やPE、不動産、インフラ、エネルギー関連の資産981億ドルを運用。マークス氏によると、同社は新規投資をかつてないほど選別しているという。

  
原題:Howard Marks Says Institutional Returns at 5.5% a ‘Big Problem’(抜粋)

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