債券下落、長期金利マイナス0.1%接近で売り-2年債入札弱めも重し

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  • 先物は前日比5銭安の152円31銭で終了、一時152円21銭まで下落
  • 30年債など長いゾーンは意外と堅調-パインブリッジ

債券相場は下落。8年ぶりとなる石油輸出国機構(OPEC)の減産合意を受けて、前日の米国債券相場が下げた流れを引き継いだほか、長期金利がマイナス0.1%に接近したことへの警戒感から売りが優勢だった。この日実施の2年債入札結果が予想を下回ったことも重しとなった。

  29日の長期国債先物市場で中心限月12月物は前日比9銭安の152円27銭で取引を開始し、いったん152円21銭まで下落した。その後は下げ幅を縮め、午後に入ると1銭安の152円35銭まで戻す場面もあった。結局は5銭安の152円31銭で引けた。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の344回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1ベーシスポイント(bp)高いマイナス0.085%で始まり、マイナス0.08%に上昇。その後マイナス0.09%まで戻した後、再びマイナス0.085%で推移した。

  新発5年物の129回債利回りは1.5bp高いマイナス0.23%で始まった後、マイナス0.235%を付けている。2年物の368回債利回りは横ばいのマイナス0.30%で始まり、その後はマイナス0.285%まで上昇した。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「10年債利回りはマイナス0.1%に近づいてきているので上値を買っていくのは難しい。2年債入札結果が強ければ短いゾーンから買われる可能性もあったが、そういう展開ではない。来週の10年債入札を意識して軟調。10年債利回りは、ゼロ%という日銀の目標の下で、マイナス0.1%近辺と限界に来ている。当面は買い材料よりも売り材料の方が多い」と説明した。

2年入札は予想下回る

  財務省が発表した表面利率0.1%の2年利付国債(369回債)の入札結果によると、最低落札価格は100円71銭と、市場予想の100円72銭を若干下回った。小さければ好調さを示すテール(最低と平均落札価格の差)は1銭8厘と前回4厘から拡大。投資家需要の強弱を示す応札倍率は3.78倍と昨年9月以来の低水準となった。

  パインブリッジの松川氏は、2年債入札について、「応札倍率がやや低い。事前に買われ過ぎていた面もあり、少し弱めの結果。もっとも、落札水準はマイナス0.26%程度と前回のマイナス0.19%から低下し、市場に大きな影響与える感じではない」と述べた。

  超長期債は底堅い。新発20年物の158回債利回りは1.5bp高い0.36%で始まった後、0.34%まで買われた。新発30年物の52回債利回りは横ばいの0.455%で始まり、一時0.465%を付けたが、その後は0.435%に下げている。新発40年物の9回債利回りは0.5bp高い0.54%で開始し、0.545%を付けた後は水準を切り下げ、0.51%を付けている。

日銀本店

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  パインブリッジの松川氏は、「30年債など長いゾーンは意外と売られず堅調。ポジションが大きく傾いていないのだろう」と述べた。

  日銀は30日に当面の長期国債買い入れ運営方針を発表する。毎月、年限ごとに翌月の1回当たりの買い入れ額の目安を示してきた。新たな金融政策の枠組み導入に伴い、10月から超長期ゾーンの買い入れが減額されるかが注目されている。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテストは、「日銀が何をするのか分からず、注目はあすの10月分の日銀の買い入れ方針の発表になる」と述べた。

  28日の米国債相場は下落。米10年債利回りは前日比2bp上昇の1.57%程度となった。一方、米国株相場は続伸。S&P500種は同0.5%高い2171.37で終了した。OPECが8年ぶりとなる減産で合意したとの報道に反応し、エネルギー株が買いを集めた。

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