9月28日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが対円でしっかり、議長が年内利上げに再び言及

  28日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対円でしっかり。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が連邦公開市場委員会(FOMC)の大半のメンバーは年内の利上げを見込んでいるとあらためて説明したことがドル買い材料となった。

  ドルは主要通貨の一部に対して上昇した。この日は前週のFOMC会合で利上げを主張して金利維持に反対票を投じたメンバーを含む数人が発言。クリーブランド連銀のメスター総裁は雇用増とインフレ見通しが利上げを正当化すると述べた。

  ドル指数は年初来では約4%下落。異例な金融緩和を実施する欧州や日本と米国の金融政策の違いが浮き彫りになるとの見通しが後退したことが背景にある。金利先物市場が示唆する12月までの利上げ確率は55%弱。ドルの買い持ちを膨らませるには米経済の堅調を示す指標がさらに必要になるとトレーダーの間ではみられている。米金融政策当局者は先週、年内に利上げが1回あるとの予測を示しながらも、来年以降の利上げ見通しについては下方修正した。

  ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの新興市場戦略責任者ウィン・シン氏(ニューヨーク在勤)は「米金融当局者は先週に非常にハト派的な声明を発表したばかりであるため、タカ派的になるのは困難だ」と指摘。来週の雇用統計など「次の材料を市場は待っている」と述べた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比0.3%高の1ドル=100円69銭。対ユーロではほぼ変わらずの1ユーロ=1.1217ドル。石油輸出国機構(OPEC)が減産で暫定合意したことから、ドルは資源国通貨に対して下げた。

  イエレン議長は下院金融委員会の公聴会で証言し、利上げにあらかじめ決まったタイムテーブルはないと述べた。

  フィッシャーFRB副議長は27日、低金利が米労働市場の改善を後押しし、賃金上昇に波及しつつあるとの認識を示した。利上げ時期には言及しなかったが、賃金の上昇率については、昨年の約2%から今年は約2.5%に加速している状況は、失業率とインフレとのつながりが依然存在することの証拠だと述べた。

  シティグループが算出する米経済サプライズ指数はなおマイナス圏ながら7月以来の低水準からは戻している。同指数のマイナスは経済指標が予想を下回っていることを示す。

  ドル指数は四半期ベースでほぼ変わらずとなっているが、南アフリカ・ランドなど高利回り国通貨に対しては下落している。

  トロント・ドミニオン銀行の北米為替戦略責任者、マーク・マコーミック氏はこれについて、「3カ月前に利上げの可能性を示唆しても高利回りを求める動きを止めるには十分でないことを反映している」と語った。
原題:Dollar Gains Versus Yen as Yellen Cites FOMC View on Hike Need(抜粋)

◎米国株:続伸、エネルギー株に買い-OPEC減産合意で原油急伸

  28日の米国株は上昇。エネルギー株が買いを集めた。石油輸出国機構(OPEC)が8年ぶりとなる減産で暫定合意した。

  S&P500種株価指数のうち石油・ガス銘柄が大幅上昇。ナイキは大幅安となり、AT&Tを中心に電気通信サービス株も売られた。

  S&P500種株価指数は前日比0.5%高い2171.37 で終了。ダウ工業株30種平均は110.94ドル(0.6%)高い18339.24ドル。

  ミラー・タバクの株式ストラテジスト、マット・メイリー氏は「原油と株価の相関関係は弱まったものの、今週の相場をいくらか左右している」と述べ、「企業の決算発表シーズンが控えている。待望されている株価上昇のきっかけになるか注目している」と続けた。

  アルジェリアの首都アルジェでの会合後、イランのザンギャネ石油相はOPECが原油生産を日量3250万-3300万バレルのレンジまで減らすことで合意したと発言。一部加盟国は減産を余儀なくされる見通しだが、イランは増産を凍結する必要はないだろうと説明した。詳細の多くは今後詰める必要があり、OPECは11月末の次回会合まで各国の目標生産量を決めない方針。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、米国では今後も着実なペースで雇用が増えるとの見通しを示した。ただ最近の増加ペースは平均すると長期的に持続可能なペースを上回っている可能性が高く、ゆくゆくは経済の過熱をもたらしかねないとも指摘した。議長は28日に下院金融委員会の公聴会で証言し、現在の経済の軌道を見ると緩やかな利上げが求められるとした上で、利上げにあらかじめ決まったタイムテーブルはないと述べた。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は5.4%低下して12.39。月間ベースでは8%近く低下している。  

  S&P500種の産業別11指数のうち、8指数が上昇した。エネルギーは4.3%高。素材と資本財・サービスも上昇した。一方、電気通信サービスや公益事業は下落した。

  エクソンモービルは4.4%高、シェブロンは3.2%上昇した。

  AT&Tは下落。UBSは携帯市場の競争激化などを理由に、AT&Tの投資判断を「買い」から「中立」に下方修正し、目標株価を46ドルから43ドルに引き下げた。
原題:U.S. Stocks Rise on Report OPEC Reached Deal to Curb Production(抜粋)

◎米国債:下落,OPEC報道で反転-市場は12月利上げに確信持てず

  28日の米国債相場は下落。一時上げていたが、午後に入り下げに転じた。石油輸出国機構(OPEC)が8年ぶりとなる減産で合意したとの報道に反応した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.57%。同年債(表面利率1.5%、2026年8月償還)価格は99 11/32。2年債利回りは1bp上げて0.76%。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は28日、連邦公開市場委員会(FOMC)のメンバーの大半は年内の利上げを見込んでいるとの認識をあらためて示した。だがトレーダーらが織り込む12月までの利上げ確率は50%を若干上回る程度にとどまっている。

  FOMCは21日、政策金利の据え置きを決定。一方で経済データが明るさを増していることから利上げの論拠は強まったとのシグナルを発した。同日以降、米国債利回りは全ての年限で低下している。声明で強気な文言が見られた一方、政策金利は据え置かれたことで、どの程度良い環境になれば当局が動くのかとの疑問も広がっている。

  プロッサー前フィラデルフィア連銀総裁はこの日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「FOMCはデータ次第というが、9月据え置きの正当性を示唆するデータを提示さえできなかった」とし、「データ次第という当局方針の信頼性への打撃になると考えられる」と続けた。

  クリーブランド連銀のメスター総裁はこの日の講演で、労働市場の改善とグローバルリスクの後退から、先週のFOMCで利上げを主張したことを明らかにした。

  事前に配布された原稿によれば総裁は、「われわれがインフレ目標でさらに前進し、労働市場のタイト化が続く中で利上げ先送りを続ければ、あとになってかなり急傾斜の道を進まざるを得なくなるリスクがある」と述べた。

  ブルームバーグがまとめたデータによれば、先物市場に織り込まれる年末までの米利上げ確率は約54%。27日には50%未満に低下していた。50%を割り込んだのは15日以降で初めて。この算出は、利上げ後の実効フェデラルファンド(FF)金利が新たな政策金利レンジの中央値になるとの仮定に基づいている。

  米国債のボラティリティの指標であるバンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチのMOVE指数は57.62に低下。終値ベースで2014年12月以来の低水準となった。
原題:Traders Doubt Yellen’s December Resolve as Credibility Attacked(抜粋)  
  

  

◎NY金:続落、ETFを通じた貴金属投資では銀に資金が集まる

  28日のニューヨーク金相場は続落。銀先物も下げたが、上場投資信託(ETF)を通じた貴金属保有動向によると、銀にはかつてないほどの資金が集まっている。ブルームバーグがまとめたデータによると、ETFを通じた銀の保有高は過去最高となり、最大手アイシェアーズ・シルバー・トラストには四半期で6億2550万ドルの資金が流入した。

  ロング・リーフ・トレーディング・グループ(シカゴ)のチーフマーケットストラテジスト、ティム・エバンス氏は電話インタビューで、「鉱工業という観点に立ったデータの一部は、そこそこ良好な数字が続いている」と指摘。「鉱工業と関連する銀はこうした材料に対し、金よりも強気に反応する傾向がある」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の銀12月限は午後1時39分現在、前日比0.2%安い1オンス=19.121ドル。四半期ベースでは2.7%高。金12月限は0.5%下げて1323.70ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウムは上げ、プラチナは下げた。
原題:Silver ETF Assets Soar to Record, Buoyed by Industrial-Use Bets(抜粋)

◎NY原油:5カ月ぶりの大幅高、OPEC合意との関係者情報

  28日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が急反発し、4月以来の大幅高。アルジェで開かれた石油輸出国機構(OPEC)非公式会合で、8年ぶりの減産合意が成立したと関係者が明らかにした。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計でガソリン在庫の増加が報じられたため、朝方は軟調に推移していた。

  ソシエテ・ジェネラルの石油市場調査責任者、マイケル・ウィトナー氏(ニューヨーク在勤)は「減産は明確な強気材料だ」と指摘。「実際にどれだけの原油が市場から姿を消すのかは不明だ。それよりも大事なのは、サウジが市場管理の時代に戻ろうとしているように見えることだ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比2.38ドル(5.33%)高い1バレル=47.05ドルで終了。終値ベースで今月8日以来の高値。ロンドンICEのブレント11月限は2.72ドル(5.9%)上げて48.69ドル。
原題:Oil Climbs Most in Five Months as OPEC Said to Reach Output Deal(抜粋)

◎欧州株:上昇、ドイツ銀行の反発で各市場の地合いが改善

  28日の欧州株式相場は上昇。過去9営業日のうち7営業日で、ドイツ銀行と指標のストックス欧州600指数が同じ方向に動いている。

  ドイツ銀行は英保険事業の売却と、クライアン最高経営責任者(CEO)の増資否定を材料に過去最安値付近から反発。ストックス600に対するドイツ銀行の寄与度は0.2%にすぎないが、米当局が140億ドル(約1兆4070億円)の支払いを求めたことが明らかになって以来、株式市場の地合いに影響し続けている。

  ストックス欧州600指数は前日比0.7%高の342.57で終了。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長による議会証言を投資家が吟味する中で、一時は1.2%高まで上昇する場面もあった。

  ロバート・W・ベアード(ロンドン)で株式担当副会長を務めるパトリック・スペンサー氏は「クライアン氏の発言を受けて銀行株が持ち直し、地合いの回復を助けた」と指摘。「銀行に対する懸念がゆっくりと過ぎて行くにつれ、リスク志向が戻ってくるだろう」と述べた。

  今月に入り時価総額が2割減少したドイツ銀行は、この日は2%高。ドイツDAX指数は0.7%高と、4営業日ぶりに上昇した。イタリアのFTSE MIB指数も0.5%高で4営業日ぶりに上昇。フランスCAC40指数は自動車株と銀行株主導で0.8%高となった。
原題:Deutsche Bank Rebound Helps Spark Broad Rally in European Stocks(抜粋)

◎欧州債:独10年債利回り、マイナス圏にとどまる-銀行不安で質への逃避

  28日の欧州債市場ではドイツ10年債が3日続伸。ユーロ圏銀行業界をめぐる不安が深まるとの懸念を背景に、利回りがマイナス圏にあるものの、同国債への需要の強さが示された。

  欧州中央銀行(ECB)の資産購入プログラムで対象外となっているドイツ2年債の入札がこの日行われ、平均落札利回りは過去最低を記録した。

  INGグループ(アムステルダム)のシニア金利ストラテジスト、マルティン・ファンフリート氏は「最近のリスク回避の動きが中核国の国債利回りの低下を後押しした」とし、「こうした環境で、投資家らは非常に安全な国債を多く支払っても保有することに関心を持っている。現時点では利回りがマイナスの状態が続くだろう」と語った。

  ブルームバーグ・ドイツ国債指数に採用されている銘柄の加重平均利回りはマイナス0.37%となっているものの、ドイツ国債の過去1週間のパフォーマンスはまだ周辺国債を上回っている。米連邦公開市場委員会(FOMC)が21日に利上げ見送りを決めたことも、相場上昇への追い風となった。

  ロンドン時間午後4時18分現在、ドイツ10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下のマイナス0.152%。28日にはマイナス0.161%と、7月12日以来の低水準を付けていた。同国債(ゼロクーポン、2026年8月償還)価格はこの日、0.142上げ101.517。
原題:Germany’s Below-Zero Bond Yields Are Hard to Resist (Correct)(抜粋)

(米国株、米国債を更新します.)
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