ドイツ銀めぐる問題で懸念沸騰-RBSやコメルツ、伊銀にも影落とす

  • ドイツ銀の株価は過去最安値を更新
  • マイナス金利、不良債権、資本水準めぐる懸念が欧州銀行業界襲う

ドイツ銀行の混乱が、くすぶっていた欧州の銀行の健全性をめぐる懸念を再び沸騰させている。

  ドイツ最大の銀行である同行の株価は今週に入り過去最安値を更新し、これに伴い欧州の金融株も下げた。住宅ローン担保証券(RMBS)に関連する調査の決着に向けて、米司法省が140億ドル(約1兆4080億円)の支払いを要求したことがきっかけだ。同行はそれに近い額を支払うことはないとしているものの、この騒ぎがドイツ銀の資本水準に対する不安を助長し、業界が抱える問題にあらためて投資家が目を向けることになった。

  BMOグローバル・アセット・マネジメントの運用担当者デービッド・モス氏はこのところの欧州銀行株の低迷について、「一言で言うと、ドイツが全てだ。それが最大の要因だ。規制や法的費用、訴訟をめぐるリスクを再燃させた」と分析した。

  ドイツ銀のジョン・クライアン最高経営責任者(CEO)は独紙ビルトとのインタビューで、資本調達は「現時点で問題ではない」と述べ、政府の支援を受け入れることは「われわれにとって論外だ」と発言。懸念の払拭(ふっしょく)に努めたものだが、同行の株価は今月これまでに20%近く下落。やはり司法省への支払いを控える英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)は13%下げ、イタリアのウニクレディトは12%値下がりしている。

ドイツ銀行のロゴ(ニューヨーク証券取引所)

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

  ブルームバーグ・欧州500銀行・金融サービス指数は月初から4.2%下げ、月間ベースでは英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択した6月以降で最悪の下落率となっている。

  当局の27日の発表によると、RBSは過去のRMBS販売に絡む問題の決着で11億ドルを支払う。同行は別の発表文で、コストは引当金で実質カバーするため、同行の普通株式ティア1(CET1)自己資本比率には大きく影響しないと説明した。

  欧州の銀行は規制強化と経済成長低迷、マイナス金利への対応を迫られている。銀行が約3600億ユーロ(約40兆5600億円)の不良債権を抱えるイタリアでは、ウニクレディトが資本増強計画に取り組んでおり、資産売却と株式発行が含まれる可能性があると事情に詳しい関係者が述べた。ドイツでは、コメルツ銀行が通期の利益目標を引き下げており、数千人の削減を週内に発表する可能性があると関係者が明らかにした。

原題:Deutsche Bank Troubles Cast Long Shadow Over European Banking(抜粋)

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