【個別銘柄】金融や資源関連が下落、東芝やLINE高い、IPO人気

更新日時

28日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は以下の通り。

  金融株:野村ホールディングス(8604)は前日比3.7%安の441.6円、MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725)が5.5%安、三井住友フィナンシャルグループ(8316)が4.1%安など。証券ジャパン調査情報部の野坂晃一上席次長は、保険と銀行株について、配当利回りが3%以上と高い銘柄が多く、権利落ち後は利回りを材料に買う投資家の需要が減るため、配当権利落ち日は配当分以上に下がる傾向があると電話取材で述べた。ファンダメンタルズ面でも、保険や銀行は日本銀行のマイナス金利深掘りに対する先行き懸念が完全に払しょくされていないとみる。東証1部業種別指数の下落率上位を証券・商品先物取引、保険、銀行が占めた。

  原油関連株:石油資源開発(1662)は3.2%安の2093円、JXホールディングス(5020)は2.7%安など。27日のニューヨーク原油先物11月限は前日比2.7%安の1バレル=44.67ドルと大幅反落で終了。サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は、28日にアルジェで開かれる産油国会議で石油輸出国機構(OPEC)が増産凍結で合意する可能性は低いとの見方を示した。

  東芝(6502):4.9%高の344.9円。4-9月期営業利益計画を300億円から700億円に上方修正する、と28日午前に発表した。メモリーはスマートフォン用の需要増で市況が引き続き好調に推移。ハードディスクドライブ(HDD)はパソコン用やゲーム機用に需要が強く、ストレージ&デバイスソリューション分野で増益が見込めると予想した。

  LINE(3938):2.5%高の5060円。7月15日の東証上場以降の最高値を更新した。立花証券の入沢健アナリストは、広告事業を柱に業績が拡大するとの期待がベースにあるところに、米ツイッター買収観測やLINE電話開始などが重なり人気化している、と電話取材で指摘。きょうは特に上場日に付けた5000円の高値を上抜けたため、個人投資家を中心に買いが集まった可能性が高いと指摘した。

  海運株:日本郵船(9101)が3.1%安の191円、商船三井(9104)が2.5%安など。メリルリンチ日本証券は27日付で海運大手3社の業績予想を減額した。7-9月はコンテナとドライバルク市況ともに同証想定より回復スピードが遅かったと指摘、上期決算では3社とも通期業績計画を下方修正するとみる。目標株価については、郵船を230円から210円、商船三井は270円から250円、川崎船は170円から140円に変更した。

  コカ・コーラウエスト(2579)、コカ・コーライーストジャパン(2580):SMBC日興証券は27日付で両社の投資判断を「2(中立)」から「1(アウトパフォーム)」に引き上げた。国内の清涼飲料業界全体に実質値上げが浸透し始め、コカ・コーラボトラーの再編が業界全体の低価格競争の抑止力になりつつあることなどを踏まえ、2016年12月期以降の営業利益予想を増額。この予想に両社の経営統合は考慮されていないが、経営統合シナジー効果を試算すると、現在の見方から業績や株価に最大85%のアップサイドがあると分析。コカWは7.9%高の2843円、コカEJは4.3%高の2179円。

  日本通運(9062):4.7%安の484円。4-9月期営業利益は前年同期比1%増の233億円程度にとどまりそうだと28日付の日本経済新聞朝刊が報じた。会社計画は235億円。相次ぐ台風の上陸で一部の物流が減少した上、海上貨物のフォワーディング(混載貨物業)で韓国の韓進海運の経営破綻の影響も出ているという。

  東洋鋼鈑(5453):7.6%安の281円。17年3月期営業利益予想を25億円から前期比49%減の23億円に下方修正した。野村証券では、ハードディスク用アルミ基板など機能材料関連の生産不調や機械関連で製造コストが上昇した影響などが大きいと分析。配当計画は据え置かれたが、直近の株価が堅調だったため、株式市場には短期的にややネガティブに受け止められるとした。

  リボミック(4591):5.3%高の800円。同社創製の線維芽細胞増殖因子2(FGF2)に対する核酸アプタマーを用いた呼吸器疾患、肺がん領域治療薬の開発に関連し、慶應義塾大学医学部と共同研究契約を結んだ、と27日に発表した。また、大阪大学医学部付属病院、順天堂大学医学部とも同アプタマーの共同研究を開始したとし、今後の収益貢献が見込まれた。

  ハニーズ(2792):7.1%安の1180円。6-8月期(第1四半期)営業利益は前年同期比4.6%減の4億2000万円だった、と27日発表。商品単価の見直しで客数が増えた国内は好調だったものの、不採算店を閉鎖するなど中国での減収・営業赤字化が響いた。前期比33%増の37億5000万円を見込む17年5月期計画に対する進捗(しんちょく)率は11%。

  シグマクシス(6088):11%高の637円。米グーグルが提供するGoogle Cloud Platformの日本市場への展開に関するサービスパートナー契約を締結したと28日午前に発表した。シグマクシスは、顧客企業に対して Google Cloud Platform の活用に向けたコンサルティングサービスの提供する。

東証内の株価ボードを見る人

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  シルバーエッグ・テクノロジー(3961):東証マザーズ市場への新規上場2日目の28日午前、公開価格の900円に対し2.9倍の2622円で初値を形成した。同社は人工知能(AI)技術をベースにしたウェブマーケティングサービスを開発・提供しており、16年12月期の営業利益は前期比58%増の1億1800万円を見込む。終値はきょうの初値比で値幅制限の上限(ストップ高水準)に当たる3125円。

  チェンジ(3962):東証マザーズ市場への新規上場2日目の28日午前に初値を形成、公開価格の1200円に対し2.5倍の2999円だった。モビリティ、IoTビッグデータ、クラウドなどのテクノロジーを活用したサービスやIT人材育成の研修などを手掛ける同社は、16年9月期の単体営業利益で前期比29%増の1億7300万円を見込む。終値は3080円。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE