ドル・円は100円台で小じっかり、「下攻め小休止」の声-海外材料待ち

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  • 朝方に100円26銭まで弱含んだ後、100円70銭まで値を切り上げる
  • まだどちらかというと下のリスクを感じているのでは-みずほ銀

28日の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=100円台で小じっかり。米長期金利の低下や原油安が一服し、ドル売り・円買い圧力が和らいだ。半面、日本株が下落するなどリスク回避圧力がくすぶり、ドル・円の上値は重かった。

  午後3時35分現在のドル・円は前日比0.2%高の100円60銭。朝方に100円26銭まで弱含んだ後はじり高となり、午後には一時100円70銭まで値を切り上げたが、その後は伸び悩んだ。

  みずほ銀行国際為替部の加藤倫義参事役は、「みんな日銀、FRB(米連邦準備制度理事会)にほのかな期待を持っていたが少し肩透かしをくらったようなイメージで、短期的に100円を割り込んで行くのではないかと思っていたら、ここ数日100円前半が思いのほか固く、取りあえず下攻めは小休止というところ」と説明。「ただ、本格的に上に行く感じではない。みんなまだどちらかというと下のリスクを感じているのではないか」と語った。

  この日は海外時間に米金融当局者の講演や石油輸出国機構(OPEC)の非公式会合を控えて、材料待ちの様相となった。FRBのイエレンン議長は下院で銀行監督や規制について証言する予定。その他、セントルイス、シカゴ、クリーブランド、カンザスシティーの各連銀総裁が講演する。

  アジア時間28日の時間外取引でニューヨーク原油先物相場はほぼ変わらず。この日アルジェで開かれる産油国会議を前に下落が一服した。27日には増産凍結合意への期待が後退し、大幅反落していた。

  一方、東京株式相場は下落し、TOPIXは1.4%安。金融セクターは欧州金融機関の財務懸念などが重しとなった。
  
  マネースクウェア・ジャパン営業本部法人部長の工藤隆氏は、ドル・円の100円ちょうど付近にはまとまった買い注文の観測がある一方、上では海外勢の売りが見込まれるため、海外の材料待ちの中、日中はレンジ内での動きに終始する可能性が高いと指摘していた。

  ドル・円は前日の東京市場で100円09銭と約1カ月ぶりのドル安・円高水準を付けた後、米大統領選討論会でクリントン氏が優勢との見方から100円99銭まで上昇。しかし、ドル買い・円売りは続かず、海外時間は米長期金利の低下を背景に100円台前半まで反落した。

  三菱東京UFJ銀行経済調査室の栗原浩史チーフ米国エコノミスト(ニューヨーク在勤)は、「トランプ、クリントン両氏ともどちらかといえば通貨安を誘導する国をけん制したい姿勢であることは前から知られている」と指摘。その上で、極端な円高が進む材料もない一方で、米連邦公開市場委員会(FOMC)が利上げペースを速めるようにならない限り、円安も進まないと語った。 

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