女性起業家が懸ける新型VR端末-没入感高める視線追跡技術

  • 未上場ベンチャーのFOVE、ソニーやフェイスブックより先行
  • サムソンやコロプラ、孫泰蔵氏らが出資

Yuka Kojima, chief executive office of Fove, Inc. Photographer: Akio Kon/ Bloomberg

ゲームを中心に利用者が増え始めたゴーグル型の仮想現実(VR)端末が、早くも新しい技術の導入で進化しようとしている。没入感が高まるという。

  未上場ベンチャー、FOVEのVR端末には目の動きを追う赤外線カメラが搭載されている。視線を動かしたり見つめたりすることで仮想現実の中で意思疎通することができるという。乗り物酔いのような症状が抑えられ、バーチャルキャラクターと目線を合わせる機能も可能となった。

  FOVEの創業者でもある小島由香最高経営責任者(CEO、29)は都内でインタビューに応じた。視線追跡技術は今後数年でVR端末では一般的になるとし、この分野ではソニーフェイスブックHTCなどいったVR端末メーカーより同社が1、2年進んでいると述べた。

  熱心なゲームファンの小島氏はかねて、ゲームのキャラクターとの意思疎通に物足りなさを感じていた。視線追跡機能によって「VR体験でも、自分が見ているだけではなく人に見られているという感覚を持てる」と話した。

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  小島氏は「いまのVRが解決できない問題を解決する会社になりたい」と述べるとともに、当面の課題はできるだけ多くの端末を市場に届けることだと話した。11月初旬にデベロッパー向けなどに予約を開始し、価格は600ドル(約6万円)のフェイスブックのオキュラス端末とほぼ同じになる見込み。

  同社は2014年5月に創業、これまでに約1300万ドルを調達した。出資者の中にはサムソン電子やコロプラ、鴻海精密工業、孫泰蔵氏らの投資ファンドが名前を連ねている。今後は自ら製品を生産する一方、ライセンス供与の可能性もあるとしている。

  米調査会社IHSマークイットのゲーム部門責任者、ピアス・ハーディングロールス氏は「どの高機能VR端末メーカーも次世代端末に向けて視線追跡の利点を調べると思う」と述べ、「双方向性と没入感という点で視線追跡が最も大きな影響力があるだろう」との見方を示した。

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
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