日本株は反落、円高警戒と権利落ち、日銀不信も-金融や輸出広く安い

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  • 9月末接近で業績動向への影響懸念も
  • 日経平均の権利落ち分はブルームバーグ・データで約119円

28日の東京株式相場は反落。為替の円高止まりで企業決算への影響が警戒された上、9月末の配当権利落ちも響いた。証券や保険、銀行など金融株、輸送用機器や海運、陸運など幅広い業種が安く、特に金融セクターの下げには欧州金融機関の財務懸念、日本銀行の政策不信もくすぶった。

  TOPIXの終値は前日比18.45ポイント(1.4%)安の1330.77、日経平均株価は218円53銭(1.3%)安の1万6465円40銭。

  T&Dアセットマネジメントの神谷尚志チーフ・エコノミストは、「日本株はドル・円の重さを意識している。企業業績悪化への警戒感がある」とし、財務懸念を抱えるドイツ銀行の問題などから米国の金利が低下し、為替が円高方向に振れやすい点に言及。また、「世界的な金融株の弱さも市場のムードを悪化させており、日銀の金融政策に対する不信感がある」とも話した。

東証内

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  きょうのドル・円相場はおおむね1ドル=100円40-70銭付近と、前日の日本株終値時点100円84銭からややドル安・円高で推移。9月月間チャートは2日の104円32銭をピークに、ドルは上値切り下げの展開となっている。

  不安定な海外原油市況や3・9月決算銘柄の配当など権利落ちも株価の押し下げ要因となった。27日のニューヨーク原油先物は2.7%安の1バレル=44.67ドルと急反落、石油輸出国機構(OPEC)の増産凍結への期待が後退した。ブルームバーグ・データによると、きょうの権利落ち分はTOPIXで約11.1ポイント、日経平均で約119円。岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジストは、「配当落ち以上に弱い。原油もここにきてもたつき始め、投資家心理の悪化につながる」と指摘している。

  きょうの日経平均は、午前に一時300円近く下げる場面があった。業種別では証券、保険、銀行、その他金融の金融セクターが、下落率1ー4位を占有。28日の国内債券市場では長期金利がマイナス0.09%と8月24日以来の水準に低下した。T&Dアセットの神谷氏は、ドイツ銀問題や国内長期金利の低下が影響しているとし、日銀が「前回決めた政策は破綻したのではないかとし、イールドカーブのスティープ化などの思惑で上昇してきた金融株が売られている」と言う。

  東証1部の売買高は16億4382万株、売買代金は1兆8212億円と前日比でそれぞれ27%、21%減少した。上昇銘柄数は556、下落は1223。

  • 東証1部33業種は証券・商品先物取引や保険、銀行、その他金融、海運、輸送用機器、石油・石炭製品、陸運、倉庫・運輸、精密機器など30業種が下落。水産・農林とゴム製品、食料品の3業種は上昇。

  • 売買代金上位では、トヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、KDDI、野村ホールディングス、日産自動車、第一生命保険、オリックスが安い。半面、上期営業利益計画を上方修正した東芝がが買われ、LINEやニトリホールディングス、ブイ・テクノロジーも高い。SMBC日興証券が投資判断を上げたコカ・コーラウエストは急伸。

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