独VW:排ガス不正スキャンダル、グループ中核のアウディに飛び火

  • アウディ開発責任者が突然の退社、スキャンダル発覚以降2人目
  • VWグループでアウディは稼ぎ頭、CEO登竜門

ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)の高級車部門アウディから、排ガス不正スキャンダルへの関与が疑われる開発部門幹部が退社した。不祥事の火消しに努めるVWだが、グループの稼ぎ頭であるアウディに飛び火した格好だ。

  退社したのはアウディの開発責任者だったシュテファン・クニルシュ氏。今週に入り即日付で社を去った。クニルシュ氏は1990年の入社以来アウディのエンジン設計などに関わったベテランで、スキャンダル発生後に地位を追われたウルリッヒ・ハッケンベルク氏の後を継いで約10カ月前に同職に就いたばかりだ。だが、当局の調査で就任時には排ガス不正について知っていたことが明らかになっていた。

  クニルシュ氏の就任はアウディのルパート・シュタートラーCEOが直接指名した。当局が不祥事の原因究明に乗り出す中で、今やCEO自身が厳しい調査の対象となっている。

  アウディ監査役会のベルトルト・フーバー副会長はクニルシュ氏の退社について「われわれは幹部だからといって調査で容赦はせず、必要になれば行動すると当初からはっきりさせてきた」と発表文で述べた。同社はクニルシュ氏の退社理由に関してはコメントを控えた。

  VWグループにとってアウディは中核的な存在だ。最大の利益を生むばかりでなく、そこで生まれた技術が大衆車の各ブランドに伝えられ、幹部の力量が試される場としても機能している。VWの前CEOのマルティン・ウィンターコルン氏はアウディCEOからグループCEOへと駆け上がったが、これはフェルディナント・ピエヒ元会長と同じルートだった。このような緊密な関係があるため、技術の深いノウハウを持つアウディが排ガス不正に重要な役割を果たした可能性があると、疑いの目が向けられている。

 

 

原題:VW Scandal Spreading to Audi Threatens Carmaker’s Cash Cow (1)(抜粋)

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