クリントン、トランプ両氏が経済などで激論、非難合戦に-討論会

更新日時
  • クリントン氏は企業を米国から追い出そうとしているとトランプ氏
  • トランプ氏の計画は「でっちあげのトリクルダウン」とクリントン氏

米大統領選の民主、共和両党候補による第1回テレビ討論会が26日夜行われ、民主党ヒラリー・クリントン氏と共和党ドナルド・トランプ氏は貿易や経済政策、人種問題、外交政策などをめぐり激論を戦わせた。

  討論会ではすぐに非難の応酬が始まった。両氏とも相手の過去の発言や記録を持ち出して、激しい個人攻撃を繰り広げた。しかし政策問題になると、キャンペーン中に示してきた従来の立場を繰り返すにとどまり、新たな提言はみられなかった。

  トランプ氏はクリントン氏の外見が大統領らしくないとした上で、大統領に必要な「スタミナがない」と指摘した。これに対し、クリントン氏は自分が国務長官時代に経験した多忙なスケジュールをトランプ氏がこなすことができて初めて、スタミナについて自分に語る資格があると反論した。

トランプ、クリントン両氏

Photographer: Daniel Acker/Bloomberg

  クリントン氏はトランプ氏の女性に関する発言を取り上げ、「女性をブタ、すぼら、イヌと呼んだ上に、妊娠は経営者にとって不都合だと語り、男性と同じ程度に仕事ができなければ女性は同等の報酬に値しないと述べた」と非難した。

初の直接対決

  弱点のつつき合いも行われ、トランプ氏はクリントン氏が私的な電子メールサーバーを使用していた問題に言及。一方、クリントン氏はトランプ氏が納税申告書を公表していない理由をただしたが、トランプ氏はクリントン氏が3万3000通の電子メールを公表すればすぐに納税申告書を公開すると反撃した。これに対し、クリントン氏はトランプ氏が何年も連邦所得税を支払っていないなど、「何かを隠している」可能性があると指摘した。

  ニューヨーク市郊外のホフストラ大学が会場の同討論会は、両候補にとって初の直接対決。支持率が拮抗(きっこう)する中、両候補にとって11月8日投票の大統領選の勝敗を左右する重要なイベントとなった。

  クリントン氏はトランプ氏が1970年代にニューヨークで家主だった際に黒人差別を行ったと指摘し、「彼には差別的行動に関与していた長期の記録がある」と説明した。

金融政策

  トランプ氏はまた、米金融当局をあらためて批判。政策金利をゼロ近辺にとどめる政策は政治的動機に基づいており、株式相場を人為的に高く維持させていると述べた。これについてはイエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長が幾度も否定している。
  
  トランプ氏は中国やメキシコなどとの貿易で米国が不利な立場に立たされていると発言。中国は「米国を貯金箱として利用している」と指摘した。一方、クリントン氏はトランプ氏の経済プランについて、共和党の標準的政策の「極端なバージョン」だとし、「でっちあげのトリクルダウンと私は呼びたい」と述べた。

  トランプ氏はクリントン氏が以前、北米自由貿易協定(NAFTA)を支持していたことを追及。「貿易協定の金字塔だとあなたは当時言っていた」と指摘し、「あなたは企業を米国から追い出そうとしている。私は雇用を取り戻すが、あなたでは不可能だ」と主張した。

  討論会前のブルームバーグ・ポリティクス全米世論調査によれば、投票を予定している有権者の支持率は2者択一形式では両者とも46%で並んだ。第3党候補を選択肢に含めた場合はトランプ氏が43%、クリントン氏が41%だった。

原題:Clinton, Trump Dive Directly Into Attacks in First Debate (1)(抜粋)

(3段落目以降に発言などを追加して更新します.)
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