欧州債:スペイン債上昇-ブラックロックが高利回り債に価値見いだす

26日の欧州債市場ではスペイン国債が上昇。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が異例の緩和策の擁護を強める中、世界最大の資産運用会社、米ブラックロックは域内の高利回り国債が持ち直すと見込んでいる。

  ポルトガルに対する唯一の投資適格級の格付けが10月21日に見直されるほか、イタリアはレンツィ首相の進退が問われる政治改革法案の国民投票を12月4日に行うと発表した。ブラックロックは「短期的なリスク」と「政治の騒々しさ」をECBの政策が打ち消すだろうとみている。ドラギ総裁はこの日、ブリュッセルの欧州議会での証言で、必要と見なす限り金融緩和を継続するとの意思をあらためて表明した。

  域内で最高格付けを持つ国債の利回りがゼロ付近またはこれを下回る水準にある中、代替投資先を求める動きが周辺国国債を支えているとブラックロックは指摘。ECBは今月の会合で速やかな緩和拡大実施を示唆しなかったことで市場に失望感が広がったものの、月額800億ユーロの資産購入を続けている。

  同社のグローバル国債ストラテジスト、マリリン・ワトソン氏は、イタリア国債を安心して保有できるとし、目先のボラティリティをいとわない向きにはポルトガル債やギリシャ債すら価値があると語った。

  同氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューにロンドンで応じ、「向こう数カ月間には数多くの短期的なリスクがあり、政治は極めて騒々しくなるが、中期的に欧州の周辺国債には引き続き投資妙味があるとみなしている。スプレッド縮小は続くだろう」と述べた。中核国の国債利回りが「ゼロまたはマイナス」となる展開では、「ボラティリティを受け入れる構えがあれば」、比較的格付けの低い国債が価値をもたらすと付け加えた。

  ロンドン時間午後3時58分現在、スペイン10年債利回りは前週末比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.92%。一時は0.99%まで上げ、21日以来の高水準となった。同国債(表面利率1.95%、2026年4月償還)価格は0.47上げ109.43。

  ドラギ総裁は28日にドイツ議員との非公開会合で証言する。ここでは景気支援とインフレ押し上げで必要な場合、ECBは追加措置を講じる準備があるとの姿勢を示し、投資家らを安心させようとする可能性がある。

  欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは3bp下げてマイナス0.11%。スペイン国債との利回り格差(スプレッド)は103bpに縮小した。一時は12日以降で最大となる109bpに広がっていた。イタリア10年債利回りも3bp低下の1.19%。ドイツ国債に対するスプレッドは130bp。


原題:BlackRock Ties Wager on Periphery Bonds to ECB Buffering Turmoil(抜粋)
原題:ITALY TO HOLD REFERENDUM ON SENATE REFORM DEC. 4(抜粋)

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