【インサイト】ゴールドマンのアジア人員削減、時期尚早の可能性も

ウォール街の投資銀行の中でも早期に中国に参入したゴールドマン・サックスがアジアの投資銀行事業を縮小しようとするならば、地域の状態が非常に悪いと思っても仕方がないだろう。

  事業環境が悪いのは確かだ。しかし約15年かけて築いてきた事業の人員を4分の1減らすほど悪いのだろうか。

  ゴールドマンがオーストラリアと日本、インドのバンガロールのバックオフィス以外のアジアで雇用する3000人の中で、75人は小さな部分だ。しかし最優良投資銀行による人員削減は地域の同事業が半恒久的に先細りするという印象を与える。

  現在の状況が悪いことに疑問の余地はない。英データ提供会社コーリションによれば、日本を除くアジアの投資銀行収入の合計は1-6月に15-20%減だった。

 

Dropping Down

Goldman Sachs, which ranked second for Asia ex-Japan equity offerings last year, has fallen to 11th place as Chinese banks rose up the league tables

Source: Bloomberg

Note: The rankings are by the value of deals for which advice was given.

 困難の理由は明らかだ。中国の引受業者の攻勢で、本土の新規株式公開(IPO)から米欧の投資銀行が得られる利益が縮小した。東南アジアの案件は近年、劇的に減少した。さらに、重要顧客であるヘッジファンドも苦戦している。チューダー・インベストメントがシンガポールのトレーディングデスクを閉鎖するとブルームバーグ・ニュースが26日、事業に詳しい複数の関係者の話として報じた。

  そういうわけで、ゴールドマンがアジア事業を調整するのは理にかなっている。問題はその規模だ。中国企業の海外での買収は記録的水準に達した。中国の銀行がこれらの案件でファイナンスを提供し業務を獲得しているとはいえ、欧米の金融機関は依然、アジアのM&A助言で主導的地位にあり、ゴールドマンは長く3位以内を維持している。

  新興市場の回復ぶりは、一時は人気のなくなった事業が迅速に重要度を取り戻し得ることを示している。ゴールドマンは好況期の採用について慎重なことで知られているが、事態が好転したとき、今回の削減を先見の明がなかったと悔やむことになるかもしれない。

Dwindling Profitability

Goldman Sachs's return on equity has slipped in recent years

Source: Bloomberg

原題:Goldman’s Asia Job Cuts May Turn Out to Have Been Hasty: Gadfly(抜粋)

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