サウジ通貨庁、銀行システムに5400億円注入へ-流動性逼迫に対処

  • 定期預金の形で約200億リヤルを金融機関に提供すると発表
  • 期間7日と28日のレポ取引も導入

サウジアラビア通貨庁(SAMA)は、原油安の影響への対応に取り組んでいる国内金融機関への支援を強化する。

  中央銀行に当たるSAMAは25日、約200億リヤル(約5400億円)の資金を「政府機関の代理として」定期預金の形で銀行に提供する決定を行ったと発表した。「金融政策による支援」の一環として期間7日と28日のレポ取引を導入することも明らかにした。

  過去2年間の原油相場の下落を受け、サウジ政府は銀行システムにある預金の引き出しを余儀なくされてきた。これが国内の流動性逼迫(ひっぱく)につながり、融資の条件設定に使われる指標である3カ月物のサウジ銀行間取引金利は2009年以来の高水準に上昇した。事情に詳しい関係者によれば、SAMAは流動性不足を和らげるため、6月には金融機関に150億リヤルの短期融資を提供した。

  世界最大の石油輸出国であるサウジは財政赤字を賄うため、国際資本市場で初の起債の準備を進めている。国際通貨基金(IMF)は、サウジの今年の財政赤字が対国内総生産(GDP)比で約13%に達すると予想。ブルームバーグがまとめた調査によれば、同国の今年の経済成長率は1.1%と、09年以来の低水準にとどまる見通し。

  コメルツ銀行のクレジットアナリスト、アポストロス・バンティス氏(ドバイ在勤)は「サウジはこうした懸念への対応が行われないまま、ユーロ債を発行することを望んでいない」と指摘。今回の措置は「政府が銀行システムの支援にコミットしていることを投資家に示すだろう」と述べた。

原題:Saudi Arabia Injects $5.3 Billion in Bank System Amid Crunch (2)(抜粋)

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