米株式市場の急変増加-S&P500上昇、8年目近づき緊張感如実に

  • 9月9日の急落で市場は休眠状態から目覚める
  • 2014年以降の相場急変の回数はその前20年間と同じ

米国株式市場がかつてない静けさを見せていた今夏、トレーダーを取り巻く不安を理解することは難しくなかった。今にしてみると、トレーダーが神経をとがらせるのは無理もないことだった。

  9月9日に株式市場の時価総額が6000億ドル(約61兆円)失われたのを受け、市場はようやく休眠状態から目を覚ました。この相場急変は、その威力だけでなく、こうした動きがより頻繁になりつつあるという痛みを伴った知らせでもあっただけに、注目すべきものだ。ドイツ銀行とブルームバーグの集計データによると、ボラティリティ(変動性)の同じような急変は過去2年間で5回発生した。これはその前の20年間と同じ回数だ。

  こうした相場の急変はさまざまな意味で、過去2番目に長い7年半にわたる強気相場に内在する緊張感を際立たせている。

  繰り返される相場急変は個人投資家の心理にも大きな打撃を与える。個人投資家は先週、米株式投資信託から70億ドルを引き揚げ、2009年3月の強気相場開始時から根強かった弱気論が再燃している。こうした懐疑的な見方について、楽観論を戒め将来の買い手に洗礼を施すようなものだとして好感する向きあるが、小口投資家が一貫して関与していた過去の相場上昇局面とは異なっている。

  ドイツ銀の調査は、米株式市場のムードが急変し、S&P500種株価指数の実現ボラティリティ(RV)が10未満の極めて低い水準から6週間以内に20に急上昇した回数を数えた。このベースでは、14年以降、米国株式市場に広がる静けさは5回打ち砕かれた。その前の20年間と同じ回数に並んだ。

  ハバ-フォード・トラストのハンク・スミス最高投資責任者 (CIO)は「中央銀行をバックネットにするのは極めて建設的だが、今は強気相場と経済成長の終盤で、投資家は比較的早く不安を抱く」と指摘した。

原題:Brutal Upheavals Mount as S&P 500 Bull Market Nears Eighth Year(抜粋)

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