GPIFや3共済:日本株と外国証券保有額が1年半ぶり低水準-6月末

  • 国債・財融債は12四半期連続の売り越し
  • 1-3月期の国内株の買い越しは大幅上方修正

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や公務員らが加入する共済年金の保有する日本株と外国証券の保有額が6月末に2014年末以来の低水準になった。国内株安や円高が影響した。日本銀行が26日公表した4-6月期資金循環統計で明らかになった。

  同統計によると、GPIFや国家公務員共済組合連合会(KKR)、地方公務員共済組合連合会、日本私立学校振興・共済事業団、年金特別会計などの「公的年金」の日本株の6月末保有残高は36兆2976億円、外国証券は53兆8566億円と、両資産とも2四半期連続で残高が減少し、1年半ぶりの水準に後退した。日本株は4四半期連続の買い越し(5577億円)。外国証券は9四半期ぶりに売り越し(1168億円)。国債・財融債の保有残高は52兆3919億円と2四半期ぶりに減り、12四半期連続の売り越し(1兆1252億円)だった。

Norihiro Takahashi, president of the Government Pension Investment Fund (GPIF)

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  4月から6月にかけての円相場は、上昇基調が一段と鮮明となり、国内勢の保有する海外資産の目減り要因となった。6月下旬には英国の欧州連合(EU)離脱選択が円高に拍車を掛け、対ドルでは一時、13年11月以来の100円割れ。日本株は大幅に下落する一方、日銀のマイナス金利政策を受けた国内債の利回りは低下した。資産構成の見直しでリスク資産を増やしたGPIFには逆風だ。

  日本国債の新発10年債利回りは6月末にマイナス0.23%と、3月末から18ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下。TOPIXは7.53%安い1245.82。米国債の10年物利回りは30bp下げて約1.47%。円の対ドル相場は1ドル=103円20銭と9円37銭の円高・ドル安。MSCIコクサイ・インデックスは円換算で8%下落した。

  世界最大規模の年金基金であるGPIFは、14年10月末の資産構成見直しで、国内債の保有比率の目標値を35%と従来の水準から半分近くに下げた一方、内外株式は25%と倍以上に拡大、外債は11%から15%へ変更した。株式と債券が半分ずつで国内6割・外貨建て4割という分散型にしている。

GPIFの運用状況に関する記事は、こちらをご覧ください

  公務員や大学関係者らが加入する3共済は昨年10月から、積立金のうち約28.3兆円の運用目標やリスク管理をGPIFと一元化している。地共済と私学共済は独自の判断で運用する資金の大半に当たる約22.2兆円にも同じ資産構成の目標値を採用。3共済による資産構成の変更が進めば、合計約50.5兆円にGPIFと似通った運用成績が生じる見通しだ。  

  日銀によると、国債・財融債と国庫短期証券を合わせた「国債等」の残高は6月末に1105兆円。公的年金が保有する割合は残高全体の4.7%で、3カ月前からほぼ横ばいだった。

  日銀が同時に発表した1-3月期の確報値では、公的年金の国債・財融債の売り越し規模を速報時点の1兆3624億円から1兆4536億円に、国内株の買い越しを9654億円から2兆6220億円に、対外証券投資を867億円の売り越しから5205億円の買い越しに修正した。

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