英バークレイズ:日本拠点の六本木オフィスを縮小へ-コスト削減

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バークレイズが東京・港区にある日本拠点のオフィススペースを縮小する計画であることが分かった。同社は大幅な人員整理を実施しており、これにより一層のコスト削減を図る。  

  バークレイズ証券は現在、六本木ヒルズにある森タワー(地上54階建て)の31階と32階に入居しているが、複数の関係者への取材によれば、このうち31階フロアのおよそ半分について賃貸契約を解除し、年内にも退出する計画だ。

バークレイズの日本拠点

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  バークレイズは世界で投資銀行部門を縮小しており、日本でも不採算部門からの撤退を含む業務の効率化などによりコストカットを進めている。バークレイズ証では6月までにエクイティ業務に携わるアナリストやセールスなど約100人が退職した。同部門は32階にあった。

  同証はブルームバーグの取材に対して「今回のオフィススペースの整理は先の決断の合理的な結果だ」と電子メールで回答。人員削減に伴う措置であるとした上で、こうした再編の動きは「日本を重要拠点として50年近くになるわれわれをより強いプレーヤーにするだろう」と述べた。

  バークレイズは今後日本で、同社のグローバルなネットワークを強みとするトレーディングやブローカレッジなどのマーケッツ業務のほか、バンキングや富裕層向けビジネスに焦点を当て強化していく考えを示した。

六本木ヒルズ

  バークレイズ証の16年3月期は86億円の赤字だった。株券等のトレーディング損失の拡大などにより前年同期(29億円の純損失)から赤字が拡大した。3月末の従業員数は503人と588人から14%減少している。

  六本木ヒルズの森タワーには米アップルやグーグルなど国内外のIT企業などが入居している。ゴールドマン・サックスも日本での本社機能を置く。かつてはリーマン・ブラザーズもテナントで、外資系金融機関からIT産業への移り変わりが顕著になってきている。

オフィス移転の動き

  日本では、外資系投資銀行など国内外の金融機関の間で、地理的な利便性や機能性、経済性などの観点から、より良い環境を求めてオフィスを移転する動きが出てきている。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の小西博晃広報担当によれば、同社では7月までに2300人の従業員が目白台(文京区)から新築の大手町フィナンシャルシティグランキューブに移転した。敷地内には温泉が利用できるスパがあるフィットネスクラブや、日本旅館「星のや東京」が設置されている。

  シティグループ証券は東京の本社機能を2017年夏ごろ、新丸の内ビルディングから同年1月に完成予定の大手町パークビルディングに移転する計画だ。大手町1丁目1番地の皇居を見渡せる立地で、シャワールームやフィットネス、保育所のほか短期出張や長期滞在する家族向けのサービスアパートメント129室が設置される予定。

  また、野村総合研究所も12月、丸の内から大手町のグランキューブに本社を移転する計画だ。

英語記事:Barclays to Reduce Office Space in Tokyo After Cutting Jobs (1)

(第5段落にバークレイズのコメントを追加しました.)
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