安倍政権:戦後最長政権も視野に、自民総裁任期延長なら

  • 内閣支持率は高水準、3年半超えてなお50-60%台を維持
  • 総裁任期どうあるべきかを議論、来年の党大会で党則改正も-茂木氏

安倍晋三首相の在任期間が戦後最長を記録する可能性が出てきた。自民党が連続で2期6年までとしてきた総裁任期の延長を検討しているためだ。最優先課題だったデフレ脱却への取り組みは足踏みが続き、円高傾向となっているものの、雇用情勢は良好で内閣支持率もなお高水準にある。

  安倍首相は野党時代の2012年9月の総裁選で石破茂氏らを破り、同年12月の衆院選で勝利して政権奪還を果たした。15年9月の総裁選は対抗馬が出ずに無投票で再選。国政選挙も13年の参院選、14年の衆院選、今夏の参院選と連勝している。内閣支持率も共同通信が18日に報じた世論調査で55.7%と8月の52.9%から上昇。読売新聞が12日付電子版で報じた調査では62%に達している。

国連総会で演説に向かう安倍首相(9月21日)

Photographer: Spencer Platt/Getty Images

 
  自民党の党則で総裁は「引き続き2期を超えて在任することができない」と規定しており、改正がなければ18年9月に安倍首相の党総裁としての任期が終わる。同党は20日、政治制度改革本部で党則改正の検討に着手した。

  茂木敏充政調会長は同日、安倍首相の任期をどうするかという個別論ではなく、総裁任期がどうあるべきかという制度論として議論する、と記者団に説明。来年の党大会で党則を改正する可能性にも言及した。 

  仮に党則が改正され、安倍首相が18年9月の総裁選で3選した場合、1964年11月から72年7月まで約7年8カ月にわたって政権を担った大叔父の佐藤栄作元首相を超えて戦後最長政権となる可能性がある。

アベノミクス

  安倍首相はアベノミクスを掲げ、当初は円高是正などを果たしたものの、政府・日銀が掲げる2%の物価安定目標は達成できないまま。一時は1ドル=125円台まで円安が進んだドル円相場も、最近は一時100円を切るなど円高に振れている。

  一方で、7月の完全失業率(季節調整値)は3.0%と低い水準にあるほか、有効求人倍率も1.37倍と雇用関係の指標は好調だ。エコノミストの間では現在の雇用情勢が安倍内閣の支持基盤を下支えしているとの分析もある。

  ジャパンマクロアドバイザーズの大久保琢史チーフエコノミストは、安倍政権の人気を支える重要なバックボーンとして、国民は雇用が守られていると感じており、現在の経済状況にそれほど不満を持っていないことを挙げる。明治大学国際総合研究所の奥村準客員研究員も、アベノミクスをどう評価しようと、日本は現在、基本的に完全雇用状態にあるということを忘れてはならない、と指摘した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE