債券上昇、日本株下落で買い圧力-日銀の新枠組みを見極めとの見方

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  • 長期金利はマイナス0.06%に低下、超長期債には売り圧力
  • 新たな金融政策での姿勢確認しながらカーブ形状固める流れ-岡三証

債券相場は上昇。日本銀行の新たな枠組み下での政策運営を見極める姿勢が根強い中、この日は日本株の下落が買い圧力につながったとの指摘が聞かれた。

  26日の長期国債先物市場で中心限月12月物は、前週末比14銭高の151円90銭で取引を開始した。いったん151円75銭まで水準を切り下げる場面もあったが、午後にかけて値を戻し、結局は10銭高の151円86銭で取引を終えた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、債券相場について、「前週末に海外金利はあまり低下しなかった」としながらも、「今日は株安がサポート要因になっている」と説明。「期末で出来高も少なく様子見姿勢も強い」と言い、「30日に当面の日銀買い入れオペの運用方針が発表されるので、新たな金融政策での姿勢を確認しながらイールドカーブ形状を固めていく流れ」と話した。

日銀本店

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の344回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値と横ばいのマイナス0.055%で開始後、0.5ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.06%で推移している。

  この日の東京株式相場は大幅続落。日経平均株価は前週末比1.3%安の1万6544円56銭で引けた。

  一方、新発20年物国債の158回債利回りは1bp高い0.38%、新発30年物国債の52回債利回りは2.5bp上昇の0.49%、新発40年物の9回債利回りは1.5bp高い0.565%で推移している。

  日銀の黒田東彦総裁はこの日、大阪経済4団体共催の懇談会であいさつし、金融政策に「限界」はないとし、日本経済のために必要と判断すればちゅうちょなく調整を行うと述べた。さらに、新しい政策の枠組みについて、国債買い入れの柔軟な運営が可能で、持続性が高まるとし、従来の国債購入方針については、過度な金利引き下げをもたらす可能性を指摘した。

  みずほ証券の辻宏樹マーケットアナリストは、「日銀決定会合直前に比べて全体的に利回り水準が下がっているため、日銀がどこで低下を抑えるか探っていく展開だ」と指摘。27日の40年債入札については、「発行増額と日銀会合直後で不透明感はあるものの、今後も10年以下のゾーンがゼロ%以下で推移する時間が長そうで、相変わらずプラス利回りに対する需要は強い。超長期ゾーンが大きく崩れることは想定しにくい」と話した。

日銀買いオペ

  日銀がこの日実施した今月8回目となる長期国債の買い入れオペ(総額1兆2750億円)の結果によると、残存期間1年超3年以下、3年超5年以下、物価連動債の応札倍率が前回から低下した。一方、5年超10年以下は上昇した。

  岡三証の鈴木氏は、「今週は買い入れオペが3回入るので日銀の姿勢を探る展開」とし、「今日は超長期ゾーンが対象に入っていなかった。今まで通りで安心感がある」と言う。

  日銀が今週末に発表する当面の長期国債買い入れの運営については、超長期ゾーンの購入額を来月以降減額するかどうかが注目されている。  

日銀金融政策の新たな枠組みについてはこちらをご覧下さい。

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