日本株続落、原油安と円高リスク嫌気し広く売り-日銀新政策不透明も

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  • 東証1部33業種は31業種が下げる、金融や資源、輸出中心安い
  • 売買代金は前週末から2割以上減る、米大統領選討論会に注目も

26日の東京株式相場は続落。海外原油市況の急落が嫌気され、為替のドル安・円高進行リスクに警戒感も強かった。日本銀行の新政策に対する不透明感もくすぶり、大引けにかけ下げを広げる展開。鉱業など資源株、電機など輸出株、銀行や保険など金融株中心に幅広い業種が安い。

  TOPIXの終値は前週末比13.72ポイント(1%)安の1335.84、日経平均株価は209円46銭(1.3%)安の1万6544円56銭。

  第一生命経済研究所の藤代宏一主任エコノミストは、「原油安に伴うリスク回避傾向が意識されやすい点で、きょうの日本株は円高懸念もさることながら、原油安の影響が大きかった」と指摘。世界的に金利の低下余地が小さくなる中、「米国の10年や30年債利回りが上昇し、債券運用で一定の収益を確保できれば、原油をはじめ金利の付かない商品には強気になれない」と言う。

東証ロゴマーク

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  23日のニューヨーク原油先物は、今週アルジェリアで開かれる生産国協議は生産縮小につながらないとの見方が広がり、4%安の1バレル=44.48ドルと7月13日以降で最大の下落率。エネルギー株中心に売られ、同日の米国株も下げた。

  週明けの日本株は原油、海外株安の流れを受け、朝方から売りが先行。先物主導でじりじりと下げを広げる中、日経平均は大引けにかけ200円以上安くなった。為替の方向感が定まらない点もきょうの株安要因の1つ。ドル・円は午前に一時1ドル=100円71銭まで円高方向に振れる場面があった。日本株の23日終値時点は101円1銭だった。日本アジア証券グローバル・マーケティング部の清水三津雄次長は、「今回の日銀政策は緩和の後退か、前進かがいまだに分からず、開始時期を含めオペレーションが不透明で、円は高止まり状況」と言う。

  保険や銀行など金融セクターの下げもきつい。日銀が先週、長短金利差を操作目標とする新たな措置を導入したことに対する不透明感が背景にある。前週末の債券市場では、超長期債中心に買われ利回り曲線がフラット(平たん)化。第一生命経済研の藤代氏は、「日銀の措置は過度なフラット化は抑制するものの、10年債利回りを安定的にゼロ%以上に推移させるものではない。市場の期待ほどスティープ(傾斜)化しないとの見方から金融株には売りが続いた」とみる。JPモルガン証券の阪上亮太チーフ株式ストラテジストも、「10年債利回りを固定した上で短期を深掘りする可能性があるとの話で、金融株にとって特段良い話にはならない」と受け止める。

  東証1部の売買高は15億2635万株、売買代金は1兆6945億円とそれぞれ前週末に比べ2割以上減少。代金は5営業日ぶりに2兆円を下回った。値上がり銘柄数は527、値下がりは1326。米国では26日に大統領選候補者の民主党ヒラリー・クリントン氏、共和党ドナルド・トランプ氏による第1回テレビ討論会がある。三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、大統領選でトランプ氏優勢になると、同氏が掲げる「大型減税は米国の財政赤字拡大の連想からドル安の印象を招きかねず、為替が1ドル=100円割れに向けて動く可能性が出てくる」と話す。

  • 東証1部33業種は保険、鉱業、空運、海運、銀行、非鉄金属、パルプ・紙、ガラス・土石製品、石油・石炭製品、電機など31業種が下落。医薬品、繊維の2業種が小幅に上昇。

  • 売買代金上位では、クレディ・スイス証券が投資判断を下げたTDKが大幅安。三菱UFJフィナンシャル・グループや第一生命保険、三菱地所、村田製作所、アルプス電気、日立製作所、T&Dホールディングスも安い。半面、小野薬品工業やLINE、ニチレイは高い。
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