中年バンカーがJPモルガン辞め学生に転身-背中押した高齢化社会

  • 韓国では金融業の雇用が縮小、ヘルスケアとテクノロジーでは拡大
  • 「健康に関する関心がどんどん高まっている」と元バンカーのリム氏

中高年が給料のいいJPモルガン・チェースを辞めて再び大学生に戻るのは、なかなか難しい。

  だが、デービッド・リム氏は7年考えた末、2月にとうとうJPモルガンの韓国部門を退社。理学療法士としての新たな職業人生を歩むため、学校に戻った。父親でもあるリム氏(43)の決心を後押ししたのは、韓国で進行する金融業界の縮小とヘルスケア業界の拡大だった。

  同氏は「韓国は高齢化のスピードが速く、健康に関する関心がどんどん高まっている」と語った。JPモルガンでの銀行セールスの仕事を辞めた後は、ニュージーランドのオタゴ大学で健康科学プログラムを履修。卒業後は韓国で個人ビジネスを起業するつもりだ。

JPモルガン

Photographer: Scott Eells/Bloomberg

  リム氏のように、韓国では雇用市場の成長分野への転職を目指すバンカーが増えている。同国の金融業は低迷する利益率と経済成長、企業デフォルト(債務不履行)の増加に見舞われており、2015年10月までの1年で、業界の雇用が3.3%縮小した。同じ期間に香港とニューヨーク、英国では少なくとも1.9%拡大した。

  一方、高齢化社会を反映し、ヘルスケアとテクノロジー業界では雇用が伸びた。アジア4位の経済大国の同国で成長の新たなエンジンをつくろうという朴槿恵大統領の動きも背景にある。この構造シフトは株式市場でも如実で、ヘルスケア株とテクノロジー株は今年これまで11ある業種別指数の上昇をけん引している。

原題:JPMorgan Banker Turns 43-Year-Old College Student in Korea (1)(抜粋)

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