米国債(22日):堅調、グリーンスパン氏は持続不可能と警告

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22日の米国債相場はしっかり。10年物インフレ連動国債(TIPS)入札で需要が強かったため、堅調な地合いを維持した。

  前日にビル・グロース氏が中銀の政策により長期債の下値は限定的になると指摘していたが、グリーンスパン元米連邦準備制度理事会(FRB)議長はこの日、国債市場の強気相場は持続不可能であるとの見解を示した。

グリーンスパン氏

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  グリーンスパン氏は10年債利回りが長期的に最高で5%まで上昇する可能性があると警告したものの、この日の同利回りは2週間ぶりの低水準を付けた。米金融当局者は前日、今後の政策金利見通しを下方修正、日本銀行はイールドカーブを操作目標とする方針を打ち出した。ジャナス・グローバル・アンコンストレインド・ボンド・ファンドを運用するグロース氏は、日米金融当局の姿勢を受けて長期債を選好する考えを示した。

  グリーンスパン氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「強気相場のときはいつも、相場は永久に反転しないように見える」と発言。「これは投機的な証券の典型的なピーク形成だ」と話した。

  インフレや経済成長を促進する上での金融政策の役割に対し、世界的に懐疑的な見方が広がっている。ブルームバーグ・バークレイズ指数のデータによれば、資産購入プログラムやマイナス金利の導入で9兆ドルを超える政府債の利回りがマイナス圏にある。欧州中央銀行(ECB)は今月、追加緩和を実施しない意向を示唆し、世界的な国債売りを誘った。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによるとニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.62%。同年債(表面利率1.5%、償還2026年8月)価格は98 29/32。

  ブルームバーグの調査によれば、同利回りは年末までに1.72%に上昇すると予想されている。この調査の数値は直近の予想ほど占める割合が高い加重平均。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は前日、政策金利を据え置いた上で、年内利上げの可能性が高いことを示唆。2017年以降の政策金利予想を下方修正した。

  ブルームバーグがまとめた金利先物データによると、年内の利上げ確率は約58%。この算出は利上げ後の実効フェデラルファンド(FF)金利がFOMCの誘導目標レンジの中央値になることが前提となっている。実効FF金利の見通しを反映するオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)によれば、今回の引き締めサイクルは最近では最も緩やかで低い軌道になるとみられている。

  2年債と30年債の利回り差は5営業日連続で縮小し、約1.56ポイントとなった。この利回り曲線は過去1年、フラット化傾向にある。FOMCが短期金利を引き上げ、インフレと経済成長を抑制するとの見方が背景にある。

  10年物TIPS入札(発行額110億ドル)では投資家から強い需要があり、応札倍率は2014年5月以来の高水準となった。

原題:Greenspan Warns Bond Rally Untenable as Bill Gross Says Go Long(抜粋)
USTs Stable, Near Highs After 10Y TIPS; IG Slate Could Top $20b(抜粋)

(第4段落以降を追加し、更新します.)
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