日銀の利回り曲線操作、悩めるドラギ総裁に解決のヒント与えるか

  • ECBの課題は日銀と似ている
  • 日本と異なり、ECBは19のイールドカーブが対象になる

日本銀行が金融政策を限界まで押し進める様子を、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は固唾(かたず)を飲んで見ているに違いない。

  日銀と同様、ECBの政策は銀行の収益を圧迫し、市場に流通する債券を枯渇させ、イールドカーブのフラットニングにつながり、目指す効果を低め、場合によっては逆効果にさえなっている。こうした問題に対して日銀が21日に出した答えは、資産購入の中心を短期債に事実上移すことであり、中銀目標の2%を超えるインフレ率を目指す方針だった。

  BNPパリバ・インベストメント・パートナーズのエコノミスト、リチャード・バーウェル氏(ロンドン在勤)は「日銀はインフレ目標を事実上引き上げた。また購入する債券を必要に応じて選べるようにすることで、債券不足の問題をおおよそ解決した」と解説。黒田東彦総裁のアプローチは「勇敢であり、ECBにとってもこの先興味をそそられるだろうが、現行体制でドラギ総裁が同じことをできると言えるかは疑問だ」と語った。

ECB本店(フランクフルト)

Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg

  ECBは中銀預金金利であるマイナス0.4%を購入する債券の利回り下限としているため、現状では短期債の購入は難しいが、こうした規則を検証しているところだ。それよりも大きな問題は、日銀が日本国債だけをコントロールの対象とするのと異なり、ECBは19カ国の国債を相手にしていることだ。

  ウニクレディトのエコノミスト、マルコ・バリ氏は、ユーロ圏が19の国で構成されているという事実が、「ECBが日銀の後を追うのを困難にする。法的に可能であっても政治的に難しい」と述べた。  

原題:Draghi Watches as BOJ Yield Curbs May Give ECB Food for Thought(抜粋)

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