9月22日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、モルガン・スタンレーは一段安を予想

  22日のニューヨーク外国為替市場でドルは下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)は金融政策の引き締めを見送り、長期的な政策金利見通しを引き下げた。モルガン・スタンレーによれば、ドルは一段安が見込まれる。

  ドルは主要通貨の大半に対して下げた。新興市場20カ国の通貨が示す指数は4日続伸した。

  モルガン・スタンレーのチーフグローバル通貨ストラテジスト、ハンス・レデカー氏(ロンドン在勤)は「ドル下落はこの先数週間は続くだろう。当社は約2カ月間継続するとみている」と述べ、「ドル指数は4-5%下げるだろう」と続けた。

  FOMCの発表を受けてドルの見通しはさらに暗くなった。為替トレーダーの間では、日欧と米国との間では金融政策の方向性が今度も異なるとの見解は失われつつある。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%安。ドルは対ユーロで0.2%安の1ユーロ=1.1208ドル、対円では0.4%上げて1ドル=100円76銭。

  レデカー氏はドル下落に伴い、ドルで資金を調達し、高利回り通貨で運用するキャリートレードの道が開かれると指摘する。ノルウェー・クローネは1.6%高、韓国ウォンも1.6%値上がりした。

  同氏は「高利回りの新興市場通貨にとってドル安が意味することを考えると、場合によっては8-9%のゲインが可能だろう」と続けた。

  FOMCメンバーの金利予測を示す「ドット」によると、今年は0.25ポイントの利上げが1度、来年は2度が見込まれている。レデカー氏はブルームバーグラジオのインタビューに対して、モルガン・スタンレーは今年12月の利上げを予想していないと話した。
原題:Morgan Stanley Says Plan for Weaker Dollar as Fed Stays on Hold(抜粋)

◎米国株:S&P500が月初来の下げ埋める、電気通信など上昇

  22日の米株式相場は上昇。電気通信のほか、資本財や生活必需品などドル安の恩恵を受ける銘柄が大きく上げた。ドル指数は過去4日間で3日目の下げとなった。S&P500種株価指数は、この日の上げで月初来の下げを埋めた。

  エバーバンク・ワールド・マーケッツ(セントルイス)のプクリス・ギャフニー社長は「安堵感から少し買いが入ったようだ」とし、「中央銀行のスローガンは、今は『間違ったことはするな』というものだ。まったく市場の予想通りの政策を決定した。今度は新たな不確実性が待ち受けている。第3四半期決算と大統領選挙だ」と続けた。

  S&P500種株価指数は前日比0.7%高の2177.18。ダウ工業株30種平均は98.76ドル(0.5%)上げて18392.46ドル。一時156ドル上げる場面もあった。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は9.6%下げて3週ぶり低水準。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は今週開催した会合で、経済に改善の兆しが見られつつあるとしながらも、利上げ前にインフレや労働市場改善のさらなる証拠を待つことを決めた。また2017年の利上げ回数の予想を引き下げた。FOMC声明では、今回の政策決定に3人の地区連銀総裁が反対した。反対票の数は7月会合から増え、2014年12月以降で最多だった。金利先物市場に織り込まれる12月の利上げ確率は57%となっている。

  ウォール街最大の強気派にとって、FOMCの利上げ見送りは米国株が過去最高値に向けて上昇するもう一つの理由となっている。ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズのマネジングディレクター、トーマス・リー氏は、ブルームバーグがストラテジスト19人を対象に実施した調査でS&P500種の年末予想が最も高い。同氏の予想は2325で、これは22日終値から6.8%の上昇を意味する。

  FOMC会合が終わり、市場の注目は経済データと、約3週間後に始まる次の決算シーズンに移る。この日発表された先週の米新規失業保険申請件数は前週比で減少した。

  また8月の米中古住宅販売件数は市場予想に反して前月比で減少した。住宅在庫がひっ迫し、販売価格も上昇していることが住宅購入希望者を遠ざけた可能性がある。

  この日はS&P500種の業種別11指数は全て上昇した。
原題:Mega Technology Stocks Back on Top as Fed Inaction Lifts S&P 500(抜粋)

◎米国債:堅調、グリーンスパン氏は持続不可能と警告

  22日の米国債相場はしっかり。10年物インフレ連動国債(TIPS)入札で需要が強かったため、堅調な地合いを維持した。

  前日にビル・グロース氏が中銀の政策により長期債の下値は限定的になると指摘していたが、グリーンスパン元米連邦準備制度理事会(FRB)議長はこの日、国債市場の強気相場は持続不可能であるとの見解を示した。

  グリーンスパン氏は10年債利回りが長期的に最高で5%まで上昇する可能性があると警告したものの、この日の同利回りは2週間ぶりの低水準を付けた。米金融当局者は前日、今後の政策金利見通しを下方修正、日本銀行はイールドカーブを操作目標とする方針を打ち出した。ジャナス・グローバル・アンコンストレインド・ボンド・ファンドを運用するグロース氏は、日米金融当局の姿勢を受けて長期債を選好する考えを示した。

  グリーンスパン氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「強気相場のときはいつも、相場は永久に反転しないように見える」と発言。「これは投機的な証券の典型的なピーク形成だ」と話した。

  インフレや経済成長を促進する上での金融政策の役割に対し、世界的に懐疑的な見方が広がっている。ブルームバーグ・バークレイズ指数のデータによれば、資産購入プログラムやマイナス金利の導入で9兆ドルを超える政府債の利回りがマイナス圏にある。欧州中央銀行(ECB)は今月、追加緩和を実施しない意向を示唆し、世界的な国債売りを誘った。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによるとニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.62%。同年債(表面利率1.5%、償還2026年8月)価格は98 29/32。

  ブルームバーグの調査によれば、同利回りは年末までに1.72%に上昇すると予想されている。この調査の数値は直近の予想ほど占める割合が高い加重平均。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は前日、政策金利を据え置いた上で、年内利上げの可能性が高いことを示唆。2017年以降の政策金利予想を下方修正した。

  ブルームバーグがまとめた金利先物データによると、年内の利上げ確率は約58%。この算出は利上げ後の実効フェデラルファンド(FF)金利がFOMCの誘導目標レンジの中央値になることが前提となっている。実効FF金利の見通しを反映するオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)によれば、今回の引き締めサイクルは最近では最も緩やかで低い軌道になるとみられている。

  2年債と30年債の利回り差は5営業日連続で縮小し、約1.56ポイントとなった。この利回り曲線は過去1年、フラット化傾向にある。FOMCが短期金利を引き上げ、インフレと経済成長を抑制するとの見方が背景にある。

  10年物TIPS入札(発行額110億ドル)では投資家から強い需要があり、応札倍率は2014年5月以来の高水準となった。
原題:Greenspan Warns Bond Rally Untenable as Bill Gross Says Go Long(抜粋)
USTs Stable, Near Highs After 10Y TIPS; IG Slate Could Top $20b(抜粋)

◎NY金:金強気が復活、FOMCの利上げ見送りで

  22日のニューヨーク金先物相場は続伸。連邦公開市場委員会(FOMC)が利上げを見送ったことから、金への強気な見方が復活した。

  INTL・FCストーン(ニューヨーク)のアナリスト、エドワード・メイア氏は「市場はFOMCの決定に対して、予想外のことのように反応していた。何らかのサプライズがあるかもしれないと、市場はかなり神経質になっていたようだ」とリポートで指摘した。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比1%高い1オンス=1344.70ドルで終了。

  銀先物も上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナ、パラジウムも高い。
原題:Fed’s Inaction Revives Gold Bulls, Propels Metals and Miners(抜粋)

◎NY原油:続伸、2週ぶり高値-サウジとイランが連日の協議

  22日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸し、2週間ぶり高値に達した。アルジェリアで開かれる産油国協議を来週に控え、サウジアラビアとイランの当局者が前日に続いてウィーンで会合したことを好感した。株価が上昇しドルが下げたことも、原油への追い風となった。

  みずほセキュリティーズUSA(ニューヨーク)の先物部門ディレクター、ボブ・ヨーガー氏は「サウジがイランと協議したという事実は、来週合意が成立する可能性を高める」と指摘。「イラクからもOPEC合意の機は熟しているとの発言が出ており、これも原油を支えた」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比98セント(2.16%)高い1バレル=46.32ドルで終了。終値ベースで今月8日以来の高値。ロンドンICEの北海ブレント11月限は82セント(1.8%)上げて47.65ドル。
原題:Oil Climbs to Two-Week High as Saudis, Iran Said to Meet Again(抜粋)

◎欧州株:ストックス600続伸、ストラテジストが年末予想を上げ

  22日の欧州株式相場は続伸。ストラテジストが欧州株に対する見方を上方修正し、買い優勢となった。

  ブルームバーグがストックス欧州600指数の2016年末時点の予想をまとめ始めた昨年以降で初めて、ストラテジストらは予想を引き上げた。10人の予想平均によると、同指数は346に達する見通し。前月予想は334だった。この日のストックス600指数終値はこの水準付近にある。

  中銀の措置が景気を支え続けるとの安心感が、過去2週間にわたり売りを浴びていた欧州株の反発を支えている。日本銀行は21日に金融政策の焦点をマネーサプライ拡大から金利操作に転換し、米当局は同日に来年の利上げ回数の見通しを下方修正した。世界的な金融政策の支援継続は、経済指標が低調な欧州にとって好材料だ。

  ストックス600指数は前日比1.6%高の347.86で終了。週間ベースでは2カ月ぶり大幅高となる勢いだ。

  ソシエテ・ジェネラル(パリ)の欧州株式戦略部門の共同責任者を務めるシャルル・ドボワスゾン氏は、「状況は改善したがまだ素晴らしくない」とし、「中銀は引き続き市場へのショックを最小限にしようと努力している。景気の勢いはそこそこでデフレ懸念は後退し、財政政策を緩める兆しもややみられる。一部の懸念は後退しつつあるが、先行きへの不安がまだある」と語った。

  この日はストックス600指数の業種別指数全てが値上がりし、西欧の主要株価指数も軒並み上昇した。ユーロ圏の株価下落に備えたオプションの費用に連動するVストックス指数は14%低下し、2014年12月以来の低水準となった。

  鉱業株がここ2カ月余りで最大の上げを記録。英豪系のリオ・ティントとBHPビリトンの上げが目立った。原油高を背景に石油・ガス銘柄も買われた。ドイツのDAX指数は自動車株中心に上昇して4日続伸。この日は2.3%高と、域内で上昇率首位となった。ドイツ銀行は過去最安値付近から反発した。
原題:Strategists Warm Up to European Stocks Just as Rally Catches Up(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債利回りが低下-英EU離脱選択以降の最大に

  22日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が軒並み上昇し、英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択して以降で、最大の上げを演じた。

  指標のドイツ10年債利回りは6月24日以降で最大の下げを記録。スペイン国債の5年物と10年物の利回りは過去最低を付けた。米連邦公開市場委員会(FOMC)が21日に政策金利据え置きを決定した。2017年と長期的な利上げ見通しがそれぞれ下方修正されたことが背景にある。

  これで世界の主要中央銀行が緩和策を早急に縮小しないとの楽観が高まり、景気てこ入れとインフレ押し上げを目的に緩和策を維持するとの見方が強まった。

  この日はインフレ見通しにより敏感な長期債の上げが目立った。日米の金融会合を控えた前週は下げ基調にあった。緩和策の長期化で短期債利回りはゼロ付近またはマイナス圏にあることから、高利回りの国債を求める動きが再燃している。

  コメルツ銀行の債券ストラテジスト、デービッド・シュナウツ氏 (ロンドン在勤)は「FOMCが極めて重要なのは明らかで、これが流動性の供給を続けている。欧州債全体への支援材料だ。利回りを追求する動きがある」と語った。

  ロンドン時間午後4時12分現在、ドイツ10年債利回りは前日比9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下のマイナス0.087%。同国債(ゼロクーポン、2026年8月償還)価格は100.859。

  30年物利回りは10bp下げて0.49%、2年物利回りは1bp低下しマイナス0.665%。両債の利回り格差は115bpと、ここ2週間の最小となった。

  スペイン10年債利回りは一時0.897%まで下げ、5年物利回りは0.045%を付けた。イタリア10年債利回りは9bp低下の1.18%。
原題:German Bond Yields Drop Most Since Brexit as Spain’s Hit Record(抜粋)

(NY外為、米国債を更新します.)
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