ロンドン、ユーロ決済業務失う公算-銀行幹部は離脱後に備え準備

  • ユーロ建ての金利スワップ決済業務は英国から行えなくなる公算
  • フランスとドイツ、ユーロ建て決済業務は域内で行うべきと主張

ロンドンで法人登録する世界的な投資銀行の幹部らは、ユーロ建てデリバティブ(金融派生商品)決済業務が英国の欧州連合(EU)離脱後にできなくなることを覚悟し準備していると、大手4行の危機管理計画について知る関係者が匿名を条件に語った。

  最終的にそのような事態になるのは何年も先とみられるものの、離脱のプロセスの中で最初に大陸に移されるのは決済機能の中心となる従業員と部門だと関係者の1人が述べた。

  決済業務の拠点は英国民投票の前から争点となっていたが、ハモンド英財務相は今月、欧州の金利スワップ取引の中心地としてのロンドンの地位を守る決意を表明した。しかしオランド仏大統領やドイツの有力議員がユーロ建て決済業務は域内で行うべきだとの考えを示す中で、英国の主張が通ることに銀行は懐疑的だ。

  元バンカーでEU統合についてのコンサルタントを務めるグラハム・ビショップ氏は、欧州中央銀行(ECB)には決済業務を英国から取り戻す以外の選択肢はないと指摘。「ユーロ圏内の金融安定を脅かしかねない巨額の取引を、監督の及ばない域外で続けさせるなど正気の沙汰ではない」と話した。「イングランド銀行がポンド建ての巨額取引の決済がユーロ圏で行われるのを認めるはずもないのと同じだ」と付け加えた。

  店頭取引についての国際決済銀行(BIS)のデータによれば、ユーロ建てデリバティブ取引の75%が英国で扱われている。世界最大の金利スワップ決済機関であるLCHはロンドンにある。ロンドンの決済機関は計700人程度を直接雇用しており、メンバーの大手銀には取引の相手方となる行員が多数いるため、ロンドン金融街の決済関連の雇用者数は概算で1000人余りとなる。

原題:Banks Said to Plan for Loss of Euro Clearing After Brexit (1)(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE