米国株(21日):上昇、FOMC金利据え置き好感-公益など高い

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21日の米株式相場は上昇。米連邦公開市場委員会(FOMC)が経済に改善の兆しが見られるとしながらも、政策金利を据え置いたことが背景にある。

  FOMCは利上げする前にインフレの勢いが力強さを増しているさらなる証拠を待つことを決定した一方、経済成長は目標の達成に向けた軌道を順調に進んでいると示唆した。これを手掛かりに株価は上昇。この日は公益やエネルギー、資源株が上げを主導した。ボーイングやキャタピラーも高い。

  S&P500種株価指数は前日比1.1%高の2163.12。ダウ工業株30種平均は163.74ドル(0.9%)上げて18293.70ドル。ナスダック総合指数は1%上げた。

  FBBキャピタル・パートナーズの調査ディレクター、マイク・ベイリー氏は「投資家にとっての短期的なリスク要因の一つが除かれた。市場は確実性を好む」とし、「今回は利上げはないとの見方が市場で一般的だったが、実際にその通りとなった。現在の問題は主要な材料は何かということだ。決算シーズンがまず挙げられる。またイタリアでの国民投票や英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる状況といった比較的重要度の低い国外要因、そして利上げだ」と続けた。

  FOMCは、利上げの論拠は強まったとしたが、「当面は委員会の目標に向けて進展を続けているというさらなる証拠を待つことを決めた」と記した。今回の決定には3人の地区連銀総裁が反対票を投じた。前回の1人から反対の数が増えた。また政策金利の道筋に関する当局者の見通しでは、2017年と長期的な利上げ回数の予想が従来よりも減った。

  声明発表後にイエレン議長が記者会見で、資産のバリュエーションは「歴史的な水準から外れていない」と発言したことを手掛かりに、米国株は上げを拡大。S&P500種の株価収益率(PER、予想ベース)は18.4倍と、2002年以来の高水準にある。

  イエレン議長は記者会見の冒頭で、、この日の決定について、「景気に対する信頼感の欠如を反映しているわけではない」と発言。「金融政策がほんのわずかだけ緩和的であるため、近い将来に後手に回るリスクはほとんどないように見受けられる」と話した。

  金利先物市場に織り込まれる年内の利上げ確率は59%となっている。

  オッペンハイマーファンズのクリシュナ・メマニ最高投資責任者(CIO)は「予想していたよりタカ派的といえるだろう。3人が反対票を投じたこと自体、よりタカ派的だ」と指摘。「12月も何もしないというのであれば、そのためにはデータが軟化する必要がある。何にも増して、それがニュアンスだ。12月利上げの可能性はなおある」と述べた。

  個別銘柄の動きを見ると、アドビ・システムズが7.1%高と、2014年12月以降で最大の上げ。同社が示した9-11月(第4四半期)の利益見通しはアナリスト予想を上回った。フェデックスは6.9%高。通期見通しの上方修正が好感された。

原題:U.S. Stocks Rise as Fed Holds, Signals Further Patience on Hikes(抜粋)

(第5段落以降を追加し、更新します.)
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