米連邦公開市場委員会の焦点、ドットにシフト-利上げ観測は後退

  • 金利据え置きに3人の地区連銀総裁が反対か
  • 12月利上げの可能性は16年末の金利予測の点が示唆へ

米連邦公開市場委員会(FOMC)による21日の政策決定を前に、投資家の間では期待外れの経済ニュースを受けて利上げ観測が後退しているものの、一部当局者は政策引き締めの必要性に言及しているため利上げは問題外とは言えない。

  FOMCはワシントン時間午後2時(日本時間22日午前3時)に声明を発表する。同2時半にはイエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長が記者会見を行う。利上げ見送りでも、声明に記される景気判断や新たな四半期経済予測、議長の記者会見が当局の次の行動を示唆する可能性がある。注目点を以下にまとめた。

イエレンFRB議長(中央)

Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

  米雇用者数が過去3カ月平均で23万2000人増加したことを受けて利上げ支持論が高まった今夏、FOMC内の意見対立が鮮明になった。緩やかな利上げを支持する陣営には今年のFOMCで投票権を持つメンバー3人が含まれており、経済を意図的に過熱させることに慎重な姿勢を示すボストン連銀のローゼングレン総裁がその筆頭だ。FOMCが金利据え置きに傾く場合は、クリーブランド連銀のメスター総裁もカンザスシティー連銀のジョージ総裁に同調し、据え置きに反対票を投じる可能性がある。ジョージ総裁は既に今年3回の会合で利上げを支持する票を投じている。

  これに対し、FRBのブレイナード理事やタルーロ理事は最近、インフレが上向く力強い兆候を待ちながら辛抱強くなれる余裕があるとの見解を示している。当局が重視するインフレ指標は7月に前年比1.6%上昇にとどまっており、4年にわたり当局の2%目標を下回っている。

  イエレン議長は8月26日にカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムで利上げの論拠は強まったと指摘したが、その後発表された8月の製造業やサービス業の統計や小売売上高は軒並み予想を下回った。

利上げ確率

  クレディ・スイス・セキュリティーズUSAのチーフエコノミスト、ジェームズ・スウィーニー氏は「さまざまな経済指標で期待をやや下回るニュースが増えている。僅差の決定となるなら、こうした状況から利上げ見送りに傾くと予想される」と語った。

  ブルームバーグが今月12ー14日に実施した調査によると、21日の利上げ確率はエコノミスト48人の予想平均で15%、11月の利上げ確率は5%、12月の利上げ確率は54%。同調査ではまた、金利据え置きの場合に早期利上げの意向を示すフォワードガイダンスを強めるとの回答が全体の65%に達した。

  一方で、こうした明確なシグナルは不要との意見もある。声明と共に公表される四半期経済予測でFOMC参加者の金利予測を分布した「ドットプロット」が明らかになるためだ。16年末の金利水準については、予想中央値も個々の予測の過半数も年内1回の利上げを示唆する0.625%に落ち着く公算が大きい。

  また、さらに長期の金利見通しを示すドット(点)の動きも向こう数年の国内総生産(GDP)予測と共に注目を集めそうだ。6月時点の予測では、2017年の利上げ回数の予想中央値は3回、18年も3回で、「長期的」な政策金利水準の予想は3%だった。

FOMC Dot-Plot

原題:Fed Focus Turns to Dots as Hike Odds Fade: Decision-Day Guide(抜粋)

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