円が下落、日銀が長短金利操作付き緩和を導入-金利据え置きで乱高下

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  • 対ドルで101円03銭まで円高進行後、一時102円79銭と14日以来の安値
  • 追加緩和の要素少ない、103円超えていくのは難しい-三菱UFJ銀

21日の東京外国為替市場では円が下落した。日本銀行はこの日開いた金融政策決定会合で、新たな枠組みとなる長短金利操作付き量的・質的緩和の導入を決定。マイナス金利の深掘り見送りで一時円が買われる場面も見られた。

  午後3時50分現在のドル・円相場は前日比0.5%高の1ドル=102円25銭。午後1時すぎに日銀会合結果が発表されると乱高下し、一時102円28銭まで円安に振れた後、101円03銭まで円高が進んだ。その後プラスに転じた日本株が上げ幅を拡大し、日本国債利回りに連れて米債利回りが上昇する中で円売りが強まり、一時14日以来の円安水準となる102円79銭を付けた。

日米紙幣

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  三菱東京UFJ銀行グローバルマーケットリサーチの内田稔チーフアナリストは、下がり過ぎていた長期金利の是正を狙う政策で、マイナス金利の副作用が和らぐということで、ドル・円の上昇につながっていると説明。もっとも、「追加緩和の要素は少ない」とし、これにより103円を超えていくのは難しいだろうと話した。

  日銀は21日、長短金利操作付きの量的・質的金融緩和の導入を決定した。2%の物価目標の実現へこれを安定的に持続するために必要時点まで継続するとし、長短金利の操作を行うイールドカーブコントロールを導入する。短期金利は、当座預金の政策金利残高に従来通りマイナス0.1%を適用。長期金利については10年物国債金利がおおむね現状程度(0%程度)で推移するよう、長期国債の買い入れを行う。上場投資信託(ETF)は年間買い入れ額5.7兆円のうち、3兆円は従来通り3指数連動型を対象に、残り2.7兆円はTOPIX連動型を対象に、いずれも銘柄ごとの時価総額におおむね比例するよう買い入れる。

  日銀の決定を受けて、債券相場は下落し、長期金利は一時半年ぶりにプラス圏に上昇。米10年債利回りも一時1.73%台へ上昇した。

  一方、マイナス金利深掘り見送りを受けて、午後の東京株式相場は金融株が急騰。TOPIXは2.7%高で取引を終えた。  

  日銀会合に続き、米国では米連邦公開市場委員会(FOMC)が日本時間22日早朝に金融政策を発表する。金利先物市場動向に基づきブルームバーグが算出した利上げ確率は22%。利上げ見送りでも、声明に記される景気判断や新たな四半期経済予測、イエレン議長の記者会見が当局の次の行動を示唆する可能性がある。

  HSBC証券債券営業本部の城田修司マクロ経済戦略部長は、日銀の決定について「追加緩和と呼べるほどのものではなかったので、決定的な円売り材料ではない」とした上で、「為替もFOMCを前に様子見姿勢が抜けきらず、まだあまりポジションを動かせない感じ」と指摘。「FOMCではおそらく利上げはないだろうが、利上げ観測がますます後退する、あるいはメンバーの金利見通しが下方修正されるとドル売り材料になるので、その辺を見極めないと動きにくい」と話した。

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