8月貿易収支は3カ月ぶりの赤字-円高で輸出減、市場予想は黒字

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  • お盆休みに伴う工場休止で生産低下-輸出落ち込みやすい季節性要因
  • 円高進行が日本製品の価格競争力を奪う-SMBC日興証券・丸山氏

輸出から輸入を差し引いた貿易収支は8月速報で、市場予想に反し3カ月ぶりの赤字となった。円高を背景に前年同月比で輸出額の減少が続き、輸入額の減少幅を下回った。

  財務省が21日発表した貿易統計によると、貿易収支は前年同月比96.7%減の187億円の赤字。ブルームバーグ調査の予想中央値は1910億円の黒字だった。輸出は前年同月比9.6%減の5兆3164億円と11カ月連続で減少。輸入は原粗油や液化天然ガス(LNG)を中心に17.3%減の5兆3351億円だった。

  輸出は自動車が米国向けを中心に9.4%減。鉄鋼や有機化合物も大幅に減少した。地域別では対米が14.5%減、対中で8.9%減といずれも6カ月連続で減少。対欧州連合(EU)は0.7%減と4カ月連続で減少した。

  同省は円高に加え、8月はお盆休みに伴う工場休止などで生産が低下し輸出が落ち込みやすい季節性の要因もあったと説明している。

  SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは発表後のリポートで「輸出の落ち込み度合いが大きく、貿易収支の下振れにつながっている」と指摘。その上で、「円高進行が日本製品の価格競争力を奪っているため、需要拡大の恩恵を日本の輸出は十分に享受できていない」との見方を示した。

(第3段落以降に詳細を追加し、外部コメントを差し替え更新します.)
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