TOPIXが続伸、ガスや通信、輸出一角高い-日米金融会合を待つ

更新日時
  • 朝安後に持ち直す、前日の海外市場に比べ円高は限定的
  • 日経平均はFリテイリが足引っ張る

20日の東京株式相場は、TOPIXが続伸。日米の金融政策を決める重要イベントを前に期待と不安が交錯する中、電気・ガスや情報・通信株など内需セクターの一角、輸送用機器やゴム製品など輸出株の一部が高い。輸出関連は、前日の海外市場に比べ円高が進まなかった点も支援材料。

  TOPIXの終値は前週末比5.47ポイント(0.4%)高の1316.97。日経平均株価は27円14銭(0.2%)安の1万6492円15銭と小幅に反落した。

  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、「日本銀行の金融政策に対する予想が割れる中、きょうの日本株は売り買いとも持ち高整理に終始した」と言う。日銀が今回の金融政策決定会合で一段の緩和策を見送り、「一時的に円高・株安というリスク回避のリアクションとなっても、その後は銀行など金融株がサポートして下げ渋る」との認識を示した。

東証外観

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  景気の先行き懸念を背景とした前日の米国株軟調などを手掛かりに3連休明けの日本株は安く始まったが、為替市場で円高の動きが一服すると、前引けにかけ先物主導でプラス転換。午後は、20ー21日の日程で開かれる日銀の金融政策決定会合、米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に方向感の定まらない展開となった。

  前日の海外市場で一時1ドル=101円50銭台までドル安・円高が進んだドル・円相場は、きょうは午前に102円台まで円安方向に戻した。ただし、ドルの戻りも鈍く、午後は101円80銭前後で推移。三井住友アセットの市川氏は、いよいよ日米の金融政策を見極める段階となって様子見姿勢が強まる中、「為替がいくらか円高に振れた分だけ、午後に入って日本株の勢いを消した」とみていた。

  米国での利上げ観測の後退を受け、市場参加者の関心は日銀による追加緩和の有無に集まっている。エコノミスト43人を対象としたブルームバーグ調査では、今回の会合で追加緩和を行うとの予想が23人(54%)、緩和手段としてマイナス金利の深掘りや長期国債の買い入れ増額が挙げられている。

  東海東京調査センターの仙石誠マーケットアナリストは、日銀が追加緩和を見送っても、「マイナス金利の深掘りなしなら、銀行株などへのネガティブインパクトは限定されそう」と予想。三井住友アセットマネジメントの市川氏は、追加緩和を打ち出しても、「為替が素直に円安方向に動かないと日本株は買いづらい。日経平均は1万7000円には届かない」との見方を示している。

  東証1部の売買高は17億9559万株、売買代金は2兆749億円、代金はかろうじて活況の目安となる2兆円を2営業日連続で上回った。値上がり銘柄数は932、値下がりは876。

  • 東証1部33業種は電気・ガス、通信、ゴム、卸売、その他製品、金属製品、水産・農林、化学、非鉄金属、輸送用機器など22業種が上昇。上げの目立ったガス株は、野村証券が16日付のリポートで、2017年4月のガス小売り自由化後でもガス大手のシェア低下は軽微にとどまる、との見方を示した。鉱業や鉄鋼、保険、倉庫・運輸、海運、建設、不動産など11業種は下落。 
  • 売買代金上位では、トヨタ自動車やNTT、ディー・エヌ・エー、キーエンス、花王、三菱商事が買われ、百貨店の不採算小型店の閉鎖方針を17日付共同通信が報じたセブン&アイ・ホールディングスも高い。半面、ファーストリテイリングが安く、1銘柄で日経平均を70円以上押し下げ。野村証は16日のリポートで、日銀のETF購入に関し、現状の買い入れ方針に固執すれば、最終的に一部銘柄を買い入れられなくなると指摘。時価総額ベース型への買い入れ対象シフトの観測につながった。三井不動産やスズキ、第一生命保険も安い。
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