9月19日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、ゴールドマン・アセットは上昇の失速を予想

  19日のニューヨーク外国為替市場はドルが下落。投資家は21日に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明に備えている。ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントはドルの上昇は失速するとの見方を示している。

  ドルは主要10カ国(G10)通貨の大半に対して下落。ゴールドマン・サックス・グループの資産運用部門は米金融政策当局が今週の会合で利上げを見送り、従来予想以上に漸進的なペースで金融政策を引き締める方針を示すとみている。

  ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントは16日付の顧客向けリポートで、「G10通貨や新興市場通貨に対するドル下落を引き続き予想している」と述べ、「9月は何も行動を起こさないだろう。しかしFOMCは年内利上げの可能性を引き続き示唆するだろう。引き締めのペースは従来のFOMC予想よりも一段と浅く、漸進的なものになるだろう」と述べた。

   ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前営業日比0.2%安。ドルは対ユーロで0.2%安の1ユーロ=1.1175ドル、対円では0.4%下げて1ドル=101円93銭。

  HSBCホールディングスの米通貨戦略責任者、ダラフ・マー氏(ニューヨーク在勤)は「イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長はなんと言うだろうか。彼女は恐らく全てはデータ次第だと、これまで通りの発言を繰り返すだろう」と述べ、「こうした背景ではドルのこれ以上の上昇は困難だろう」と続けた。

  ゴールドマンは日銀が「今後の会合で緩和を続ける」と予想し、3カ月後の円相場予想を1ドル=108円と115円から引き上げ、1年後も115円(従来125円)に修正した。

  ロビン・ブルックス氏が率いるゴールドマン・サックスのアナリストらは「日銀の焦点はインフレ目標達成のための追加刺激策から、既存の政策姿勢を持続可能にすることに移った」と18日のリポートに記述。「当社は楽観していない」とコメントした。
原題:Dollar Drops Before Fed as Goldman Asset Sees Rally Losing Steam(抜粋)

◎米国株:S&P500種ほぼ変わらず-銀行株上昇もアップル下げる

  19日の米国株相場は一時上昇したが、値上がり分を失った。銀行株は反発したものの、アップルやベライゾン・コミュニケーションズ、インテルの下げが響いた。

  S&P500種株価指数は前週末比ほぼ変わらずの2139.12で終了。ダウ工業株30種平均は3.63ドル下げて18120.17ドル。

  ロバート・W・ベアード(ミルウォーキー)のチーフ投資ストラテジスト、ブルース・ビトルズ氏は「ボラティリティが続く可能性はある。金融当局が利上げの道筋についての不透明感を拭い去ることはないと考えられるためだ」と指摘。「米当局は今週利上げしないだろうが、今後利上げがあるという積極的な文言は声明に盛り込むだろう」と予想した。

  金融当局が刺激策のアプローチについて再考を示唆する中、相場のボラティリティは高まっている。S&P500種は16日までの5日間で0.5%上昇。その前週は2月以来で最大の下げとなっていた。同指数の株価収益率(PER、予想ベース)は約18.2倍と、2009年以来の高水準。

  20日発表される8月の米住宅着工件数は、連邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定発表前では最後の重要経済指標となる。19日発表された9月の米住宅建設業者の景況感を示す指数は前月から上昇し、11カ月ぶりの高水準となった。

  金利先物市場が示唆する9月の利上げ確率は20%と、約2週間前の30%から低下。確率が50%を超えるのは12月になってからだ。ブルームバーグが実施したエコノミスト調査では、9月会合では政策金利を据え置く一方、近く利上げする意図についてガイダンスを強めると予想されている。日本銀行も今週、政策決定会合を開催する。

  19日の米国株市場では、好調な指標に反応して住宅建設株の指数が上昇。レナーやパルトグループが高い。

  ゼネラル・モーターズ(GM)は2.4%高と、ここ2カ月で最大の上げ。モルガン・スタンレーはGMの投資判断を「イコールウエート」から「オーバーウエート」に引き上げた。
原題:Volatility Trade Flames Out as VIX-Loving Bears Cash In on Notes(抜粋)

◎米国債:小幅安、日米の政策待ち-銀行間金利上昇で利上げ困難か

  19日の米国債相場は小幅安。日米の金融政策決定会合での決定を待つ雰囲気が強かった。

  パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の世界経済アドバイザー、ヨアヒム・フェルズ氏は過去1カ月間の債券売りについて、米当局が資産購入を減らし始めることを市場が懸念した2013年の「テーパー・タントラム」に似た状況だと指摘。同氏は16日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「投資家は中銀が非伝統的政策について考え直すのではないかと心配している」として、「ミニ・テーパー・タントラムとでも呼ぶべきものが起きている」と話した。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.71%。同年債(表面利率1.5%、2026年8月償還)価格は98 2/32。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)が今週の定例会合で金利の行方を討議する際に、短期の銀行間借り入れコストの上昇が引き締めを思いとどまる根拠になり得る。

  新たな規制の施行を前にプライム・マネーマーケット・ミューチュアル・ファンド(MMF)から資金が流出し、コマーシャルペーパー(CP)や譲渡性預金(CD)に向かう資金が減少していることから、ドル建てのロンドン銀行間取引金利 (LIBOR)など銀行間の無担保貸し出しレートが上昇している。ICEベンチマーク・アドミニストレーションによれば、3カ月物LIBORは0.86%前後と、2009年以来の高水準に上昇している。6月後半は0.62%だった。

  ドイツ銀行のチーフ国際エコノミスト、トーステン・スロック氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「FOMCが景気を沈静化させようとして利上げを検討しているのなら、それは既に起こっている。この事実は利上げが良い考えではないことを裏付ける」と述べた。

  LIBORのような短期金利は、FOMCが金融政策を通じて注視している金融状況に影響する。金利上昇は企業の資金調達や個人の住宅ローンなどでの負担を高めるため、金融状況のタイト化を示す。ブルームバーグ米金融状況指数がマイナスとなり、今月に入ってさらに低下しているように、指標は最近のタイト化を反映している。

  スロック氏は19日付のリポートで、最近のLIBOR上昇は「FOMCが今週、金利を据え置く重要な根拠だ」と指摘。「10月14日に新たなMMF規制が施行された後、短期LIBORがこの水準にとどまるか、あるいは低下し始めるかを当局は見極めるべきだ」と主張した。同氏は12月の利上げを予想している。
原題:Dollar Falls With Treasuries Before Fed, BOJ Meetings; Oil Gains(抜粋)
Libor Surge Set to Keep Fed on Hold, Deutsche Bank’s Slok Says(抜粋)

◎NY金:ほぼ2週間ぶり大幅高、先安観が後退-FOMC控え

  19日のニューヨーク金先物相場は反発し、ほぼ2週間ぶりの大幅高となった。今週の日銀の金融政策決定会合と米連邦公開市場委員会(FOMC)の定例会合を控え、金の先安観が後退した。

  RBCウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、ジョージ・ジロ氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、投資家やトレーダーらは「万一に備えてショートカバーを進めている」と指摘。「ポジションを守るためのオプション購入が活発だ。FOMCが行動見送りとなれば、現段階では金の支えになるだろう」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前週末比0.6%高の1オンス=1317.80ドルで終了。9月6日以降で最大の上げとなった。

  銀先物も上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも値上がりした。
原題:Gold Advances as Traders Pare Bearish Bets Before Fed Meeting(抜粋)

◎NY原油:反発、ドル安で投資妙味-リビア輸出で伸び悩む

  19日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反発。米政策金利が今週引き上げられる可能性はほとんどないとの見方から、ドルが軟調となり、商品の投資妙味が高まった。リビアの原油積み出しが武装勢力との衝突で停止されたことを受けて、原油は一時大きく上昇したが、再び積み出し作業を再開する運びとなったために伸び悩んだ。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「FOMCを控えて落ち着かない値動きとなっている。FOMCはこれまでドル相場に大きく影響してきたからだ」と指摘。「石油輸出国機構(OPEC)関連のコメントもいろいろ出ている。こうしたコメントをことさら重視する投資家もいる」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前営業日比27セント(0.63%)高い1バレル=43.30ドルで終了。10月限は20日に最終取引となる。ロンドンICEのブレント11月限は18セント(0.4%)上昇の45.95ドルで終えた。

原題:Oil Rises as Dollar Dip Bolsters Investor Demand for Commodities(抜粋)

◎欧州株:ストックス600、6週ぶり安値から反発-鉱業株高い

  19日の欧州株式相場は上昇。鉱業株は2カ月ぶり大幅高となった。指標のストックス欧州600指数は前週、週間ベースで3カ月ぶり大幅安となったものの、この日の値上がりで下げの一部を取り戻した。

  ストックス600指数は前週末比1%高の341.27で終了。16日に6週間ぶりの安値を付けていた。年初来では6.8%下げており、プラス圏にあるS&P500指数やMSCIアジア太平洋指数に後れを取っている。

  業種別指数は全てがプラス。鉱業株では商品が値を戻したことを背景にBHPビリトンやアングロ・アメリカンが大幅上昇。原油高を好感して石油株が高く、フランスのトタルは2.7%急伸。自動車株も約6週間ぶりの大幅高となった。

  クーツ(ロンドン)のアラン・ヒギンズ最高投資責任者(CIO)は、「極めて技術的な動きが支配する市場で人々は価値をみいだそうとしており、これは欧州株にかなりの追い上げ余地があることを意味する」とし、「現時点で流れを見つけるのは困難だ。米利上げをめぐる懸念が浮上したが後退した。今のところ確かなのはニュースの流れに従うよう試みることだ。米当局は市場が求めていることを重々承知している。今週、政策面でのショックがないことを望んでいる」と語った。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)が注目されており、エコノミストと投資家らは政策維持を見込んでいる。12月会合でようやく利上げ確率は少なくとも半々となっている。

  英FTSE指数は1.5%高と、西欧の主要株価指数の中で上げが目立った。仏CAC40指数は1.4%上昇。プジョーシトロエングループ(PSA)は2.7%の大幅高。 ポルトガルやイタリアの株価指数も大幅上昇。ドイツのDAX指数は1%高。ドイツ銀行は2.4%安。
原題:European Equities Playing Catch-Up Advance The Most in Two Weeks(抜粋)

◎欧州債:周辺国債が上昇、売り圧力和らぐ-日米の政策決定控え

  19日の欧州債市場ではユーロ参加国の高利回り国債が上昇。日米の金融政策決定会合を控え、周辺国債への投資妙味が続く可能性があることから、このところの売り圧力が和らいだ。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)が21日に政策金利据え置きを発表すると予想されている一方、同日の日本銀行の政策決定会合結果について投資家らは読みづらいとみている。この日の市場ではイタリア10年債利回りが6月末以来の高水準まで上昇した後、買いを集めた。

  イタリア10年債のドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は8営業日ぶりに縮小。ドイツ10年債利回りは前週末、一時マイナスに低下した。

  日銀はイールドカーブのスティープ化を図るとの観測がある。そうなれば日本の投資家にとって欧州債を購入する妙味が後退し、国内市場にとどまる向きが増える可能性がある。

  ブラックロックでファンダメンタル債券の副最高投資責任者(CIO)を務めるスコット・シール氏はブルームバーグとのテレビインタビューで、「周辺国債は利回りの観点から引き続き価値がある」と述べた上で、「だが、日銀が長期国債の利回りを押し上げてイールドカーブのスティープ化に成功した場合、ユーロ圏周辺国債の利回りの動きには注目する必要がある」と語った。

  ロンドン時間午後4時27分現在、イタリア10年債利回りは前週末比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.32%。先週1週間では9bp上昇し、6月30日以来の高水準に達していた。同国債(表面利率1.6%、2026年6月償還)価格はこの日、0.20上げ102.58。スペイン10年債利回りは4bp低下し1.04%。

  欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りはほぼ変わらずの0.02%。先週16日にゼロを割り込む場面があった。
原題:Euro-Area Bonds Supported as Traders Await Two Central Banks(抜粋)

(外為、米国債を更新します.)
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