TOPIX8日ぶり反発、日米金融政策の懸念和らぐ-銀行が上昇1位

更新日時
  • 米投資家の恐怖心理低下、VIXは10%下がる
  • 東証1部売買代金は5日ぶりに2兆円超え

16日の東京株式相場は、TOPIXが8営業日ぶりに反発。米国の早期利上げ観測が後退し、投資家のリスク許容度が改善したほか、日本のマイナス金利の深掘りに対する過度な懸念も薄れた。今週に入り続落していた銀行株が業種別上昇率のトップ、電機など輸出株、陸運や小売株も高い。

  TOPIXの終値は前日比10.39ポイント(0.8%)高の1311.50、日経平均株価は114円28銭(0.7%)高の1万6519円29銭。日経平均も3日ぶりに上げた。

  ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジストは、「前日まで売られていた銀行株が反発するなど、日本銀行の金融政策をめぐる思惑に市場は踊らされている」と指摘。マイナス金利の深掘りは追加金融緩和の有力な手段だが、「今回は見送られるだろう。米連邦公開市場委員会(FOMC)でも現状維持が見込まれる」と話した。

株価ボード前を行く歩行者

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  15日に発表された米国8月の小売売上高や鉱工業生産指数が事前予想を上回る落ち込みとなり、金利先物市場が織り込む来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率は18%と、先週の30%から低下した。早期利上げ観測の後退を好感した同日の米国株は上昇。投資家の恐怖心理を示すシカゴ・ボラティリティ指数(VIX)は、10%下がった。

  週末の日本株は、米国株の変動に対する過度な不安が後退したことで買いが先行。また、TOPIXは前日まで2014年4月以来の7日続落となっていたため、目先のリバウンドを狙った見直しの動きも広がった。続落中の業種別下落率で1位だった銀行株は、一転してきょうは上昇率1位。ゴールドマン・サックス証券は16日付のリポートで、日銀が20ー21日に開く金融政策決定会合で、マイナス金利の拡大は見送られる可能性が高いとの見方を示した。

  主要株価指数は午後の取引で堅調さを増し、日経平均は一時127円高まで上げ幅を拡大。証券ジャパンの大谷正之投資情報部長は、「午前に下げ渋っていいたため、午後に買い戻しが入った。日本市場が3連休に入ることも影響した」と言う。きょうのドル・円相場は、早朝に1ドル=101円70銭台まで円が強含む場面があったが、その後は102円を挟んで小幅な値動きに終始した。

  東証1部の売買高は18億9425万株、売買代金は2兆1306億円。代金は前日から14%増え、5日ぶりに活況の目安となる2兆円を上回った。値上がり銘柄数は1410、値下がりは466。

  • 東証1部33業種は銀行、保険、精密機器、陸運、電気・ガス、小売、電機、機械、医薬品、サービスなど26業種が上昇。不動産やガラス・土石製品、輸送用機器、パルプ・紙、鉄鋼、建設、非鉄金属の7業種は下落。

  • 売買代金上位では、日本でのiPhone7発売を材料に村田製作所やアルプス電気、TDKなど米アップルサプライヤー銘柄が買われ、三菱UFJフィナンシャル・グループやブイ・テクノロジー、コマツ、東芝、三井住友トラスト・ホールディングス、日本電産、JR東海、アナリストの投資判断引き上げを受けたジャパンディスプレイも高い。半面、トヨタ自動車や三菱地所、住友不動産、キリンホールディングス、イオンフィナンシャルサービスは安い。
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE