トランプ氏の経済政策、10年間として過去最多の雇用創出目指す

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  • 税制・貿易・エネルギー・規制を抜本的に見直し年3.5%成長実現へ
  • 10年間で2500万人の雇用を創出する経済構想を示す

米大統領選挙の共和党候補ドナルド・トランプ氏は15日、米国の高成長時代を切り開くため税制や貿易、エネルギー、規制を抜本的に見直す計画を明らかにし、10年間として過去最多の雇用創出を実現すると公約した。

  ニューヨークのエコノミック・クラブで講演したトランプ氏は10年間で2500万人の雇用を創出する経済構想を明らかにした。これは2006年以降の雇用創出の3倍超に相当する。ブルームバーグがまとめたデータによれば、これまでに最も雇用が創出された10年間は01年3月までの期間で、2440万人の雇用がもたらされた。一方、最悪だったのは10年3月までで、約200万人の雇用が失われた。

  トランプ氏は税制政策の具体的なコストについては言及せず、同氏の政策によって米国の成長を妨げる障壁を取り除き、年3.5%の成長を達成していけると言明した。09年に直近のリセッション(景気後退)が終わって以降、成長率は2%前後にとどまっている。講演前に発表された声明によれば、トランプ氏は数百万人の低所得層の所得税を免除するほか、社会保障やメディケア(高齢者向け医療保険制度)、メディケイド(低所得者向け公的医療保険)の支出には手を付けない意向だ。

  同氏は「われわれの政策は収入を生み出す。現在失業中の数百万人にとって素晴らしい収入となるだろう」と述べた。

  一部エコノミストはトランプ氏が掲げた目標の達成を疑問視した。また民主党全国委員会(DNC)は専門家の見方を引用し、トランプ氏の経済政策は350万人の雇用喪失につながるだろうと指摘した。

  TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ジェナディ・ゴールドバーグ氏(ニューヨーク在勤)は国内と世界のファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)が米経済成長を圧迫するため、誰が大統領候補でも「3.5%の持続的な経済成長を達成するのは非常に難しいだろう」と指摘した。

  トランプ氏はまた、全ての通商協定が確実に国内総生産(GDP)の伸び加速や貿易赤字縮小、製造業強化につながるようにすることや、全国民を対象に減税を実施し、所得税の税率区分を従来の7から3に減らすことを提案。さらに新たな規制フレームワークの策定やエネルギー自立を表明した。

(更新前の記事で第2段落の時期を2001年3月、創出を喪失に訂正済みです)

原題:Trump Lays Out Economic Vision for a Record Decade of Job Growth(抜粋)

(5段落目以降にストラテジストのコメントなどを追加して更新します.)
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