9月15日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下落、米小売売上高の減少で利上げ観測さらに後退

  15日のニューヨーク外国為替市場ではドル指数が続落。8月の米小売売上高が予想以上の減少となったことを受け、早期の利上げ観測が一段と後退した。

  8月の生産者物価指数(PPI)は前月と変わらず、鉱工業生産が予想以上に落ち込んだことも金融引き締め期待の低下につながり、ドルは主要通貨の大半に対して下げた。金利先物市場が織り込む来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率は18%。先週の30%から低下した。

  ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの新興市場戦略責任者ウィン・シン氏(ニューヨーク在勤)は、「来週何らかの行動が起きるわずかな可能性は、弱いデータに消された」と指摘。「予想される金融引き締めのタイミングは12月以降へと押しやられた。ドルへの追い風は吹きやむだろう」と述べた。

  米金融当局者から相反するシグナルが相次いで発信され、ドルに強気な投資家はこの数週間、利上げ見通しを見直さざるを得なくなっている。ドルは年初から3.9%下落。今年2回の利上げを予測したFOMCがその通りに行動できないかもしれないとの市場の見方が、ドルの値動きに反映されている。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%下落。ドルは対ユーロで0.1%安い1ユーロ=1.1244ドル。対円では0.3%下げて1ドル=102円10銭。

  ブルームバーグがまとめたデータによると、金利先物市場が織り込む年内利上げの確率は50%。次回利上げ後に実効フェデラルファンド(FF)金利が新たな目標レンジの中央値で推移することを前提に、この確率は算出された。

  ブルームバーグがまとめたアナリスト調査では、年末までにドルは対ユーロで1ユーロ=1.10ドル、対円で1ドル=105円に上昇するというのが予想中央値となっている。
原題:Dollar Drops as Traders Trim Rate Bets After Retail Sales Fall(抜粋)

◎米国株:反発、アップルがけん引-原油高でエネルギー銘柄も高い

  15日の米株式相場は反発。アップルが一段と上昇したほか、原油価格の反発でエネルギー銘柄が上げた。

  アップルは4日続伸し、上昇率は合計で12%を超えた。鉱工業生産指数が予想を上回る低下となり、小売売上高もマイナスとなった。これを受け、金利先物市場が織り込む来週の利上げ確率は20%を下回った。

  前週末の大幅安以来、株式相場の乱高下は続いているが、新型スマートフォン「iPhone7」の予約が好調なアップルの上昇が米国株全体を支えている。

  フィデューシャリー・トラストの最高投資責任者(CIO)、ピーター・アンダーセン氏は「市場は現在、ロジックよりもセンチメントに左右されている。明確なトレンドが待ち望まれている。投資家は日々の指標をみて米金融政策がどう動くか計算し、即座に織り込むしか手だてがなくなっている」と指摘した。

  S&P500種株価指数は前日比1%高の2147.26で終了。ダウ工業株30種平均は177.71ドル(1%)上げて18212.48ドルで終えた。

  アップルは年初来高値を更新した。新型iPhoneの先行きに対する楽観が続いている。スカイワークス・ソリューションズやインテルは半導体株の上昇をけん引した。石油・天然ガス銘柄は反発。セールス慣行をめぐり米司法省の調査を受けていると報じられたウェルズ・ファーゴは0.7%安。

  S&P500種が最高値を更新して以降、株価の上昇を阻んでいたのは、7年に及ぶ強気相場をけん引していた消費関連銘柄とヘルスケアだった。両セクターともこの日は上昇した。

  S&P500種が最高値を更新した8月15日以来、22営業日が経過している。それまでは26営業日で10回更新していた。ヘルスケアと消費株が大幅に下げ、S&P500種は8月15日以来2%下げている。両セクターのウエートは合わせて指数全体の4分の1を上回る。
  
  ブリンカー・キャピタルのシニア投資マネジャー兼富裕層向けアドバイザリー担当マネジングディレクター、トム・ウィルソン氏は「これらのセクターが上昇に参加していないのは確かに良くない」と指摘。経済指標が強弱まちまちであることから、消費関連株がこれほど敬遠される理由を「特定するのはやや困難になっている」とした一方、ヘルスケア株に関しては11月に民主党が勝利する可能性が意識され始めていると語った。

  その上で、「大型薬品株の弱さは、ヒラリー・クリントン候補が大統領選の世論調査でリードしていることが幾らか影響している。市場は次の大統領が誰になるかを基に、セクターを勝ち組と負け組に選別し始めている」と話した。
原題:S&P 500 Gets Something It’s Lacked as Consumer, Drug Shares Jump(抜粋)
U.S. Stocks Rise on Apple Rally as Oil Advances; Treasuries Fall(抜粋)  


◎米国債:来週の日銀会合に注目、イールドカーブが世界的に拡大 

  日本の金融政策動向をめぐる観測が世界の債券市場を左右している。日本銀行が20ー21日に開く金融政策決定会合の結果次第でイールドカーブがスティープ化するとの見方を背景に短期債と長期債の利回り格差は世界的に広がっている。

  モルガン・スタンレーMUFGセキュリティーズによると、日銀はマイナス金利を強化する一方で長期債の購入規模を縮小するとみられている。

  年初来の日本の超長期債利回り低下が反転し、イールドカーブのスティープ化が世界的に波及する可能性がある。主要な中央銀行が見解を変更することで、投資家や他国の金融政策当局者の見方にも影響を及ぼす可能性がある。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによるとニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは1.69%、同年債価格(表面利率1.5%、2026年8月償還)は98 1/4。 

  トレーダーは日銀が国内銀行を支え、景気を支援するためにスティープ化を目指す可能性があるとみている。  

  米5年債と30年債の利回り差は約128ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) と、6月以来で最大となっている。  

  トレーダーは連邦公開市場委員会(FOMC)が来週利上げを決定する確率を20%未満しか織り込んでいない。年末までの利上げは50%となっている。この算出は利上げ後の実効フェデラルファンド(FF)金利が新たな政策金利レンジの中央値になるとの仮定に基づいている。

  INGグループ(アムステルダム)のシニア金利ストラテジスト、マルティン・ファンフリート氏は「米国債の利回りカーブは基本的に来週の利上げを織り込んでいないことを示している」と述べ、「というよりも向こう数カ月間利上げはないだろう」と述べた。   
原題:Traders Agonize Over ‘The Curve’ as Japan Upends World Bonds (3)(抜粋)

  

◎NY金:反落、FOMCを来週に控え一部に利益確定の動き

  15日のニューヨーク金先物相場は反落。ブルームバーグがまとめた13日までのデータによれば、世界最大の金連動型上場投資託(ETF)、SPDRゴールド・シェアーズの金保有量は6月以来の水準に低下した。市場が織り込む来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率は18%だが、年末までの同確率は50%超に上昇、一部投資家は利益確定に動いた。

  ロング・リーフ・トレーディング・グループ(シカゴ)のチーフマーケットストラテジスト、ティム・エバンス氏は電話インタビューで、「金市場全体がFOMCは動くのかどうか見極めようとする中、未知への不安がある」と指摘。「FOMCが金利を引き上げるのか、その影響はどうなるのかと、市場は堂々巡りの状況だ」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.6%安の1オンス=1318ドルで終了。
原題:Spooked Gold Bull Cohen Trims Holdings as Yields Rise (3)(抜粋)

◎NY原油:反発、ガソリン急伸につれ高-株高ドル安も追い風

  15日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反発。ガソリン主導で値上がりした。メキシコ湾岸から米東部につながるコロニアル・パイプラインの再稼働延期で、ガソリンは5月以来で最大の5.1%急伸となった。米国株式市場の反発やドル相場の下落も、原油買いを促した。

  シティ・フューチャーズ・パースペクティブのエネルギーアナリスト、ティム・エバンス氏は「価格の持ち直しはガソリンが率いている」と指摘。「コロニアルのニュースが手掛かりとして指摘されるだろう。ニューヨーク港では供給がタイトになっているかもしれないが、湾岸では供給が増えているということに留意しておいたほうがよい」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日比33セント(0.76%)高い1バレル=43.91ドルで終了。ガソリン10月限は6.87セント上昇の1ガロン=1.4302ドル。ロンドンICEのブレント原油11月限は69セント(1.5%)上げて1バレル=46.54ドル。
原題:Oil Rises With Gasoline as Pipeline Shutdown Curbs Fuel Supply(抜粋)

◎欧州株:反発、引け間際の1時間で上げ幅拡大-英輸出企業が堅調

  15日の欧州株式市場は、ストックス欧州600指数がほぼ1か月半ぶりの安値から反発。引け間際の1時間で上げ幅を拡大した。

  ストックス欧州600指数は前日比0.6%高の340.34で終了。英イングランド銀行(中央銀行)の政策見通し発表でポンドが下落し、英輸出企業が買われた。一方、欧州大陸の株式は米国株の上昇に連れ高した。

  英中銀は金融政策の据え置きを決定しつつ、年内の追加利下げが依然あり得ると示唆。これを受けて英国外で収入の大半を稼ぐディアジオ、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ、HSBCホールディングスはそれぞれ1-2%前後上昇した。英FTSE100指数は0.9%高となり、西欧市場の主要指数で上昇率が最も大きかった。

  SEBのクロスアセット戦略責任者、トマス・ティゲセン氏(コペンハーゲン在勤)は「市場は中央銀行のなすがままだ」と指摘。「経済成長に対する懸念がある。投資家は中銀に問題を認識し、対処すると言ってもらいたがっている」と述べた。
原題:Europe Stocks Rebound as Gains Accelerate in Final Trading Hour(抜粋)

◎欧州債:軟調、周辺国中心に下落-インフレ低調で強気筋揺るがず

  15日の欧州債市場では、ドイツ10年債利回りが小幅上昇した。だが、債券トレーダーは欧州中央銀行(ECB)の政策がインフレを押し上げることにほとんど信頼を示さず、現在の下げ局面が2015年半ばに起きた急落の再現にはならないと判断している。

  インフレ期待の指標である5年先スタートのインフレスワップ5年物フォワードレートは今週、1カ月ぶりの高水準から下落に転じた。債券の強気筋はこの日発表された8月のユーロ圏消費者物価指数上昇率が前年同月比0.2%と、ECBが目標とする2%弱を大きく下回ったことでも勢いづいた。

  ラボバンク・インターナショナルの市場担当シニアエコノミスト、エルウィン・デフロート氏(ユトレヒト在勤)は「世界的な見通しが依然極めて不透明であることを考慮すれば、今回の突然の利回り上昇とイールドカーブのスティープ化は続かないだろうと主張できる」と指摘。「中央銀行が追加措置に積極的ではないという一定の懸念はあるが、いざとなり、インフレが力強く上昇しない状況を目の当たりにすれば、中央銀行は何ができるだろうか。行動せざるを得ない」と述べた。

  ロンドン時間午後4時25分現在、ドイツ10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇のプラス0.03%。2026年8月償還債(表面利率ゼロ)の価格は0.09低下し99.695。

  ドラギECB総裁が金融緩和策を発表した際に引用したインフレ指標、5年先スタートのインフレスワップ5年物フォワードレートは1.31%となり、12日の1.32%から低下した。

  この日は周辺国国債の下げが目立った。ポルトガル10年債利回りは15bp上昇の3.41%に達し、6月以来の高水準。イタリア10年債利回りは4bp上昇の1.33%となった。
原題:Europe’s Bond Selloff Signaled Unsustainable by Inflation Gauge(抜粋)

(米国債、米国株を更新します.)
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