JR九州:10月下旬に新規上場、東証と福証-想定価格は2450円

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  • 上場時価総額3920億円と試算-鉄建機構が保有全株を売り出しへ
  • 公開価格は10月17日に決定へ-上場の仮条件は10月6日に

Kyushu Shinkansen bullet train approaches to Kumamoto Station.

Photographer: The Asahi Shimbun via Getty Images
Photographer: The Asahi Shimbun via Getty Images

東京証券取引所と福岡証券取引所は15日、JR九州の株式新規公開(IPO)を承認したと発表した。JR九州は東証に10月25日、福証に同26日に上場する。想定価格は1株2450円で、上場時価総額は3920億円と試算される。

  15日のJR九州の発表資料によると、上場の仮条件を10月6日に、公開価格を同17日にそれぞれ決定する。総売り出し株数は1億6000万株で、うち国内1億2000万株、海外4000万株。最終的な国内外の売り出しについては需要状況を考慮して17日に決定する。JR九州の全株式を保有し、国土交通省が所管する鉄道建設・運輸施設整備支援機構が売却する。

  今年のIPOでは時価総額で7月に上場した無料通信アプリを運営するLINE(ライン)に次ぐ第2位、市場からの資金吸収では最大となる見込み。この資金は法律に定められた範囲で、旧国鉄社員への年金や恩給、作業災害補償などに充当するほか、JR北海道やJR四国、JR貨物の経営支援にも一部にも使われる予定。

  DZHフィナンシャルリサーチでIPOを担当する田中一実アナリストは「総額で5000億円程度が妥当とみており、やや低めに設定したとの印象がある」と述べ、広範な投資家層の支持を目指す打診価格だろうとコメントした。「今後値決めのプロセスでは最終的に妥当なレンジに収まるのではないか。業績全体としては好調なものの基幹事業の鉄道では苦戦、この部分を投資家がどう判断するのかが大きいのではないか」とした。

旧国鉄で19年ぶり4社目の上場

  JR九州は、旧国鉄が6つの地域別鉄道会社と貨物事業の計7社に分割民営化された1987年に、福岡市に本社を置き発足した。旧国鉄分割会社の上場は、93年のJR東日本、96年のJR西日本、97年のJR東海に続き19年ぶり4社目となる。

Kyushu Shinkansen bullet trains.

Source: The Asahi Shimbun via Getty Images

  JR九州が発表した2016年3月期の連結業績は売上高が3780億円、営業利益は209億円、純損益については、この期に鉄道事業固定資産の減損処理を実施して特別損失を計上し4331億円の赤字となった。赤字転落は10期ぶり。4月に九州地震の影響で新幹線は一時全線不通となったほか、在来線の線路などを含む広範囲に被害及び、5月時点の発表では、地震被害と売り上げ減少などの特別損失は今期175億円に上るとしていた。一方、今期は売上高で前期ほぼ横ばいの3788億円、営業利益は2.5倍の518億円、純損益は360億円の黒字といずれも過去最高を目指す。

  26日に上場することについて、福岡証券取引所・自主規制部の松家啓介調査役は「初値形成の円滑さの観点から取引参加者の多い東証で先行して上場したいとの主幹事証券会社と上場申請会社の意向を踏まえ26日とした」と説明した。

  鉄道・運輸機構は1月に、野村証券、三菱UFJモルガン、JPモルガン証券、SMBC日興証券とゴールドマン・サックス証券の計5社を主幹事証券に選定している。

(上場詳細や投資家コメントを加えました.)
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