三菱商がローソン子会社化へ、業界再編期待で関連銘柄上昇

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  • 三菱商はTOBでローソンへの出資比率33.4%を51%に引き上げ検討
  • ローソンも三菱商の提案を検討中とコメント

三菱商事がコンビニ3位のローソンへの出資比率を現在の33.4%から51%にまで引き上げて、子会社化する方向で検討していることが分かった。株式公開買い付け(TOB)によって出資比率を高める。16日に開催する取締役会で正式に決定する。三菱商事の関係者が15日、匿名を条件に明らかにした。

  三菱商はローソンを子会社化することで関係強化を明確に打ち出し、グループを挙げてローソンの企業価値向上に取り組む考え。三菱商は資源分野を中心とした大規模な減損損失の計上で前期(2016年3月期)に初の連結最終赤字に転落。資源価格に業績が左右されない収益体質の構築に向けて非資源分野の強化が課題となっている。

  コンビニ業界をめぐってはファミリーマートが9月にサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングスと経営統合しており、店舗数でローソンを抜いて業界2位となった。ローソンは三菱商出身の竹増貞信氏が6月1日付で社長兼最高執行責任者(COO)に就任し、海外事業の強化で収益の拡大を狙う方針を示している。

ローソンの店舗(都内)

Photographer: Junko Kimura/Bloomberg

  岩井コスモ証券の岩崎彰シニアアナリストは、ファミリーマートとユニーグループの経営統合でコンビニ業界の再編に火がついたと指摘。国内最大手のセブン-イレブンが独自路線を歩むのに対し、「ファミマやローソンはM&Aで規模を追う」とし、ミニストップシー・ヴィ・エス・ベイエリアは「買われる側の企業と期待されている」との見解を示した。その上で、三菱商がグループ一丸となった時に「次にどんな手を打ってくるのか、今後の戦略次第で株価は中長期で評価されていく」と話した。

株価は上昇

  ローソンの株価は15日、一時前日比7%高の7930円と、2011年3月以来の日中上昇率を記録した。ミニストップの株価は一時前日比5.6%高、CVSベイの株価も同8.2%高となった。三菱商の株価は午前11時12分時点で前日比0.6%安の2086円。

  三菱商は同日、「ローソンを公開買い付けにより、上場維持を前提とした子会社化を行うことに関しては現在検討中」などとするコメントを発表した。ローソンも同日、三菱商から子会社化の提案を受けたとして「当社は現在検討中」とのコメントを発表した。

  三菱商によるローソンの子会社化については15日付の日本経済新聞が先に報じた。買収額は少なくとも1400億円を超えるとしている。14日のローソンの株価終値7410円をベースに試算すると、51%にまで引き上げた場合には1300億円の資金が必要となる。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の桜井亮シニアアナリストは15日付のリポートでローソンへの影響について、「連結子会社化しても、現時点で取締役を含め三菱商事の影響が強い」ことから、短期的には限定的との見方を示した。その上で「店舗開発や食材調達・流通といった面での総合商社からの支援が強化される点はプラス」とした一方、食品メーカーなど「グループ外の協力企業との関係性が希薄化する可能性がある点はマイナス」と指摘した。

(全体的に内容を追加します.)
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