9月14日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:円が1週間ぶり安値-モルガンSは日銀の緩和拡大予想

  14日の外国為替市場では円が対ドルでもみ合う展開。アジア時間には一時1週間ぶり安値を付けた。モルガン・スタンレーは、日本銀行が来週の政策決定会合でマイナス金利の深掘りを決める可能性が高いと指摘した。

  円は主要通貨のほぼ半分に対して値下がり。日銀内では、来週開かれる金融政策決定会合で行うマイナス金利付き量的・質的金融緩和の総括的な検証後の次の一手として、長期国債の買い入れを望む向きが引き続き存在することが、事情に詳しい関係者への取材で分かった。モルガン・スタンレーのエコノミストらは、日本国債買い入れの若干の増額を含めた措置を決める可能性があると指摘。過度にフラット化したイールドカーブの調整を目指していることも背景にあるという。

  モルガン・スタンレーMUFG証券のエコノミスト、山口毅氏とロバート・アラン・フェルドマン氏は、イールドカーブがスティープ化すれば円は下落すると指摘。根拠に乏しく、反対の声が大きいにもかかわらず、日銀はマイナス金利政策が経済にプラスに働くとの見方を強めているようだと記した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで 前日比0.1%高の1ドル=102円43銭。アジア時間には一時103円36銭と、9月6日以来の安値を付けた。

  ブルームバーグが実施したエコノミスト調査では、日銀が9月以降の会合で追加緩和を行うと予想した人のうち53%はその手段としてマイナス金利の深掘り、35%は長期国債買い入れ増を挙げた。

  RBCドミニオン・セキュリティーズのチーフ・テクニカル・ストラテジスト、ジョージ・デービス氏は「市場では円下落のバイアスが若干強まっている」とし、「日銀が何らかの措置を講じるとの見方に傾きつつある」と続けた。
原題:Yen Touches One-Week Low as Morgan Stanley Sees More BOJ Easing(抜粋)

◎米国株:小幅続落、原油安で下げに転じる-アップルは高い

  14日の米株式相場は小幅続落。アップルの上昇を好感して上げる場面もあったが、原油安を嫌気してエネルギー株が下げた影響で、マイナス圏に転じた。過去1週間に世界で時価総額にして2兆ドル余りが吹き飛んだ下落局面がまだ終わっていないとの懸念も背景にある。

  アップルは5カ月ぶり高値を付けたものの、売りがエネルギー銘柄から市場全体に広がったため、S&P500種株価指数は午後に入って下げに転じた。

  米金融当局が利上げシナリオを検討しているほか、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は追加緩和を見送り、日本銀行はマイナス金利付き量的・質的金融緩和について総括的な検証を続けており、過去1週間に金融市場でボラティリティが再び高まっている。市場はインフレを高める中央銀行の能力への信頼を失いつつあり、量的緩和(QE)プログラムで達成できることには限りがあると、ケネス・ロゴフ米ハーバード大学教授が13日に述べた。

  ノースコースト・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、フランク・インガーラ氏は「過去数日の値動きはかなり極端だったため、市場はもう少し正常化されることを望んでいる」と指摘。「市場は来週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合に向け準備を進めている。商いは多く、FOMC会合や選挙、その他の頭痛の種に向けた持ち高調整が進んでいる」と述べた。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%安の2125.77で終了。一時は0.7%上昇した。ダウ工業株30種平均は31.98ドル(0.2%)下げて18034.77ドルで終えた。

  アップルは4月以来の高値。「iPhone(アイフォーン)7」の予約状況が好調なことが寄与した。原油先物相場が週間在庫統計を受けて1バレル=44ドルを下回ったため、石油・天然ガス銘柄は1.2%下落。米国の証券取引所全体の出来高は約71億株と3カ月平均を4%上回った。

  S&P500種は8月15日に記録した最高値からほぼ3%下げている。そのほとんどが過去1週間の下げで、素材や生活必需品、通信サービスが売りの中心となった。S&P500種は年初来で最大7.2%上昇したが、その後の下げで4%高となっている。
原題:U.S. Stocks Fade as Jitters Persist Amid Oil Rout; Bonds Advance(抜粋)
Tail Consumes Dog as Volatility Note Trades More Than Any Stock(抜粋)

◎米国債:上昇、5年債と30年債の利回り差拡大続く-12年来で最長

  14日の米国債は上昇。少なくとも来週の連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利は据え置かれるとの見方が強まっている。

  13兆6000億ドル規模の米国債市場では、長期債よりも短期債が継続して選好されるという現象が約4年ぶりにみられるようになった。5年債と比較した30年債の上乗せ利回りは9営業日連続で拡大している。ブルームバーグがまとめたデータによれば、これは2012年以降で最長となる。

  利上げ見送りはインフレ加速を招く恐れがあるとの見方から、トレーダーは期限の短い国債を選好している。また世界的に中央銀行が緩和的な金融政策をこれ以上続けることに消極的になっているとの見方も、長期債が振るわない理由の一つになっている。

  BMOキャピタル・マーケッツのアーロン・コーリ氏は「金利よりも利回り曲線が一貫して物語っている。当局はずっと金利を据え置くだろうと誰もが考えている」と述べた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 下げて1.7 %。同年債(表面利率1.5%、償還2026年8月)価格は98 6/32。

  5年債と30年債の利回り差は約124bpとなっている。8月には一時102bpまで縮小していた。

  先物取引動向によれば、9月20ー21日のFOMCが利上げを決定する確率は20%程度として織り込まれている。

  キャンター・フィ ッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャスティン・レデラー氏(ニ ューヨーク在勤)は「中央銀行は刺激策から距離を置きつつある。米国は確実にその影響を受けている」と述べた。
原題:Bond Market Flashes Signal That Traders Haven’t Seen Since 2012(抜粋)

◎NY金:小幅反発、利上げ不透明で世界最大のETF通じた保有は減少

  14日のニューヨーク金先物相場は小幅反発。世界最大の金連動型上場投資託(ETF)、SPDRゴールド・シェアーズの金保有量は6月以来の水準に低下した。米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控え、投資資金の引き揚げが進んだ。

  シンクマーケッツUKのチーフ市場アナリスト、ナイーム・アスラム氏は「FOMCは非常に不透明で、第一に意見が分かれている。金投資にコミットしたい場合、これは好ましい兆しではない」と電子メールで指摘。「投資家らはより良いリターンを生む代替投資先を求めている」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日比0.2%高の1オンス=1326.10ドルで終了。6営業日ぶりの上昇となった。

  銀先物12月限は0.5%上げて19.066ドル。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも値上がりした。
原題:Gold Assets in Top ETF Drop to 11-Week Low Amid Fog on Fed Rate(抜粋)

◎NY原油:大幅続落、2週ぶり安値-米在庫の拡大再開を警戒

  14日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅続落し、ほぼ2週間ぶりの安値。先週の米在庫が予想外に減少したものの、製油所が数週間内にメンテナンス(整備点検)で操業停止に入るため原油在庫は再び膨張すると見込まれている。

  ジョン・ハンコック(ボストン)でエネルギー株を中心にポートフォリオを運用するジョー・ボゾイアン氏はハリケーンが供給障害の一因だったと指摘し、「過去2週間の原油在庫データは深読みしないほうがよいだろう」と話した。「在庫減は熱帯暴風雨に関連した供給遅延によるものだろう。供給は依然潤沢にあり、数週間後には製油所がメンテナンスに入るため在庫は増加する可能性がある」と説明した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日比1.32ドル(2.94%)安い1バレル=43.58ドルで終了。終値ベースで今月1日以来の安値。ロンドンICEのブレント11月限は1.25ドル(2.7%)下げて45.85ドル。
原題:Crude Falls to Two-Week Low as U.S. Supply Gains Seen Resuming(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず、高級品メーカー下落で鉱業株の上げ打ち消す

  14日の欧州株式市場は、前日まで4日間の連続安を受けて、ほぼ変わらずとなった。鉱業株の上げを高級品小売りの下落が打ち消した。

  フィナンシエール・リシュモンは3.9%安。同社は4-9月(上期)の営業利益が前年同期比で約45%減少するとの見通しを示した。エルメス・インターナショナルは中期の年間増収率目標を撤回し、2010年以来の大幅安に見舞われた。

  一方、非鉄金属価格の上昇に伴いグレンコアは2.5%高。総額660億ドルで米モンサント買収に合意したバイエルも堅調で、化学株の上昇を後押しした。

  ストックス欧州600指数は前日比0.1%安の338.42で終了。ブルームバーグ・ポリティクスによるオハイオ州の有権者を対象とした米大統領選での支持率調査で、共和党のトランプ候補が民主党のクリントン候補を5ポイント上回ったことが明らかになった後、指数は下げに転じた。同州の勝者は1964年以降の米大統領選で全員当選を果たしており、重要な激戦州と位置づけられている。
原題:European Stocks Little Changed as Luxury Retreat Offsets Miners(抜粋)

◎欧州債:反発、ドイツ10年債は4営業日ぶりに上昇

  14日の欧州債市場では、ユーロ圏加盟国の国債が全般的に安定化の兆しを示した。経済指標は日銀や欧州中央銀行(ECB)の追加緩和を正当化する内容で、投資家は最近の債券売りが本格的な下げの始まりにはならないと判断した。

  ドイツ10年債利回りは4営業日ぶりに上昇。15日発表される8月のユーロ圏消費者物価指数確定値ではインフレ率がゼロ付近にとどまったことが明らかになり、ECBの緩和が打ち止めではないとの観測が再燃するとみられている。ドラギECB総裁は先週の記者会見で、来年3月で終了予定の量的緩和策について延長を示唆せず、これをきっかけに世界的に債券売りが広がっていた。

  アムンディ(ロンドン)のアグリゲート戦略責任者のマイルズ・ブラッドショー氏は「経済成長はまずまずながら十分に強くはなく、インフレも十分に強くはないというファンダメンタルズは実際変わっていない。従って欧州や日本では追加的な刺激策や金融緩和の必要性が依然ある」と述べた。

  ロンドン時間午後4時9分現在、ドイツ10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下のプラス0.028%。2026年8月償還債(表面利率ゼロ)の価格は0.426上昇し99.721。利回りは一時、英国が欧州連合(EU)離脱を決めた6月24日以来の水準まで上昇する場面もあった。

  スペイン10年債利回りは3bp低下の1.07%。イタリア10年債利回りも3bp低下の1.29%となった。

  ポルトガル国債は2023年10月償還債と37年4月償還債を合計7億5000万ユーロ(約865億円)発行し、朝方に売られたが持ち直した。同国10年債利回りは6月27日以来となる3.35%に上昇した後、3.27%に低下した。
原題:European Bonds Stabilize as Amundi Says Case for Stimulus Intact(抜粋)

(米国株、NY外為を更新します.)
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