【個別銘柄】銀行株売られる、日化薬やコロプラは急落、保険株は高い

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14日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は以下の通り。

  銀行株:三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が前日比3.2%安の507.5円などメガバンクグループが売られたほか、ふくおかフィナンシャルグループ(8354)が2.3%安、西日本シティ銀行(8327)が3.3%安など地銀株も下げた。東洋証券の檜和田浩昭シニアストラテジストは、日本銀行が来週にもマイナス金利の深掘りを議論するとの報道を受け、銀行業界の収益環境に悪影響を及ぼすと警戒されたと指摘した。

マイナス金利深掘り観測

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  日本化薬(4272):5.8%安の1065円。野村証券は目標株価を1100円から1060円に下げた。医薬とセイフティ事業は堅調だが、機能化学品事業の低迷を挽回するのは難しいと指摘、車載用偏光フィルムとデジタル印刷材料の2大製品が低迷しているとした。2017年3月期の営業利益予想を180億円から175億円(会社計画は前期比17%減の180億円)、来期を199億円から187億円に減額。投資判断は「中立」継続。

  コロプラ(3668):4.6%安の1531円。クレディ・スイス証券は目標株価を2300円から1750円に引き下げた。第3四半期決算が大幅な減収減益で同証予想も下回り、16年9月期営業利益予想を390億円から343億円に減額(会社計画は前期比3.7%増の335億円)、来期も420億円から317億円に変更。成長を続けてきたスマホゲーム市場のトッププレイヤーの急な減収は市場に不安感を与えており、下期5本予定の新タイトルが1本に引き下げられたこともネガティブとした。

  セイコーホールディングス(8050):6%安の316円。17年3月期営業益予想を120億円から前期比62%減の50億円へ下方修正。円高やインバウンドの変調などでウオッチ国内向け売り上げが伸び悩む。野村証券では短期業績は想定以上に厳しいとし、下方修正された17年3月期営業利益は同証予想90億円を下回ると指摘。為替が同証前提1ドル=105円よりも円高で推移、経費削減が同証想定ほどに達しないとした。

  カシオ計算機(6952):4%安の1397円。大和証券は目標株価を2800円から1800円に引き下げた。第1四半期決算を受け為替感応度を見直したところ、年間で約105億円の円高によるネガティブ影響が生じると分析。17年3月期の営業利益予想を460億円から370億円(会社計画は前期比14%増の480億円)、来期を485億円から420億円に減額した。

  保険株:第一生命保険(8750)が4.4%高の1476円、ソニーフィナンシャルホールディングス(8729)が4.7%高など生保株が高い。日銀が行う異次元緩和の総括的検証で、国債購入では長期と短期の金利差を広げるよう促すことも協議するとの報道を受け、SMBC日興証券の丹羽孝一アナリストは長期金利が上がる場合は生命保険会社の企業価値、エンベディッドバリューにプラスという構造があると指摘。報道で金融政策が長期金利上昇を促すのではという期待が浮上、生保株物色につながったとの見方も示した。 

  サイゼリヤ(7581):3.9%高の2290円。みずほ証券は投資判断を新規に「買い」とした。トップライン成長に必要な新店舗の展開余地、潤沢な資金力、デフレ傾向にある外食業界での価格競争力は同業と比較して優位と評価。株価下落の原因となった海外事業利益の停滞が来期には再び増益基調に戻ることも、バリュエーションの再考につながるとし、目標株価は3100円に設定。

  日本新薬(4516):4.3%高の5110円。SMBC日興証券は目標株価を5000円から5800円に引き上げた。肺高血圧症治療薬「セレキシパグ」の米国販売が順調な立ち上がりを示し、骨髄異形成症候群治療薬「ビダーザ」など国内販売も堅調と指摘。17年3月期の営業利益予想を129億円から139億円(会社計画は前期比35%増の115億円)、来期を156億円から170億円に増額した。投資判断は「アウトパフォーム」を継続。

  稲葉製作所(3421):4.2%安の1243円。17年7月期営業利益は前期比14%減の17億4000万円と、2期ぶりの営業減益となる見通し。16年7月期は前の期に比べ48%増の20億2900万円。オフィスの移転やリニューアル需要の拡大でオフィス家具が大幅な増収増益、ガレージや倉庫など大型製品を中心に鋼製物置も堅調だった。

  土屋ホールディングス(1840):3.6%安の163円。16年10月期営業利益計画を1億7700万円から8500万円に下方修正した。前期比では26%増益が一転、4割減益になる。台風など悪天候の影響で戸建注文住宅の完成引き渡し棟数が減少するほか、人件費が想定を上回ることも響く。

  はてな(3930):12%安の1910円。17年7月期は売上高で前期比20%増、営業利益は0.1%増の2億5300万円を計画、伸び率はともに前期の43%、47%から縮小する見込み。企業向けオウンドメディアツールの「はてなブログMedia」などを中心に増収を見込む一方、アフィリエイト広告などコンテンツプラットフォームサービスで機能開発、サーバー投資などを進める。

  ヤマックス(5285):9.3%安の205円。取引先の土木建設会社シンコー産業(大分県佐伯市)が自己破産を地裁に申請、同社に対する債権の取り立て不能、または遅延が生じる恐れがあると発表。債権は売掛、手形合計で約3億円、債権の保全などについては現在精査中としている。

  ヤーマン(6630):11%高の3235円。5-7月期営業利益は前年同期比2.2倍の11億700万円だった。通販や店販部門が大幅増益となった。いちよし経済研究所では、販売好調と円高メリットで業績の上振れを予想。会社側は計画以上の利益が出る場合には広告を積極的に投下する方針とみられるが、売れ行き好調が続き、広告で使いきれないと分析。17年4月期営業利益予想を13億円から22億円に(会社計画18億9200万円)、来期を14億円から25億円に上方修正した。

  石井表記(6336):12%安の405円。2-7月期営業利益は前年同期比62%減の2億4900万円だった。プリント基板、液晶関連など電子機器部品製造装置の大幅な減収減益が響いた。同時に17年1月期計画を4億4300万円から前期比46%減の4億300万円に下方修正。

  串カツ田中(3547):関東地方中心に「ソースの二度付け禁止」など大阪スタイルの串カツ店「串カツ田中」を運営する同社が14日、マザーズ市場に上場した。公開価格3900円に対し、初値は13%高の4425円。いちよし経済研究所は出店加速で業績は着実に拡大すると予想した。終値は4970円。

  デジタルアイデンティティ(6533):ウエブサイトの制作、運営などのデジタルマーケティング事業と、アプリの企画、開発などのライフテクノロジー事業を展開する同社は14日、マザーズ市場に上場した。公開価格1540円に対し、初値は88%高の2900円となった。終値は2880円。

  カナミックネットワーク(3939):医療・介護分野に特化したクラウドサービス事業を手掛ける同社が14日、マザーズ市場に上場した。16年9月期の営業利益計画は前期比6.2%増の2億5900万円。公開価格3000円に対し、6900円買い気配のまま初日の取引を終えた。

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