米国債:下落、一段の売りかさむ-資産運用会社は現金を積み増し

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13日の米国債は下落。10年債利回りは3カ月ぶり高水準となった。バンク・オブ・アメリカ(BofA)がまとめた調査によれば、投資家は手持ちの現金を増やしており、その規模はここ15年で最高に迫っていることが分かった。

  この日は償還期限の長い国債を中心に売られた。2年債と30年債の利回り差は166ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) に拡大した。これは終値ベースで6月30日以来で最大。BofAが行った9月の月間調査によると、資産運用会社は現金資産の比率を5.5%に引き上げており、2001年11月以来の最高に迫った。調査回答者のうち、株式と債券は割高になっているとみる投資家は過去最高の54%に上った。

  英国が欧州連合(EU)離脱を選択してからの約2カ月間でボラティリティが急上昇している。世界の中央銀行が、異例の低利回りを招いた刺激策の効果を再考しているとの懸念が強まったことが背景。

  MUFGセキュリティーズアメリカのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス氏(ニューヨーク在勤)は「中央銀行の手段がある意味で出尽くしたとの新たな見方が出ている」と述べ、これまで需要を支えてきた金融政策から「当局が手を引く恐れがあるとの懸念がある」と続けた。

  ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによるとニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは6bp上げて1.73%、同年債価格(表面利率1.5%、2026年8月償還)は97 30/32。

  ヘッジファンド運用会社エリオット・マネジメントを率いるポール・シンガー氏は13日、投資家が長期債を売り払うべきであり、主要7カ国(G7)の国債でも安全な資金の避難先ではないと警告した。

  シンガー氏はニューヨークで開かれた「CNBC・インスティチューショナル・インベスター・デリバリング・アルファ・コンファレンス」で、低調な経済情勢の中でもインフレが「皆を驚かせ」、「目標を突破する」リスクが見られると指摘した。

  米財務省がこの日実施した30年債入札(発行額120億ドル)の結果によると、最高落札利回りは2.475%となった。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.13倍と、過去10回の平均2.33倍を下回った。

  入札への参加が義務づけられているプライマリー ディーラー(政府証券公認ディーラー)の落札全体に占める割合は37.5%と、2015年8月以来の高水準だった。プライマリー ディーラー以外の直接入札者の割合は4.6%と、2009年9月以来の低水準となった。

原題:Bond Market Selloff Deepens as Money Managers Pile Into Cash(抜粋)

(相場を更新し、第6段落以降を追加します.)
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