日経平均反発、医薬品が堅調-過度な米利上げ警戒後退、円高は重し

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  • 米金融政策の見極め姿勢強い、売買エネルギーは減少
  • ドル・円は一時1ドル=101円40銭台、午後は102円台に

13日の東京株式相場は、日経平均株価が反発。早期利上げへの警戒が薄れた米国株の大幅反発で、過度なリスク回避姿勢が和らいだ。ただし、米金融当局による実際の政策判断を見極めたいとの姿勢が強い上、為替のドル安・円高推移も重しとなり、TOPIXは小幅に5日続落。

  医薬品や食料品株といったディフェンシブセクターが高く、海外原油市況の上昇を材料に石油、鉱業など資源株も堅調。半面、銀行や保険、証券株など金融セクター、海運株は終日安く、相場全般の上値を抑えた。

  TOPIXの終値は前日比0.11ポイント(0.01%)安の1322.99、日経平均株価は56円12銭(0.3%)高の1万6729円4銭。

  みずほ信託銀行の荻原健チーフストラテジストは、連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事の講演で、「米国の9月利上げの可能性はかなり後退したが、ゼロになったわけではい。米金融政策イベントを控えて動きにくい」と指摘。日本株も「円高が重しとなり、戻りは鈍い」との見方を示した。

東京証券取引所外観

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  12日は、米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーから早期利上げに対する慎重な発言が相次いだ。ブレイナードFRB理事は講演で、金融政策の引き締めに当たっては今後も慎重さを維持する必要があるとし、従来のハト派的姿勢を維持。アトランタ連銀のロックハート総裁も講演後、記者団に対し、利上げを待つことで代償は生じていないと語った。

  早期利上げ観測が後退、市場混乱も避けられるとみられた同日の米国株はS&P500種株価指数、ダウ工業株30種平均がともに2カ月ぶりの上昇率となるなど大幅反発。ドル安を材料に、ニューヨーク原油先物も0.9%高の1バレル=46.29ドルと反発した。

  海外市場の落ち着きを受けたきょうの日本株は上昇して始まり、日経平均は朝方に一時114円高まで見直された。その後、午前半ばにかけ為替市場で円が強含んだことが嫌気され、TOPIXとともに失速し、マイナス転換。ただし、円高方向への動きも限られ、午後の日経平均はおおむねプラス圏で推移、TOPIXは一進一退だった。

  きょうのドル・円は、午前10時すぎに一時1ドル=101円40銭台までドル安・円高が進み、午後は102円台までドルが戻した。12日の日本株終値時点102円48銭だった。岡三証券の山本信一シニアストラテジストは、為替が不安定な中、「自動車や電機などセクター内でも高安まちまちで、物色の軸が定まらない、内需や中小型の上昇も消去法的な選択」と言う。その上で、米国の早期利上げ観測の後退でドル高・円安が進みにくくなり、「世界株に対し日本株が出遅れる恐れがある」とも話していた。

  東証1部の売買高は14億2370万株、売買代金は1兆6667億円。投資家の様子見姿勢が強い中、前日に比べそれぞれ12%、7%減少した。上昇銘柄数は940、下落は862。

  • 東証1部33業種は医薬品やゴム製品、食料品、精密機器、石油・石炭製品、鉱業、小売、倉庫・運輸、電機など20業種が上昇。保険や海運、銀行、その他製品、証券・商品先物取引、電気・ガス、空運、情報・通信など13業種は下落。

  • 売買代金上位では任天堂、三井住友フィナンシャルグループ、第一生命保険、りそなホールディングス、コマツ、三井住友トラスト・ホールディングス、T&Dホールディングスが安い。半面、ソニーやブリヂストン、アステラス製薬、クボタ、塩野義製薬、ツルハホールディングスは高く、モジュール売上高が好調のローム、自社株買いの参天製薬も上げた。 
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