【個別銘柄】鉄鋼安い、SUMCOやクミアイ化急落、カルソカン急伸

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12日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は以下の通り。

  鉄鋼株:新日鉄住金(5401)が前週末比3.8%安の2057.5円、JFEホールディングス(5411)が3.4%安の1513.5円など。野村証券では高炉の主原料である原料炭のスポット価格の上昇が続いており、高炉メーカーのコストが大きく増加するリスクを指摘。ごく短期ではさらに価格が上昇するリスクが残るとし、高炉メーカーの業績にとって価格上昇はややネガティブで、コスト高を迅速に製品価格に転嫁できる環境ではないとした。

JFEの製鉄所

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  SUMCO(3436):5%安の780円。モルガン・スタンレーMUFG証券は、300ミリウエハーを中心に中期的に需給タイト化は見込めず、収益は低レベルが続くと指摘。コストダウンも限界にきており、業績が大きく改善するには300ミリウエハーの需要大幅拡大、それに伴った需給タイト化による製品市況上昇にかかっているものの、現状のマクロ環境下では需給タイト化は難しいとの見方を示した。目標株価550円、投資判断「アンダーウエート」をそれぞれ継続。

  クミアイ化学工業(4996):12%安の551円と東証1部値下がり率首位。2016年10月期営業利益計画を32億円から前期比49%減の19億円に下方修正した。国内営業が低調だったほか、海外畑作用除草剤での販売提携先による引き取り数量の下振れや試験研究費の増加、為替レートの見直しなどが響く。通期の想定レートは従来の1ドル=105円、1ユーロ=120円からそれぞれ100円、110円に変更。

  ピーシーデポコーポレーション(7618):5%安の697円。8月の既存店売上高は前年同月比9.9%減だった。8月17日に公表したプレミアムサービス契約解除料に絡む顧客クレーム問題で新規加入会員が減少したことなどが約6%の減収要因になった。いちよし経済研究所は投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。

  住友林業(1911):3.1%安の1362円。8月受注金額は前年同月比12%減と、7月の3%減から減少幅が拡大した。8月の減少幅は14年9月以来の大きさ。

  カルソニックカンセイ(7248):7.2%高の955円。日産自動車が保有する同社株の売却で、10月中旬にも実施される2次入札にベイン・キャピタル、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)、MBKパートナーズなど少なくと3社が参加する見通しと9日にロイターが報じた。入札予定の各社は日産自の持分だけでなく、残りの発行済み株式についても全て取得する意向という。

  ダブル・スコープ(6619):4.3%高の2094円。韓国で新たにコーティングセパレータの生産拠点を構築すると発表。車載向け中心にリチウムイオン二次電池用セパレータの引き合いが強いとみられたほか、耐熱性を高めることで付加価値が上がることも評価された。

  鳥貴族(3193):4.5%高の2141円。17年7月期営業利益は前期比23%増の19億5900万円の見込み。積極的な新規出店や店舗生産性の向上に取り組む考え。店舗売上高の好調から前期は43%増の15億9500万円だった。

  旭化成(3407):2%安の824.7円。メリルリンチ日本証券では9日に開催されたマテリアル領域事業説明会について、セパレータの数量見通しは従来想定通り明るいものの、収益性の見通しには懸念を抱く印象でポジティブ・ネガティブが交錯した内容だったと指摘。弱気の投資判断を確認した。

  福島工業(6420):1.7%高の3380円。大和証券は投資判断「アウトパフォーム」で調査を開始した。省エネ技術を生かした冷凍冷蔵ショーケースの国内販売拡大が期待できる点などを評価。スーパーやコンビニ向けなど省エネ型設備への入れ替え需要は継続する公算、省エネ型製品を中心に安定した業績推移が見込めるなどと分析した。目標株価は3900円。

  カナモト(9678):11%高の2476円。15年11月-16年7月期営業利益は前年同期比15%減の106億円だったものの、5-7月期(第3四半期)では前年同期比6.8%増の19億7100万円となった。いちよし経済研究所では、第3四半期営業利益は予想並みだが、増益となり買収した九州の子会社ニシケンの利益貢献があったもようと分析。来期は関東地域の需要拡大に加え、九州地域の熊本地震の復興需要で営業増益に転じると予想した。

  コカ・コーライーストジャパン(2580):1.4%高の1949円。16年12月期営業利益計画を140億円から前期比67%増の180億円へ上方修正した。製造や物流、配送面を中心に効率化、費用削減が寄与する。

  川崎汽船(9107):3%安の263円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断を「中立」から「アンダーウエート」に引き下げた。今期初時点からファンダメンタルズ悪化にもかかわらず株価が上昇、一段の上昇期待も今後はく落する可能性が高まったと分析。17年3月期営業赤字予想を166億円から271億円、18年3月期を42億円から144億円へそれぞれ下方修正した。目標株価は210円を継続。

  長谷工コーポレーション(1808):1.3%安の983円。クレディ・スイス証券は目標株価を1200円から1000円に変更した。長期の視点で首都圏マンション市場の動向を分析すると、18年3月期もしくは19年3月期から営業減益になる可能性があると指摘。8-10月の首都圏マンション供給戸数は前年比増を見込むも、17年からは潜在的な受注高の減少、建築粗利率の低下懸念が株価に織り込まれる可能性が高いとした。投資判断は「中立」継続。

  東建コーポレーション(1766):3.5%安の7440円。5-7月期営業利益は前年同期比14%減の27億9200万円だった。利益率の低い工事進行基準売上高が増加したことで、完成工事総利益率が低下したことが響いた。

  アドソル日進(3837):12%高の2000円。16日付で東証2部から1部に指定替えになると発表。東証1部の指定に伴い第2四半期(7-9月)期末に1株4円の記念配当を実施する。

  Hamee(3134):6.2%高の2137円。5-7月期(第1四半期)の連結営業利益は前年同期比3.6倍の1億4300万円だった。10月末の株主を対象として1対2の株式分割を実施することも発表。業績好調や流動性向上が期待された。

  ベステラ(1433):6.6%安の3205円。2-7月期営業利益は前年同期比13%減の2億3100万円だった。堅調な工事完成で増収を確保したものの、人材採用や広告宣伝などの先行投資が利益を押し下げた。

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