【インサイト】バブルが起きているのは明らか、でも破裂の兆しなし

世界は今どこも一緒に動いており、さまざまな資産クラスにまたがる巨大バブルの兆候は一段と明白になりつつある。それでも、これを引き起こしているのは主要中央銀行が印刷している現金なので、バブルがはじける兆しはほとんどない。

  株式と信用、通貨、商品の価格の関連性を追跡し、クロスマーケットの伝染度合いを示す指標として知られるクレディ・スイス・グループの指数は、別々の市場が影響し合う度合いが少なくとも2008年以来の高さになっていることを示す。

  歴史的にみて、非常に高い連関性はパニックかバブルに関係している。市場での熱狂や群集心理が投資に拍車を掛けるポジティブ・フィードバックとも呼ばれる力で資産価格は異常に膨らみ、最高潮に達しがちだ。過去1世紀にあった大きなバブルの幾つかでは、あらゆる資産クラスへの波及が見られた。そして一つの市場でいったんバブルがはじければ、他の市場も追随した。

Unstoppable

The MSCI World Index is just 3 percent away from its all-time high reached in May last year

Source: Bloomberg

   現在の市場にバブルが起きているのは明らかだ。それを示す最善の指標は恐らく、企業価値とEBIT(利払い・税引き前利益)、シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)の連関を示す指数だろう。この3つの連関は、08年の金融危機直前以来の高さにある。これがさらに高まれば、一段と懸念すべきだ。

Goldilocks and No Bears

The so-called complacency index hasn't been this high since before the global financial crisis

Source: Bloomberg

* Index is achieved by dividing the enterprise value-to-Ebit** of the MSCI World Index by the VIX. ** Trailing 12 month.

  後から振り返ると、バブルがどの資産からスタートしたかを認識するのは通常たやすい。08年は不動産、01年はインターネット企業だった。今回は現金。日本と欧州、米国の中銀の実験により、あまりにも多くの現金が存在している。

  ここでジレンマが生まれる。ネットバブルは多くの新興企業の収支が決してプラス転換しないことが明らかになるとはじけたし、米国の不動産バブル破裂は所得に照らして家の値段が高くなり過ぎてそれ以上の値上がりが持続不可能であることが明白になると起きた。となると、中銀がいまだに現金をばらまいているのに、この現金バブルはどうしたらはじけるのだろうか。

  結局、市場の古い教義が今でも通用する。中央銀行には歯向かうなということだ。中銀が紙幣を刷り続ける限り、このバブルは膨張を続けるはずだ。 
(クリストファー・ラングナー)

(このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピーの意見を反映するものではありません)

原題:Yes, It’s a Market Bubble. No, It’s Not About to Pop: Gadfly(抜粋)

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