NY外為:ユーロが2週間ぶり高値、ECBは追加緩和を見送り

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8日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが2週間ぶり高値に上昇。欧州中央銀行(ECB)が量的緩和プログラムの拡大を見送り、政策金利を据え置いたため、ユーロ買いが入った。

  ドラギ総裁は政策決定後の記者会見で、資産購入の期間延長は協議しなかったことを明らかにした。最新のスタッフ予測では2018年の経済成長見通しが下方修正された。ユーロは主要16通貨のうち15通貨に対して上昇した。

  パイオニア・インベストメンツの通貨戦略ディレクター、パレシュ・ウパダヤ氏は電子メールで、「ECBが新たな政策を打ち出さなかったことに市場は失望した」と指摘。「国内総生産(GDP)とインフレの予測がほとんど変わらなかったことに加え、新たな政策がなかったため、市場はそれをユーロ買いのサインと受け止めた」と説明した。

ユーロ紙幣

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  ドラギ総裁は「行動する決定を正当化できるほど重大な変化はなかったというのが当局の判断だ」と述べ、成長率とインフレ率が目標を依然として下回っているものの、緩和拡大の必要性がないとの考えを示唆した。ブルームバーグが先週実施した調査によると、回答者の約半数が今回の会合での行動を予想。その他の回答のほとんどは10月あるいは12月会合での政策変更を予想していた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで0.2%高の1ユーロ=1.1260ドル。一時は8月26日以来の高値を付けた。対円では0.9%上げて1ユーロ=115円42銭。ドルは対円で0.7%高の1ドル=102円49銭。

  サンタンデール銀行のG10通貨戦略担当の責任者、スチュアート・ベネット氏(ロンドン在勤)は「欧州当局がユーロ下落を望むのであれば、景気刺激策の拡大あるいはそれを間もなく実施する可能性を示唆する必要がある。ドラギ総裁のコメントはそのような内容ではなかった」と述べた。

  景気がさえないことから、欧州当局は遅かれ早かれ行動を迫られるとの見方が強まっている。シティグループが算出するユーロ圏の経済サプライズ指数は先週マイナスに転落し、域内の経済指標が予想を下回っていることを示した。

  ECBが取れる量的緩和変更の一つとして、現在マイナス0.4%の中銀預金金利を購入対象債券の利回りの下限とする制限を撤廃することが考えられる。そうすれば買い入れ資産の不足が緩和される可能性がある。

  アバディーン・アセット・マネジメントの運用担当者、パトリック・オドネル氏は「政策に変更はなかった。前回の予測以来、経済指標はまずまずだが、インフレ見通しや、今後想定される政治リスクはECBにもう少し積極的になるよう促している」と語った。
  
原題:Euro Reaches 2-Week High as ECB Refrains From Expanding Stimulus(抜粋)

(第4段落以降を追加し、更新します.)
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