原油市場の目先の回復は期待薄か-サウジと露は「リップサービス」

  • 共同声明は市場の需給バランスにとっては実体のないもの:セン氏
  • アナリストら、意義ある増産凍結合意達成に懐疑的見方

サウジアラビアとロシアは原油市場安定に向け協力することを約束したが、実際に供給を制限し価格下支えにつながり得る産油国による増産凍結合意は、目先実現しそうにない。

  増産が可能な石油輸出国機構(OPEC)の大半の加盟国は増産を目指すことを示唆。それ以外の加盟国の産油量は既に短期的な上限に近い水準に達している。

  コンサルティング会社エナジー・アスペクツの石油担当チーフアナリスト、アムリタ・セン氏はシンガポールで、5日に発表されたサウジとロシアの石油相による共同声明について、「市場の需給バランスにとっては実体のないものだった」と指摘する。

  サウジとロシアは、増産凍結の可能性を含め原油市場の支援につながる方策を協議したが、サウジは、生産を制限する必要は現時点ではないと述べた。ロシア石油相も先週、増産凍結の必要性に対して懐疑的な見方を示していた。両国の意義ある合意に対する期待は、イランの産油量が経済制裁前の水準まで完全に回復しているかどうかについて両国の意見が一致しなかったことでさらに薄れた。それは、イランが増産凍結合意に参加すべきかどうかを決定する鍵となる。

  コメルツ銀行の商品調査責任者、オイゲン・ワインベルク氏は電子メールで「ロシアとサウジが実際に協力する可能性は全くない。競合する両国の真の協力は不可能であり、ただのリップサービスであることは明らかだ」と述べた。

原題:Oil-Market Rescue No Nearer Amid Saudi-Russia ‘Lip Service’ (1)(抜粋)

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