サンフランシスコ連銀総裁:最近の経済データめぐり結論急がず

更新日時
  • インフレ率は向こう1、2年で目標の2%に到達しそうだ
  • 比較的早い時期に緩やかな利上げペースに戻るよう重ねて表明

米サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は、直近の米経済データに失望した投資家が今月の利上げ観測を後退させる中でも、米経済について楽観的な見解を示した。

  ウィリアムズ総裁は6日のネバダ州リノでの講演テキストで、米経済は「好調であり、正しい方向に進んでいる」と指摘。こうした米経済の評価は8月の製造業・非製造業総合景況指数の低下や雇用の伸び鈍化など最近の弱い経済データによって変わるかどうかとの質問に、自身のスタッフや連邦公開市場委員会(FOMC)当局者らと話し合ってから判断すると答えた。

  ウィリアムズ総裁は講演後に記者団に対し、「こうしたデータの発表を見ており、そこから重大な結論を導こうとは思わない。来週、私のスタッフらと検討し、多くの資料や分析を読んでから」ワシントンに向かい、最新情勢についてさらに議論するつもりだと語った。

  米供給管理協会(ISM)が発表した8月の非製造業総合景況指数は6年半ぶりの低水準となり、半年ぶりに50を割り込んだ8月の製造業総合景況指数と共に突然の減速を示し、同月の雇用の伸びは鈍化した。これを受け、米経済の先行きへの投資家の自信が揺らぎ、今月20、21両日に開かれるFOMCでの利上げ見通しが後退した。

  ウィリアムズ総裁は記者団から9月利上げが議題に上っているかと尋ねられ、「全ての会合はライブであり、われわれは真剣に議論したいと考えている」と発言。一方の考えに傾きたくないとした上で、「先入観を持たず、ライブの会合」にしたいと話した。

先入観持たない

  また年内1回の利上げは可能かどうかとの質問には、「1回の利上げは常に議論に上っているが、それがいつになるかや、実際にあるかどうかは経済の情勢だけでなく」当局者の話し合い次第だと説明した。

  フェデラルファンド(FF)金利先物取引で投資家が織り込む今月の0.25ポイント利上げ確率は約25%と、2日時点の約33%から低下した。

ウィリアムズ総裁

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  講演で、ウィリアムズ総裁はより広い視野から、リセッション(景気後退)後のピークで10%を記録した失業率が4.9%に低下したとコメント。インフレ率は目標である2%に「手の届くところにあり」、向こう1,2年で到達しそうだと自信を示した。同総裁は今年、FOMCの投票メンバーではない。

  ウィリアムズ総裁は「比較的早い時期」に緩やかな利上げペースに戻ることが理にかなうと、従来の主張を繰り返した。

  同総裁は金融緩和解除で長く待ち過ぎれば、「不均衡が拡大し、われわれは遅れを取り戻すよう求められるが、行動の余地はあまり残されない」という危険を冒すことになると論じた。

  ウィリアムズ総裁はまた、景気を刺激も抑制もしない中立金利が恐らく低下しているとの見通しをあらためて示した。それに伴い、金利は過去よりも低い水準にとどまり、金融当局が次の景気下降局面で緩和策を講じる余地が小さくなると分析。その結果、「連邦準備制度のバランスシートやフォワードガイダンス、そして恐らくはマイナス金利も含めた非伝統的手段への依存度を高めることが必要になる可能性がある」との考えを示した。

原題:Fed’s Williams Says He Isn’t Jumping to Conclusions on Data (1)(抜粋)

(3段落目以降に新たな発言などを追加して更新します.)
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