円が全面安、アジア株高で円売り圧力-浜田氏発言で下げ渋り

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  • ドル・円、103円81銭から一時103円36銭まで円高に振れる場面も
  • 浜田氏発言受け、9月緩和期待が多少剥がされた-三菱UFJ信託

6日の東京外国為替市場では、円が主要16通貨全てに対して前日終値から下落した。アジア株の堅調を背景に、円売り圧力が掛かりやすい展開となった。

  午後3時20分現在のドル・円相場は1ドル=103円65銭。一時は103円81銭までドル高・円安が進んだ。その後、浜田宏一内閣官房参与が今月の日本銀行の金融政策決定会合について、米連邦公開市場委員会(FOMC)の決定前に追加緩和を行うことは差し控えた方がよいとの考えを示したことを受けて、103円36銭まで急速にドル安・円高に振れる場面もあった。

  三菱UFJ信託銀行資金為替部戦略トレーディンググループの高坂晋一グループマネージャーは、9月の緩和に対する市場の期待がある中で、浜田氏の発言を受けて「期待が多少剝がされる形となっている」とし、ドル・円の下落につながったと説明。ただ、「株価がそれほど反応しているようにも見えないため、ドル・円の下値は今のところ限定的になりそうだ」と語った。

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  この日の東京株式市場では、日経平均株価が反落して取引を開始したものの、その後プラス圏に浮上し、続伸して取引を終えた。アジアの株式市場もほぼ全面高の展開となっている。

  IG証券の石川順一マーケットアナリストは、米雇用統計の結果について、「引き続き堅調だが早期利上げリスクが後退するという、株式市場にとって狭いストライクゾーンに入った」とし、世界的に株価が堅調を維持する可能性が高くなっていると説明。また、「日経平均株価は日銀の上場投資信託(ETF)購入が心理的に作用して下値が限定的になる中、今年に入って初めて200日移動平均線を超えて先高観が生じている」と言い、ドル・円相場は「日米金融政策会合までは株にらみで上値トライのムード継続」とみる。

  オーストラリア準備銀行(中央銀行)は6日、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標を過去最低の1.5%に据え置くことを決めた。スティーブンス総裁は声明で「インフレはかなり低水準にとどまっている」と説明。「労働コストの非常に抑制された伸びと世界の他地域の極めて低いコストの圧力を踏まえると、この状況がしばらくの間続くことが予想される」との見方を示した。

  豪ドルは政策発表前に一時1豪ドル=0.7637米ドルと、8月26日以来の高値を付けたが、インフレに対する弱気の見通しを受けて、伸び悩む展開となった。対円では一時1豪ドル=79円13銭と、7月29日以来の水準に上昇した後、79円ちょうど近辺に押し戻された。

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