きょうの国内市況(9月5日):株式、債券、為替市場

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●日経平均3カ月ぶりに1万7000円回復、海運や資源上げ-午後伸び悩む

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  東京株式相場は上昇し、日経平均株価はおよそ3カ月ぶりに1万7000円を回復した。米国金融政策の正常化に対する期待が根強い中、運賃の上昇が好感された海運株が業種別上昇率でトップ。原油高を材料に鉱業や石油、商社など資源株も買われた。

  一方、日本銀行の黒田東彦総裁の講演内容が市場に伝わった後、過度な政策期待の後退から為替が円高方向に振れたため、午後の取引でTOPIX、日経平均とも伸び悩んだ。

  TOPIXの終値は前週末比3.09ポイント(0.2%)高の1343.85と4日続伸、日経平均株価は111円95銭(0.7%)高の1万7037円63銭と反発。日経平均の終値での1万7000円台乗せは5月31日以来となる。

  ニッセイアセットマネジメントの久保功株式ストラテジストは、「米雇用統計は市場予想より若干弱く、利上げ必至という状況ではない」ため、円高に振れてもおかしくなかったが、「長い目でみれば、米金融政策の正常化という方向性は変わっていないとの評価で、今後も円安と日本株高がサポートされる」と話した。

  東証1部の売買高は17億5010万株、売買代金は1兆7400億円。代金は前週末から6.8%減り、8月30日以来の低水準。上昇銘柄数は1098、下落は702。

  • 東証1部33業種は、海運が上昇率1位。韓国海運大手の破たんで上海発コンテナ運賃市況が上昇したことを受けた。電気・ガス、鉱業、卸売、石油・石炭製品、水産・農林、非鉄金属など25業種が上昇。鉱業など資源セクターは、2日のニューヨーク原油先物が3%高と反発したことが好感された。証券・商品先物取引やその他製品、銀行、繊維、精密機器、化学など8業種は下落。
  • 売買代金上位ではファーストリテイリングや三菱商事、コマツ、商船三井、日本郵船が買われ、みずほ証券が目標株価を上げたTDKも高い。半面、任天堂や村田製作所、野村ホールディングス、東京エレクトロン、カルビー、SUMCO、ホシザキは安い。

●超長期債が下落、30年債入札控えて売り圧力-利回り上昇で実需買いも

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  債券市場では超長期債相場が下落。前週末の米国債相場が下落したことや、30年債入札に対する警戒感から売りが優勢となった。半面、長期・超長期債利回りが今年度の最高水準まで達したことで、投資家からの実需買い期待などから取引終盤にかけてやや戻した。

  現物債市場で新発20年物の157回債利回りは午後に入り、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値より3.5ベーシスポイント(bp)高い0.43%と3月31日以来の水準まで上昇した。その後は0.405%に戻している。新発30年物の51回債利回りは4bp高い0.545%と3月24日以来の高水準を付け、その後は0.515%まで切り下げた。新発40年物の9回債利回りは3bp高い0.61%と3月17日以来の水準まで売られた後、0.595%での推移となっている。

  長期金利の指標となる新発10年物国債の344回債利回りは0.5bp高いマイナス0.02%で取引を開始。一時マイナス0.01%と3月16日以来の水準まで上昇したが、マイナス0.025%に戻した。

  JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、6日の30年債入札について、「地合いが悪いので警戒感が広がっている」と指摘。ただ、「30年債利回りは0.5%を超えているので保険会社の中でも買いを入れてくる人が増えてもおかしくない」と言い、「生保からの実需が入ればスティープニングはいったん反転する」とみる。

  長期国債先物市場で中心限月9月物は、前週末比5銭安の151円05銭で取引を開始。いったんプラスに転じた後、150円94銭まで下げた。午後は151円台を回復し、結局は8銭高の151円18銭で終了した。

  

●ドル・円反落、黒田総裁講演で103円前半-追加緩和具体策に踏み込まず

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  東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=103円台前半へ反落。日本銀行の黒田東彦総裁の講演で追加緩和の具体策について言及がなかったことから、円に買い戻しが入った。先週末には米雇用統計を受けて5週間ぶりに104円台前半までドル高・円安が進んでいた。

  ドル・円は一時、前週末終値から64銭円高の103円28銭まで下落し、午後3時31分現在は103円46銭前後。早朝の取引では104円15銭までドル買い・円売りが先行したが、2日に付けた7月29日以来の高値104円32銭には届かず、黒田総裁の発言をきっかけにドル売り・円買いが強まった。

  黒田総裁は都内で開かれた共同通信の「きさらぎ会」で講演し、20、21の両日開く金融政策決定会合でまとめる総括的な検証について、「市場の一部でいわれているような緩和の縮小という方向の議論ではない」と述べた。量、質、金利の各次元での拡大は「まだ十分可能だ」と述べるとともに、「それ以外のアイデアも議論の俎上(そじょう)から外すべきではない」と語った。

  みずほ証券の金融市場調査部の山本雅文チーフ為替ストラテジストは、黒田総裁の講演について「総括的な検証で、少なくとも円安効果のある追加緩和のイメージができなかった」とし、21日の日銀会合までは「思惑で動きやすい」展開が続くと予想。「今は1日で1、2円平気で動いてしまう相場なので、今日とは限らないが103円割れというのは十分ある」と話した。

  先週は米国の利上げ観測を背景にドル高・円安が進行。週末発表された8月の米雇用統計は市場予想を下回ったが、年内利上げの方向性は変わらないとの見方からドル高・円安が一段と進んだ。

  

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