日銀は下旬からETF購入加速へ、品薄株に投資妙味-大和証

  • 日銀は株価上昇局面でも買わざるを得なくなる
  • ヤフー、Fリテイリ、大日本住友、中外薬、ドコモ、松井証に注目

日本株市場ではこれから、ヤフーやファーストリテイリングなど日経平均株価の構成銘柄で浮動株が少ない「品薄株」の注目度が高まりそうだ。大和証券投資戦略部の鈴木政博シニアクオンツアナリストは、日本銀行の上場投資信託(ETF)購入が進展するなかで品薄株の需給は一段と引き締まる可能性が高く、こうした銘柄群に集中投資すれば市場平均を大きくアウトパフォームするだろうと述べた。

  鈴木氏は前週のインタビューで、日銀は次回9月20、21日の金融政策決定会合で、相場の上下動に関係なくETFを買い入れるようになると予想した。午前に株価指数が下がった時だけ買うと推察されている現在のオペレーションでは、年間5兆7000億円という従来型ETF購入のノルマ達成が難しいうえ、「本来は下がる相場なのに、日銀のせいで上がってしまったと言われることを嫌うはず」と鈴木氏。

  このため、日銀は1回当たりの購入金額は据え置きながら、回数を増やすとともに、買い付け時間を取引終了間際に移すと読む。8月4日以降の1回の買い入れ額は約700億円と従来の2倍になったが、東証1部売買代金(年初来平均2兆3000億円)の3%にとどまり、深刻な批判は受けない順当な額と言う。

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  一方、日銀のETF買い入れが日経平均型に偏り、個別銘柄の価格形成にゆがみが生じかねないとの批判が出ていることについて、鈴木氏は検討課題ではあるが時価総額比例というルールをすぐに変えることはないと予想。買い入れ対象としている3指数では、日経平均型のETF純資産合計額が7月末時点で54%のため、日経平均型が多く購入される状況は継続し、「TOPIXよりも日経平均の方が上がりやすい」という。

日経平均構成銘柄の浮動株比率ランキング

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  鈴木氏は、日経平均構成銘柄の中で品薄株と位置付けられるFリテイリ、ヤフー、大日本住友製薬、中外製薬、NTTドコモ、松井証券の6銘柄に注目する。日銀のETF購入などが影響し、Fリテイリの東証浮動株比率は8月末に25%と3月末の30%から低下した。「品薄株は日銀のETF購入拡大でますます品薄となり、市場の原理で上がらざるを得ない」とみている。

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