日経平均3カ月ぶりに1万7000円回復、海運や資源上げ-午後伸び悩む

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  • 米国金融政策の正常化に対する期待根強い
  • 日銀総裁の講演後に為替市場で円が強含む

5日の東京株式相場は上昇し、日経平均株価はおよそ3カ月ぶりに1万7000円を回復した。米国金融政策の正常化に対する期待が根強い中、運賃の上昇が好感された海運株が業種別上昇率でトップ。原油高を材料に鉱業や石油、商社など資源株も買われた。

  一方、日本銀行の黒田東彦総裁の講演内容が市場に伝わった後、過度な政策期待の後退から為替が円高方向に振れたため、午後の取引でTOPIX、日経平均とも伸び悩んだ。

  TOPIXの終値は前週末比3.09ポイント(0.2%)高の1343.85と4日続伸、日経平均株価は111円95銭(0.7%)高の1万7037円63銭と反発。日経平均の終値での1万7000円台乗せは5月31日以来。

  ニッセイアセットマネジメントの久保功株式ストラテジストは、「米雇用統計は市場予想より若干弱く、利上げ必至という状況ではない」ため、円高に振れてもおかしくなかったが、「長い目でみれば、米金融政策の正常化という方向性は変わっていないとの評価で、今後も円安と日本株高がサポートされる」と話した。

7月と8月に打ち返された1万6900円台の節目を上抜け

  米労働省が2日に発表した8月の米国雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比15万1000人増と市場予想の18万人増を下回ったが、7月は速報値の25万5000人増から27万5000人増に上方修正された。連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が指摘した3カ月移動平均は、高水準で推移している。米ジャナス・キャピタル・グループのビル・グロース氏は、今回の雇用統計で9月利上げがほぼ確実になったとの見方を示した。金利先物市場が織り込む利上げ確率は、9月が32%、12月までが59%となっている。

  根強い米利上げ観測、雇用統計後のドル堅調の流れから、きょう早朝のドル・円は1ドル=104円10銭台と2日の日本株終値時点103円41銭からドル高・円安で推移。前週末の欧米株高を受けたリスク選好姿勢もあり、週明けの日本株は幅広い業種に買いが先行して始まった。日経平均は午前の取引で一時、230円高の1万7156円まで上げ幅を広げた。

  ただし、午後の取引で主要株価指数は徐々に失速。ドル・円が103円20銭台まで円が強含んだことが嫌気された。日銀の黒田総裁は5日午前11時30分から都内で講演を行い、20、21日に開く金融政策決定会合でまとめる総括的な検証について、「市場の一部で言われているような緩和の縮小という方向の議論ではない」と発言。量、質、金利の各次元での拡大は「まだ十分可能だ」と述べた。為替市場では、9月の日銀会合に向け明確なヒントが得られなかったと受け止められた。

  東証1部の売買高は17億5010万株、売買代金は1兆7400億円。代金は前週末から6.8%減り、8月30日以来の低水準。上昇銘柄数は1098、下落は702。

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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
  • 東証1部33業種は、海運が上昇率1位。韓国海運大手の破たんで上海発コンテナ運賃市況が上昇したことを受けた。電気・ガス、鉱業、卸売、石油・石炭製品、水産・農林、非鉄金属など25業種が上昇。鉱業など資源セクターは、2日のニューヨーク原油先物が3%高と反発したことが好感された。証券・商品先物取引やその他製品、銀行、繊維、精密機器、化学など8業種は下落。

  • 売買代金上位ではファーストリテイリングや三菱商事、コマツ、商船三井、日本郵船が買われ、みずほ証券が目標株価を上げたTDKも高い。半面、任天堂や村田製作所、野村ホールディングス、東京エレクトロン、カルビー、SUMCO、ホシザキは安い。
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