9月1日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル反落、予想外の米製造業縮小で-前日まで4日続伸

1日のニューヨーク外国為替市場でドルは反落。米製造業が8月に 予想に反して縮小したことが統計で示され、米経済の先行き見通しの修 正を迫られた。ドルは前日まで4営業日続伸していた。

米供給管理協会(ISM)が発表した8月の製造業総合景況指数は 生産の縮小を示す領域に低下した。昨年12月の利上げに続く次回利上げ のタイミングを計ろうとしている市場では、統計を受けてドル売りが優 勢となった。2日の8月雇用統計発表を控えて、市場では政策引き締め を予想するセンチメントが広がり、ドルは上昇していた。

CIBCワールド・マーケッツの外為・マクロ担当シニアストラテ ジスト、バイパン・ライ氏(トロント在勤)は「ISM統計一つで状況 は変わりはしないが、2日の雇用統計を前にこれまでドルに買いを入れ ていた市場に多少の不安を生じさせることはある」と述べた。

8月は米金融当局から雇用とインフレにおいて利上げの環境が整っ たとの示唆が相次ぎ、ドルは堅調に推移し、年初からの下げを4%に縮 小した。これとは対照的に欧州と日本の中央銀行は追加緩和の方向にあ る。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%下落。一時は0.2%上 昇しほぼ1カ月ぶりの高水準に達していた。ドルは対ユーロで0.4%安 い1ユーロ=1.1197ドル。対円では0.2%下げて1ドル=103円23銭。

先物データによると、市場が織り込む9月利上げの確率は現 在34%。次回連邦公開市場委員会(FOMC)は今月20-21日に開かれ る。

2日発表の8月非農業部門雇用者数は18万人増と予想されている。 7月は25万5000人増加していた。ISMが1日発表した8月の製造業総 合景況指数は49.4に低下。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査 の予想最低値より悪かった。

プレステージ・エコノミクス(テキサス州オースティン)のジェー ソン・シェンカー社長兼チーフエコノミストは、「下向きの大きなサプ ライズだ。米経済にとっては良くない兆候が出た」とリポートで指摘。 ドルには弱気サインだというシェンカー氏は、年末までに1ユーロ =1.15ドル、1ドル=100円になると予想している。

原題:Dollar Snaps 4-Day Gain on Unexpected U.S. Manufacturing Decline(抜粋)

◎米国株:S&P500種が小幅安-8月の米雇用統計は期待外れにも

もしあなたが、ここ何週間も活気のない米国株市場にうんざりして いるトレーダーだったとしたら、2日発表の非農業部門雇用者数が解決 してくれるかもしれない。

手短に言うと、8月の雇用者数は悪い内容となることが多く、すな わち株式にとって悪いニュースとなる。ブルームバーグがまとめたデー タによれば、1996年以降、19回の雇用統計発表のうち15回で雇用者数が エコノミスト予想を下回っている。その15回では、S&P500種株価指 数は平均で0.4%下落。全発表の平均では0.1%上昇だ。

デイナ・インベストメント・アドバイザーズのジョゼフ・ベランス 最高投資責任者(CIO)は「相場が狭いレンジで動いている時はニュ ースを探し求める展開となる。2日発表の雇用統計は重要だ」と指摘。 「強い楽観が織り込まれていることから、市場は実際の発表内容に注目 するだろう」と続けた。

1日の米国株市場では、S&P500種株価指数は前日比1ポイント 未満下げて2170.86。ダウ工業株30種平均は0.1%上昇の18419.30ドル。

8月の雇用者数は18万人増が見込まれており、予想通りとなった場 合は8月の速報値としては1998年以降で最多となる。ただ実際にそうな る確率は高くなさそうだ。1年のうち8月は市場の期待外れとなる頻度 が最も高い。過去20年間で見ると、雇用者数の伸びは平均でエコノミス ト予想を3万6000人下回っている。

歴史的に見て、雇用統計が期待外れな内容だった場合、株式のリタ ーンにとっても明るい要素にならない。1996年以降、雇用者数が市場予 想を下回った場合はS&P500種は平均で横ばい。予想を上回った場合 は0.3%上昇だ。8月だけ見ると、その差は一層顕著で、予想を下回っ た場合は0.4%安、上回った場合は1.2%上昇となる。

1日の相場で動きの目立った銘柄では、ウォルマート・ストアーズ が2%上昇。同社は経営の効率化を目指し、スーパーセンター所属のバ ックオフィス従業員およそ7000人を配置換えする計画を発表した。一 方、キャンベルスープは大幅安。通期の利益見通しが市場予想を下回っ た。

原題:Stock Traders Fed Up With Torpor May Not Like August Jobs Jolt(抜粋)

◎米国債:上昇、強弱混在の統計で利回り差拡大-雇用統計控え

1日の米国債相場は上昇。期間の短い国債のパフォーマンスが長期 債を上回った。強弱が混在する経済データを受け、米政策金利の軌道は 見極めにくくなった。2日には米労働省が8月の雇用統計を発表する。

5年債と30年債の利回り差は拡大し、2週間ぶりの大きさとなっ た。米製造業が6カ月ぶりに縮小を示したことが手掛かりとなった。一 方、週間新規失業保険申請件数は市場予想を下回った。

ブルームバーグがまとめたデータによればトレーダーは今月利上げ が決定される確率を約34%織り込んでいる。8月26日にイエレン米連邦 準備制度理事会(FRB)議長がジャクソンホールで講演した日の確率 は42%だった。

シーポート・グローバル・ホールディングス(ニューヨーク)のガ バメントトレーディング戦略担当マネジングディレクター、トム・デ ィ・ガロマ氏は「米金融当局は2日発表の非農業部門雇用者数の伸びに 基づいて9月が12月のいずれかに政策を引き締めるとの見方が、市場で は一般的だ」と述べ、「当局が行動を起こす用意があるのは誰もが感じ ていることだが、この感覚はこれまでに何度も経験した。私はまだ用心 している」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%) 低下して1.57%。同年債(表面利率1.5%、2026年8月償 還)の価格は99 12/32。2年債利回りは2bp下げて0.78 %。5年債 と30年債の利回り差は105bpに拡大した。

原題:Treasuries Yield Curve Steepens on Mixed Data Before Jobs Report(抜粋)

◎NY金:反発、米雇用統計控えボラティリティは今年の最低水準

1日のニューヨーク金先物相場は反発。利上げのタイミングに影響 する一段の手掛かりを得ようと米雇用統計に注目が集まる中、金のボラ ティリティは今年の最低水準に低下した。

オプションセラーズ・ドット・コム(フロリダ州タンパ)の創業 者、ジェームズ・コーディアー氏は電話インタビューで、「金利の正常 化を意識し、誰もが様子見姿勢だ」と指摘。「雇用統計が予想よりも強 ければ、9月利上げの妥当性は強まる」と述べた。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日 比0.4%高の1オンス=1317.10ドルで終了。上昇は3日ぶり。

銀先物12月限は前日比1.3%上げて18.943ドルと、3週間ぶりの大 幅高。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムは 下落した。

原題:Gold Volatility Falls to Lowest This Year Before U.S. Jobs Data(抜粋)

◎NY原油:大幅続落、4日で9%安-米在庫積み上がりを嫌気

1日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が大幅続落。米在庫が約20年ぶりの高水 準に積み上がったことが前日の統計で明らかになった。ロシアのノバ ク・エネルギー相は、現在の価格水準なら産油調整の必要はないと述べ た。原油相場はこのまま行けば、週間ベースで8カ月ぶりの大幅下落と なる。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)の シニアアナリスト、ジーン・マクギリアン氏は「在庫水準は上昇してお り、供給超過は拡大する」と指摘。「北米だけが生産を縮小し、他の産 油国がまったく抑制しない現状では、50ドルを超えるのはかなり難し い」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日 比1.54ドル(3.45%)安い1バレル=43.16ドルで終了。終値ベースで 8月10日以来の安値。この4営業日で9.3%下げている。ロンドン ICEのブレント11月限は1.44ドル(3.1%)下げて45.45ドル。

原題:Oil Heads for Biggest Weekly Drop in 8-Months Amid Ample Supply(抜粋)

◎欧州株:ストックス600、上げをほぼ消す-米製造業指数を嫌気

1日の欧州株式相場は上げをほぼ消す展開となった。米国の製造業 活動が予想に反して縮小し、世界的な景気回復が勢いを増しつつあると の楽観に冷や水を浴びせた。

指標のストックス欧州600指数は前日比0.13ポイント高の343.66で 終了。日中では1%高まで買われる場面があった。米供給管理協会 (ISM)が発表した8月の製造業総合景況指数は新規受注と生産が落 ち込み、活動拡大・縮小の分かれ目となる50を割り込んだ。8月の英製 造業購買担当者指数(PMI)が10カ月ぶり高水準に達したことや、同 月の中国製造業PMIの改善を手掛かりに、ストックス600指数はそれ まで上げていた。

ヘルスケア株は2日間として6月以来の大幅な下げ。エネルギー株 は石油価格の下落に追随した。

ETXキャピタル(ロンドン)の市場アナリスト、ニール・ウィル ソン氏は「米国の経済指標でセンチメントが暗転した」とし、「この日 それまでに発表された世界の他地域の指標とは食い違う内容だった。市 場は現在、世界景気の手掛かりになるものに対し極めて敏感なため、ち ょっとしたデータで上下動している。方向感を特定するのは極めて困難 だ」と語った。

個別銘柄では、フランスの蒸留酒メーカー、ペルノ・リカール が2.3%上昇。通期の増益見通しが買いを誘った。仏建設会社エファー ジュは1%高。スウェーデンの医療機器メーカー、エレクタは1.5%値 上がりした。スペインのガス・ナトゥラルは3.1%上昇。事情に詳しい 関係者によれば、同社株取得をめぐり米グローバル・インフラストラク チャー・パートナーズ(GIP)が予備交渉を行っている。

原題:European Stocks Lose Gains as U.S. Data Mute Growth Optimism(抜粋)

◎欧州債:スペイン債が3日続落-30年債入札で応札倍率が前回下回る

1日の欧州債市場ではスペイン国債が3営業日続落。同国財務省が この日実施した約40億ユーロ規模の普通国債発行で、30年債に対する投 資家需要が前回入札から後退した。

2046年償還(発行額6億4800万ユーロ)の平均落札利回り は2.115%と、7月に行われた前回入札時の2.275%から低下。応札倍率 は1.61倍で、前回の2.25倍を下回った。この日は3年債、10年債の入札 も併せて実施された。前日は下院でラホイ首相に対する信任投票が否決 されたが、おおむね予想通りの結果だった。2日に再投票が行われる。

ウニクレディトの債券ストラテジスト、エリア・ラトゥーガ氏(ロ ンドン在勤)は「政治的不透明感に供給圧力が加わり」、期限が10年以 上のスペイン債を圧迫したと発言。だが、「既にやや下げていた。1回 目の信任投票の結果は予想されていた」と付け加えた。

スペインでは2回の総選挙でいずれの政党も過半数を得ることがで きず、8カ月にわたり政権を樹立できない状態が続いている。その一方 で、欧州中央銀行(ECB)が量的緩和(QE)プログラムの一環とし て行っている国債購入がスペイン国債を支えている。

ロンドン時間午後4時45分現在、既発のスペイン30年債利回りは前 日比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の2.17%。同国債 (表面利率2.9%、2046年10月償還)価格は1.485下げ116.115。10年物 利回りは5bp上昇し1.06%と、先月4日以来の高水準に達した。

原題:Spanish Bonds Drop for a Third Day Amid 4 Billion-Euro Debt Sale(抜粋)

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