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8月31日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル、対円で5月以来初の月間上昇-政策かい離広がる

31日のニューヨーク外国為替市場でドルは堅調。日米の金融政策の 違いが今まで以上に鮮明化するとの観測が広がり、ドルは対円で5月以 来初めて月間プラスとなった。

日本銀行の黒田東彦総裁が27日に追加緩和の余地は十分にあると述 べたことを受け、オプション市場では期間1カ月の円コール・プレミア ムが昨年11月以降で初めてゼロになった。一方のイエレン米連邦準備制 度理事会(FRB)議長は先週、米利上げの論拠は強まったと述べた。

年内の米利上げ確率が上昇するのを背景にドルは8月中旬頃から値 上がりし、年間での下げ幅を縮小してきた。利上げの可能性はあると先 週指摘したフィッシャーFRB副議長は30日に、9月利上げはデータ次 第だとあらためて表明した。これを受けて9月2日発表の8月雇用統計 の注目度が一段と高まった。

HSBCホールディングスの米通貨戦略責任者、ダラフ・マー氏 (ニューヨーク在勤)は最近のドル上昇について、「先週末のフィッシ ャー副議長コメントで、9月FOMCは予断を許さない会合になるとの 意識が強まったからだ」と説明。「市場は今のドル小戻し局面が今後も 続くことのお墨付きを得たと解釈した」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.5%高い1ドル =103円43銭。1カ月ぶり高値に達した。月間では対円で1.3%上昇。こ の日のドルは対ユーロでほぼ変わらずの1ユーロ=1.1158ドル。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値によると、8月 の非農業部門雇用者数は18万人の増加。7月は25万5000人増。雇用者数 の伸びは2カ月連続で予想を上回っている。

ブルームバーグがまとめた先物市場のデータによれば、9月利上げ の確率は36%として織り込まれている。月初の段階では18%だった。12 月までの利上げ確率は61%となっている。

三菱東京UFJ銀行の外為ストラテジスト、リー・ハードマン氏 (ロンドン在勤)はドルが支えられているのは、「米金融当局者からの 最近の発言がタカ派寄りになり、利上げ再開が近づいていることが示唆 されたためだ」と説明した。

原題:Dollar Posts First Monthly Advance Since May on Divergence Bets(抜粋)

◎米国株:下落、エネルギー安い-S&P500種は月初来の上げ失う

31日の米株式相場は続落。原油相場が大きく下げたことが影響し た。S&P500種株価指数は月初来の上げを失った。市場は現在、政策 金利の道筋を見極めようと9月2日発表の雇用統計を待っている状況 だ。

米国の原油在庫が予想以上に増加したことが週間統計で示され、原 油相場は1バレル=45ドルを割り込んだ。それを手掛かりにエネルギー 株が売られた。

オッペンハイマーのチーフ市場ストラテジスト、ジョン・ストルツ ファス氏(ニューヨーク在勤)は「商品は感覚で取引される面が大き く、きょうはやや必要以上に大げさに反応した可能性がある」とし、 「非農業部門雇用者数を控えており、どの市場も基本的に軟調だ。市場 は様子見している」と続けた。

S&P500種株価指数は前日比0.2%安の2170.95。ダウ工業株30種 平均は0.3%下げて18400.88ドル。米証券取引所全体の出来高は約68億 株と、3カ月平均と一致。

31日にADPリサーチ・インスティテュートが発表した民間部門の 雇用者数では、着実な雇用の伸びが示された。政策当局者らは政策金利 を緩やかに引き上げていくとの姿勢を表明しているが、イエレン米連邦 準備制度理事会(FRB)議長が先週、経済情勢について強気な姿勢を 示したことから、9月にも利上げが実施される可能性があるとの見方が 強まった。

9月2日には8月の雇用統計が発表され、次回の連邦公開市場委員 会(FOMC)での政策決定に影響を及ぼす可能性がある。市場で雇用 統計への注目が強まる中、株式相場は今週に入り方向感に欠ける展開と なっている。

ブルームバーグが実施したエコノミスト調査の中央値では、8月の 雇用者は18万人増が見込まれている。

ボストン・プライベート・ウェルスのチーフ・マーケット・ストラ テジスト、ロバート・パブリク氏は「市場は9月の利上げ確率上昇を実 感しつつある」とし、「利上げの可能性が高まると短期的には不安が生 じる。きょうの相場展開にそれが見て取れる」と指摘した。

8月全体の動きを業種別に見ると、公益株は6.1%安。月間として はここ1年余りで最大の下げ。電気通信サービスは5.7%下げた。一方 で情報技術と金融は月間ベースで続伸となった。

原題:All the Action in Stocks Happened Below the Surface This August(抜粋) 原題:Oil Rout Sends Stocks Slumping as S&P 500 Erases August Advance(抜粋)

◎米国債:厚みが回復、8月の薄商いが今年は見られず

米国債市場にとって8月は通常、薄商いになるが今年は違う。JP モルガン・チェースによると、13兆5000億ドル規模の米国債の流動性が 今年は8月を通じて維持された。

JPモルガンのアナリストが自社データとICAPのブローカーテ ックのデータを引用してまとめたところによると、価格変動を招かずに 取引できる米国債の規模は8月に平均で1億9000万ドルと、2010ー15年 の同月平均の1億6300万ドルを上回り、厚みが増した。

JPモルガンの金利デリバティブストラテジストのジョシュア・ヤ ンガー氏は「通常ならば8月に流動性は低下する。これは単純に市場参 加者が休暇に入るからだ」と述べた上で、「今年は例年のパターンが見 られない。それがボラティリティを抑制している」と述べた。

利回りでみる10年債の値動きの幅は月間ベースで1.46-1.63%と、 ここ10年で最も小さい。2015年8月の同レンジは1.9ー2.29%と、2倍 以上の利回りの変動幅だった。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは1ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%) 上昇して1.58%。同年債価格(表面利率1.5%、償還期 限2026年8月)は99 1/4。

原題:Treasury Liquidity Beats August Heat as Market Shows More Depth(抜粋)

◎NY金:続落、月間ベースでも下落-米利上げ見通しで妙味が低下

31日のニューヨーク金先物相場は続落。5月以来で初めて月間ベー スで下落した。年内の米利上げ観測が強まりつつあることや、金連動型 ファンドを通じた買いの減速が背景。

ハイ・リッジ・フューチャーズ(シカゴ)の金属取引担当ディレク タ ー、デービッド・メーガー氏は電話インタビューで、「9月との見 方はかなり少ないが、米利上げへの警戒が続いている」と指摘。「12月 に利上げの可能性があるとの見方が、金利上昇に影響を受ける市場全般 に警戒をもたらしている。金は明らかにこうした資産の一つだ」と述べ た。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は前日 比0.4%安の1オンス=1311.40ドルで終了。月間では今年に入って2度 目の下落。

銀先物12月限は前日比0.2%高の18.707ドル。ニューヨーク商業取 引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムは値下がりした。

原題:Gold Posts Monthly Drop as Fed Rate Outlook Damps Its Appeal(抜粋)

◎NY原油:大幅続落、先週の米在庫が予想以上に増加

31日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インタ ーミディエート(WTI)先物が大幅続落。先週の米在庫増加が予想よ り大幅だったことを嫌気し、ほぼ1カ月ぶりの大幅安となった。米エネ ルギー情報局(EIA)の週間統計では生産は減少した一方、輸入がほ ぼ4年ぶり高水準になった。

USバンク・ウェルス・マネジメントの投資担当シニアストラテジ スト、ロブ・ヘイワース氏(シアトル在勤)は統計について、「弱気な 内容だ。市場もそのように反応している」と指摘。「需給ファンダメン タルズがこのような状態では、生産国は口先介入を続けられない。来月 の会合で何とかするしかないだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日 比1.65ドル(3.56%)安い1バレル=44.70ドルで終了。値下がり率は 1日以降で最大。終値ベースで12日以来の安値となった。8月は月間 で7.5%上昇と、4月以来の大幅高で終えた。ロンドンICEのブレン ト10月限は1.33ドル(2.8%)下げて47.04ドル。

原題:Oil Tumbles Most in Month After U.S. Crude Stockpiles Advance(抜粋)

◎欧州株:下落、鉱業株と石油株安い-銀行株は月間で1年ぶり大幅高

31日の欧州株式相場は下落。鉱業株とエネルギー株の下げが目立っ た。月間では銀行株がここ1年余りで最大の上げを記録した。

鉱業株指数は7月8日以来の低さに沈んだ。米原油在庫が予想以上 に増えていたことを受け、石油株も売られた。

一方、コメルツ銀行とドイツ銀行は大幅上昇。ドイツ銀がコメルツ 銀との合併の可能性を検討していると、独誌マネジャー・マガツィーン が報じたことを好感した。ギリシャでは決算を発表したピレウス銀行と アルファ銀行が買われ、同国のアテネ総合指数は西欧の主要株価指数の 中で上昇率首位となった。

指標のストックス欧州600指数は前日比0.4%安の343.53で取引を終 了。米原油在庫報告の発表後、日中高値の0.4%高から反転した。今月 の上げ幅は0.5%に縮小した。季節要因による薄商いで欧州株式投資フ ァンドからの流出額は記録的となっているが、株式相場は8月を通じて もみ合いだった。

バンクハウス・ランプ(デュッセルドルフ)のストラテジスト、ラ ルフ・ツィマーマン氏は、「原油が値下がりすると、石油株や資源銘柄 に悪影響が及ぶ」とし、「これが株式相場全体を押し下げる。個人的な 印象では、最近そこそこ上昇していたため実際しばらく一服するだろ う」と語った。

原題:European Stocks Fall as Energy, Miner Drops Outweigh Bank Rally(抜粋)

◎欧州株:上昇-銀行株の買い膨らむ、景気と業績見通しで

30日の欧州株式相場は上昇。世界的に景気敏感株に買いが回ってき たことを追い風に、今年に入り売り込まれていた銀行株が今月は月間ベ ースで2015年上旬以来の大幅高を記録する勢いとなっている。

スイスのクレディ・スイス・グループや英HSBCホールディング ス、オランダのINGグループの月初来上昇率はいずれも10%を超え る。季節要因から薄商いで欧州株式投資ファンドの流出額が記録的とな っているものの、銀行株は月間ベースで2カ月続伸に向かっている。銀 行利益が1年ぶりにアナリスト予想を上回ったことも支援材料。

ING銀行の投資マネジャー、サイモン・ビアースマ氏(アムステ ルダム在勤)によれば、過去2カ月に欧州で発表された経済指標の大半 が予想を上回り、米当局が年内に利上げに踏み切る公算が大きいため、 投資家らは金融企業の利益改善を見込んでいる。

ビアースマ氏は「長期的に金利がやや上昇する見通しは将来の利益 にとって良い兆候だ」とし、「投資家らは経済が順調なことに安堵(あ んど)し、銀行融資が増えるだろうと考えている。融資の増加で銀行利 益も伸びるはずだ」と語った。

指標のストックス欧州600指数は前日比0.5%高の344.75で終了。業 種別指数の大半が上昇したが、鉱業株は値下がり。ドル高で金属価格が 下落したほか、シティグループのアナリストらが鉱業株に対して弱気に 転じたことが背景にある。

スペインのIBEX35指数は0.8%上昇。出来高は30日平均を 約25%下回った。ラホイ暫定首相は週内の連立政権樹立に向けて支持獲 得を目指している。

原題:European Traders Turn to Banks as Growth Faith Spurs Stock Gain(抜粋)

◎欧州債:スペイン国債下落-独債とのスプレッド拡大をABNが予想

31日の欧州債市場では、スペイン国債が下落。政治リスクの高まり にもかかわらずスペインとイタリアの国債のここ最近のパフォーマンス はドイツ国債を上回っていたが、ABNアムロ銀行によればこうした勢 いは年末までに弱まりそうだ。

英国の欧州連合(EU)離脱選択や資産購入プログラムで購入対象 銘柄が不足することへの対応により、欧州中央銀行(ECB)が緩和拡 大に動くとの観測が強まる中、ユーロ圏の高利回り国債は恩恵を受けて いた。ABNアムロのシニア金利ストラテジスト、キム・リュー氏は、 ECBの政策に少しでも失望が生じた場合、投資家の注目が政治要因に 移り、スペインとイタリアの国債は他国を下回るパフォーマンスに落ち 込むだろうと語った。

リュー氏は、イタリアやポルトガルなどの経済のファンダメンタル ズ(基礎的諸条件)をめぐり「幾つか疑問点が依然存在する」ほか、ス ペインの政治情勢はまだ解決していないと指摘。「こうしたすべての状 況をまとめると、相場上昇は正当化できないと考える。現行水準は割高 で、これら国債は売られやすい」と語った。

ロンドン時間午後4時11分現在、スペイン10年債利回りは前日比6 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.01%。18日に は0.91%まで下げ、過去最低を記録した。同国債(表面利 率1.95%、2026年4月償還)価格はこの日、0.55下げ108.635となっ た。

欧州債の指標であるドイツ10年債利回りは2bp上昇のマイナ ス0.07%。同国債に対するスペイン10年債の利回り上乗せ幅(スプレッ ド)は108bp。英国のEU離脱が決定的となった6月24日には194bp に拡大したが、今月18日には昨年12月以降で初めて100bpを下回っ た。

リュー氏はスペイン国債とドイツ国債のスプレッドは年末まで に120bpに拡大すると見込んでいる。ECBは9月8日の定例政策委 員会で金融政策を判断する。

原題:Peripheral Bond Rally Is Threatened as Political Concerns Emerge(抜粋)

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